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プランニング NEW2021年1月27日

「わかったつもり」が一番コワい!解決ポイント解説① コンテンツ作成に関して知っておきたい 「知的財産権」と「コンプライアンス」の関係?

 「わかったつもり」は、いろんなプロの世界でも生じやすい現象です。「これまでの経験もあり、慣れているから大丈夫」という感覚の先には、思わぬ落とし穴が待っていることも! 2021年は、企画に始まるコンテンツ作成を取り巻くレスキュー情報、「実はこういう見方がありますよ」といった、改めて確認しておきたいポイントを、様々な角度からお届けする連載のスタートです。
 まず第1回は、身近な知的財産権について。ここ数年で、あらゆるコンテンツ作成の機会が急拡大し、デジタル化や情報発信手段の多様化も手伝って、企業がPRや販促目的で作成するコンテンツ量も膨らみ続けています。より身近で手軽になると、これまでの「常識」では気付きにくいことも起こりがちです。ビジネスパーソンとして、知っておきたい「気付きのヒント」としてご紹介していきましょう。

「手軽につくれる」=「何でも気楽に発信」ではない!

 手軽にできるなら、スピード最優先で!となる気持ちもわかります。でも、車の運転と同様、性能が良いからと無防備にフルスピードで走って良いわけではなく、守るべきルールがありますよね。「当たり前でしょう」と言われそうですが、わかっていても、ちょっとした気の緩みで思わぬ問題に巻き込まれることも。合理的な進行のために、ツールとして時短の実現は大歓迎なのですが、一方でコンテンツ内の表現やルール等を判断するのにかける労力を省きすぎると、本末転倒です。
 何が明暗を分けるのか?ということで言えば、危機管理意識でしょうか。危機管理(ビジネスシーンでは、リスクマネジメントという表現のほうが一般的かもしれません)のレベルも様々ですが、本当にシンプルに言うならば、「だれかの権利を侵害してないかな?」と、いう視点を持てるかどうかです。 実際に、特に急速拡大中コンテンツの代表である動画作成に関連して、直接・間接を含め知り得た事実を参考にしたフィクションとして、具体的に解説していきます。

CASE1 「ユーザーの声」コメント動画の場合

 ユーザーが商品の使用感等を語るシーンを撮影し、動画コンテンツを作成するケースについて。キャンペーン広告からのLPやECサイト等で見かける、おなじみの手法です。実際のユーザーの方にお願いして、個人的感想として語っていただくことで、リアルで説得力のあるコンテンツとして認識されています。この場合、次の内容について、どう思われますか?(※大前提として、内容は事実でなければなりませんので、実際の感想に基づくことは言うまでもありません。)

Q.コメントするユーザーが、国民的人気の有名キャラクターが大きく描かれたTシャツを着用して話をすることは問題?

 答えは、「問題になる可能性あり」です。100%の確率で問題になるわけではありませんが、全く問題ないわけでもないというのがポイントです(資料1参照)。「動画を見ている間、キャラクターが目に入ることで、商品と関係があると誤解する人が出てくる可能性」があります。キャラクターのイメージを損なう類の商品でなくとも、逆に、「好感度の高いキャラクターにタダ乗りしていると見える可能性」が問題なのです。権利者側から法的措置まで取られるかは別として、道義的に差し支えそうなことは避けるのが妥当でしょう。事前に予測できていれば、対策はごくシンプル。「撮影時は、キャラクターTシャツは避けてください」と伝えるだけですから。

CASE2 企業のPR動画の場合

 企業のリクルート用イメージ動画を作成するケースについて。打ち合わせの際、ターゲットが大学生ということで、若年層に共感度の高い人気グループのPVをヒントにしてはどうかというアイデアが出たとします。もちろん、楽曲も同じものを使うつもりです。そのまま提案して良いのでしょうか?あるいは、提案された側も、GOサインを出しても良いのでしょうか?

Q.人気グループにPVとほぼ同じストーリー構成で、似た印象の登場人物で作ったリクルート目的のイメージ動画は許される?

 答えは、「問題になる可能性あり」です(資料2参照)。広く公開する限りは、著作権侵害と言われても否定できないからです(一概には言えないグレーゾーンが多いのも現実ですが)。もちろん、事前に許可を得た上であればOKですが、楽曲は管理団体への許可申請が必要です。ただし、内容によっては許可されないこともありますし、安易に模倣に走るのではなく、伝えたいコンセプトを起点に企画して、企業の個性を探るのが正しい道でしょうね。この場合、法律云々以上に、企業としての情報発信姿勢の是非が問題になりそうです。

法律に抵触しなければいいのか?という視点

 以上の例に共通するのは、必ずしも法律に抵触していなくても、社会通念や社会ルールに照らして、企業として正しい振る舞いかどうかの判断が必要ということです。つまり、コンプライアンス的な見地から見ることが、実は最重要ポイントなのです。日々の仕事を思い浮かべてみてください。達成すべきタスクを前に、関係者が増えて役割が細分化するほど、全体把握が難しくなりますよね。何か問題が起きた時に、「え?それはもう彼が確認したんじゃないの?」とか、「そっちは連絡済みだと思ってたのに」等々の問題が生じます。
 動画制作についても、ツールで合理化して効率良く進められると思いきや、情報共有や対話・確認不足が原因で、思わぬことで躓く事態になりかねません。複数の制作会社や、クリエーターと連携して動くようなケースもあるでしょう。そうなると、なおさらだれもが危機管理意識をもたないと成り立ちません。「これ、問題ありでは?」と気付ける人を増やす、気付いたら必ず確認することを徹底する、場合によっては専門家に相談する、という流れを作っておくことが大切なのです。

[終わりに]

 これまで、まだ比較的緩やかな時間の流れの中でコンテンツ作成に対応していた時代は、お互いの信頼関係をベースに、暗黙の了解的にうまく回ってきました。ただし何事もスピード感が必要な今、コンテンツに関連する権利関係で不安要素を取り除くには、あえて契約書面で取り決めしておくのが賢明、という側面もあるでしょう。そのことで、知的財産権全般に対する意識も高まるはずですし、コンプライアンスという切り口から見た、トラブル回避の考え方のひとつとして参考になればと思います。情報が一瞬でシェアされ、広がっていく時代。良いことより、悪いことのほうが伝播スピードが速いものです。正しく企業活動を継続するには、知的財産権の法的な解釈に加えて、コンプライアンスへの正しい感覚が必要ですというお話でした。

(株式会社フジプラス)

まとめ

■コンテンツ作成のプロセスが手軽になってきたからこそ注意すべきことを確認すべき。
■身近な「ありそうな事例」を知ることで、何が問題になり得るかを日頃から意識しておく。
■「知的財産権」は、法的にOKと解釈されても、コンプライアンス的にアウトな場合も多い。

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