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プランニング NEW2020年7月 1日

コミュニケーション・プランニング発想って?③ プランニングを決定づける分岐点?ヒアリングのパターン別徹底解説

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前回お伝えしたリサーチの重要性について、「情報収集の際は、思い込みに気を付けたい」等の感想をいただきました。続く今回は、様々な手法によるリサーチと同様にエネルギーを要し、さらにコミュニケーション力も必要な分だけ、別の重要性があるヒアリングについてです。ヒアリングする側、される側、あるいは両方に関わる方それぞれの視点で、「そういえば」という振り返りをしていただく機会になれば、と思います。今回は、リサーチに続くステップ(こちらの記事 資料1の「聴く/ヒアリング」)について、具体例を交えながら、徹底解説します。

1.ヒアリングにも「正解」はあるのか?

 プランニングを決定づける分岐点の1つがヒアリング。この表現は、ビジネスシーンにもよく登場します。「関係者へのヒアリングから始めましょう」「お客様からヒアリングした内容から予想すると・・・」といった使われ方が多いですね。このヒアリングをめぐっては、こんな経験はありませんか。伝える側は「相手が質問してくれるのを待って答えよう」、聞く側は「相手が話してくれるだろうから、しっかりメモを取ろう」と考え、向かい合ってしばし沈黙。この現象は、事前確認が不十分な場合に起こります。ヒアリングシートの有無は問いませんが、「今回の目的はこう、ゴールはこう」という共通認識は必須です。これは、聞く側の問題で、わざわざ時間をかけて会う(オンラインも含む)のですから、かけた時間に見合う成果につなげるべきなのです。ヒアリングにひとつの「正解」があるわけではありませんが、成果につながりやすい方法を意識して臨むことは必要です。

2.一言でヒアリングと言ってもさまざま

 残念な事例を含め、ヒアリングの全体像が見えたところで、同じヒアリングと呼ぶものでも、状況によってプロセスも違う、というお話です。わかりやすいよう、クライアントへのヒアリングを前提として、説明していきましょう。まず大きく言えば、前回(vol.50)解説したようなリサーチを実施し分析した結果をもとにヒアリングする案件もあれば、まず概要を伺って(これをヒアリングと呼ぶ)から進める案件もあるわけですが、どちらにも当てはまるよう、単純化します。先に述べたように、クライアントへのヒアリングが前提なので、依頼内容に対する思いを3段階に分類しました。(あくまでも数字は目安であり、フジプラス独自の見解です。)下記の資料1の通り、具体的なイメージができている割合として、[A]は30%以下(理想段階=「こうだったらいいのにな」)、[B]は50%前後(希望段階=「こういうことをしてみたい」)、[C]は80%以上(要望段階=「こうしてほしい」)とします。どうですか?現場を体験している方ならば、この3つの分類に納得していただけるのでは?これらを全て「ヒアリング」と表現せざるを得ないために、ちょっとしたすれ違いが生じる、双方にモヤモヤが残る、その後の意思疎通がどうもうまくいかない、等の現象につながった苦い思い出もあるはずです。

3.ヒアリングの代表的3つのパターン

 では、[A]~[C]それぞれの具体例を挙げておきましょう。まずは[A]:理想段階「こうだったらいいのに」の事例は、会社案内の冊子のリニューアルのケース。作って数年経過し情報の更新が必要、せっかく作るなら中身もデザインも見直したいがどうすればいいかわからない、という場合です。聞く側の役割は、背景や関連情報を引き出し、課題を発見することです。つまり、質問力を最大限に発揮すべきケースであり、質問による刺激で、本音を引き出すことが最優先。普通の会話からブレストのような空気になって、課題の一端が見えてきたらOKです。ご本人が「そうだったのか」と気付き、その場で認識できるかどうかが、その後の企画の行方を左右します。
 次に[B]:希望段階「こういうことをしてみたい」の事例は、特定の商品の販促施策としてDMを送りたい、できればWEBとの連動も!というケース。この場合、聞き手の役割は、施策の詳細を把握するための掘り下げです。送付対象のセグメントは決定済み?施策の主目的は? WEBのどんな機能をどう活用したい?数値目標は?等々。そこで優先順位やゴールイメージが想定できたら、例えば「紙DMにQRコードを付けてランディングページに誘導し、オンラインでの商品購入につなげる」という大まかなシナリオが出来上がり、その先の企画へと話を進めていけるわけです。
 最後に[C]:要望段階「こうしてほしい」の事例は、商品カタログの巻頭で、主力商品を特集したい、働く女性の一人暮らしをイメージしたビジュアルにしたい(参考資料の提示あり)!という具体的な思いがあるケース。この場合、聞き手の役割は、より具体的な意思疎通を図ることです。担当者の方の思い入れが強ければ強いほど、イメージ共有の精度がカギになります。ですから、その商品は何を解決して、どうハッピーにするものとして訴求したいのか、ターゲットの年代は?どんなライフスタイルの女性をイメージ?等々。当然ながら、人によって言葉の解釈に幅があるので、要望の言葉をそのまま聞き手の解釈で受け止めるだけでは、当然ズレが生じます。過去の経験から言えることですが、勘違い・すれ違いが起きやすい、危険な表現例がこちら。「ポップな色合い」「ナチュラルな世界観」「シンプルに」「ビジュアル重視で」等々。いかがですか?ドキッとされた方、気を付けましょう。逆に言えば、どういうものをそう表現しているのか、丁寧に確認したり、ヒアリングの場で参考資料を共有できてさえいれば、企画もそうそう間違った方向にはいかない、ということです。

[終わりに]ヒアリングは対話力だと言える理由

 最後に、ヒアリング時に何となくしっくりこない、と感じている方に効く話をもう一つ。事前に共有済のヒアリングシートを携え万全の体制(のつもり)で臨んでも、さほど話が盛り上がらない場合は、対話になってない、という基本的な問題があるはずです。準備はあくまでも準備。実際に会って(オンラインを含む)、直接言葉を交わして初めてわかることもあるでしょう。実はこうだった、予想以上にああだった、まさかのこれだった!というところがポイントなのです。100%想定通りにならなくて当然。深層に潜む本音を探り出したいという意識度合いでも、ヒアリングの精度に差がつきます。その場で、背景、業界、会社、担当者の思い等々の「発見」が多いほど、新たな質問が加わり、会話も盛り上がるはずなのです。ただただヒアリングシートを読み上げ淡々と聞き取るだけなら、記述式アンケートと同じ。せっかく人間同士で言葉を交わす機会なので、聞き手は、形式的なヒアリングにならないための「対話力」を磨くべきなのです。ヒアリングもコミュニケーションスキルの1つ、という認識が、今後一層求められるようになるでしょう。

(株式会社フジプラス)

まとめ

■ ヒアリングという言葉が示す範囲が広く、状況や目的によって、実施時の掘り下げ方も様々。
■ ヒアリングの際に、モヤモヤした気分になるのは準備不足と、その場の判断力不足が要因。
■ 聞くだけがヒアリングではない!コミュニケーションスキルが決め手の重要な対応段階。

【ご注意】
コミュニケーション・プランニングとは、フジプラスが独自に用いている造語であって、一般に認識された用語ではありません。対話を通じて様々な要素を引き出しながら企画提案を行い、お客様の課題解決をしていく手法を、こう名付けました。

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