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プランニング NEW2020年7月 1日

コミュニケーション・プランニング発想って?② プランニングに欠かせない重要なステップ リサーチの種類と方法を徹底解説!



前回お伝えした、コミュニケーション・プランニング発想からの思考フレーム概要については、「言われてみると当たり前なのだけど、意外と抜け落ちていた考え方だった」との感想をお持ちの方もあったようです。言葉のイメージから受ける「なんだか、ややこしそう」との印象を払拭するきっかけになればと思います。私たちが日々行うプランニングは、お客様への提案を前提としたものですが、この思考法は、例えば報告書の作成や、会議の進捗管理であったり、実は様々なシーンで参考にもなる得るものです。今回は、その最初のステップ(こちらの記事 資料1の「調べる/リサーチ」)について、具体例を示しながら解説します。

1.どうやって取り組むの?リサーチあれこれ

 どんな内容であれ、提案においては根拠が重要です。企画提案は、明確な裏付けあってこそ。前回ふれたように、アイデアは舞い降りてはくれないので、リサーチが必須です。情報収集し、あらゆる事実の中からポイントを拾い集め、転がしてみたり、至近距離で見つめたり、遠くから眺めたり、というプロセスを踏みます。感覚的に「こんな感じかな」と早々に思うようでは、正しい情報収集は不可能です。自らの経験に基づく思い込みも、あらかじめ捨てておきます。結論ありきのリサーチは、バイアスがかかり、客観性を失っている、ということです。
 ここで具体的に、どのようなリサーチ方法があるのか整理しておきましょう。リサーチというカテゴリーに属するものを、独自に3つに分類しました(下記資料1参照)。Aグループインタビュー/ネットリサーチ B店頭・街頭リサーチ C公開情報リサーチ(ネット/紙資料)です。この分類の基準は、表を見ていただくと一目瞭然です。かけるコストや時間、人という切り口に加え、情報の独自性や事前準備の必要性から比較しやすいよう星印で表示しています。(※あくまでもフジプラスの独自基準として示したもの)

2.例えばこんなことをリサーチしている!

 [A]~[C]は、少し単純化して言うと、時間や人やコスト面などあらゆる面で「重い」ものから、「手軽」なものの振り幅の中で、便宜上3段階に分けたものです。過去に実施したリサーチ実績から、具体例を紹介します。まずはA から、定量データ収集のネットリサーチよりさらに「重い」、定性データを得るためのグループインタビューについて。シニア女性のファッションに関する調査で、日常着に求める機能やデザインを探るものです。条件に合う方を5名ずつ2グループ、リクルーティングして、関西の2都市で実施しました。事前に作成した実施要項(質問等)を元に進行しますが、当日は、モデレータとしていかに意見を引き出すかが勝負。事前アンケートを確認しなら、時に掘り下げ、時に揺さぶりながら本音を探ったことで、いかにシニア女性の好みへの「思い込み」が激しかったかが判明しました。(※得た情報を参考に、カタログデザインやコピーに反映。)続いてBは、「時短料理」関連商品のカタログ企画の検討時に実施した、店頭リサーチについて。調理家電を調べるため家電量販店と雑貨のセレクトショップを巡ったことで、機能性と共にデザインも重視する傾向が見えました。食材に関しては、デパ地下や食のトレンドを牽引する食品専門店を巡って、本格的な味への近道となる調味料の急増に気付いたことで、企画コンセプトにも取り入れました。最後にCですが、一つは、エビデンスとして官公庁の公表データを調べるケース。美容関連商品のニーズを予測するため、厚生労働省の統計データから女性の就労人口の変化を調べました。また、本や雑誌、ネットから事実を拾って傾向予測するケースですが、こちらは企画に携わる人間にとっては呼吸と同じレベルとも言えます。

3.傾向の「芽」は見逃さず予定調和は疑う!

 リサーチ結果から得られる情報分析に関する話で、わかりやすいグループインタビューの例をひとつ。既婚女性の消費嗜好の調査に長年携わっていた際に、こんな事実に気付きました。調査エリア、年代に関係なく、必ず5人に1人はオーガニック食品への関心やエコ意識が高い、ナチュラル系ライフスタイルを好む層である、という傾向です。全体から見ると限られた中での実績値なので、むやみに一般化するのは危険ですが、「芽」として見逃せないのも事実です。というのも、最近では一般のスーパーでも、有機野菜や果物、無化調だしや調味料、せっけん洗剤・シャンプー等、ナチュラル志向の消費者向けの商品が定番化しつつあります。かつて限定的だったこうした商品が市民権を得るのに、その「5人に1人」の嗜好が影響したとも考えられますよね。
 また、主婦層=価格重視、の思い込みの問題です。今や主婦も様々ですから、定義を誤ると先入観によって事実を見落とすことになります。「ポイントを集めるのも好き」という発言を、「得するのが好き→価格重視志向と捉えるのは正しいでしょうか?もちろん可能性の1つです。ただし聞き込んでいくと、お店の品揃えが好みでよく行くようになり、結果ポイントが早くたまって楽しい、という意味だとわかった例もあります。安いからでもなく、ポイント目当てでもなく、ブランド力に惹かれて通った結果の心情を、一気にまとめて語った表現だったわけです。「こうあってほしい」という前提があると、無意識に都合の良い事象だけを拾ってしまう。これは、情報バイアスの問題ですね。身近な例で言うと、「焼肉食べたい!と思いながら街を歩くと、やけに焼肉屋が目につくようになるのがそう。これを「最近やけに店が増えたような。焼肉ブームか?」と勘違いしないようにというお話です。

[終わりに]実はリサーチは準備が8割?

 リサーチするにあたって「現場に行ってからの出たとこ勝負」という方もいらっしゃいます。はい、天才的な洞察力さえあれば、それで良いかと思います。ただし一般的には、なるべくコトが良い方向に運ぶよう、あらゆる状況を想定して備える努力をします。まず、何を得るためのリサーチなのかが全ての起点で、次にその先のゴールを明確にして準備を始めます。常に向かうべき方向を確認しながら進まないと、いつしか道をそれて走っていることにすら気付けません。結果、得られた事実をズラリと並べたまま、頭を抱えることになります。「設計図」をもとに、点在する事実を、まずは線で結び、次第に立体的つながりまで把握できるようになると、一気に「気付き」が多くなります。もうお分かりですね。事実を集めた後の、関連性発見力ともいうべき抽出する力が肝心なのです。同じ事実を見ても、プランナーが三人揃えば、三人三様の気付きがあり、それゆえアイデアもバリエーションも無限大で、そこが面白いところ。「正解はない」というのは、そういうことなのです。

(株式会社フジプラス)

まとめ

■目的別にリサーチ方法も様々。何のためのどんな情報が必要で実施可能かの見極めが重要。
■リサーチ自体はシンプル。得た事実から必要情報を抽出し結び付ける着想力は、何より大切。
■ルーティーン感覚でリサーチ癖をつけておくと、いざ提案!という時のための基礎体力になる。

【ご注意】
コミュニケーション・プランニングとは、フジプラスが独自に用いている造語であって、一般に認識された用語ではありません。対話を通じて様々な要素を引き出しながら企画提案を行い、お客様の課題解決をしていく手法を、こう名付けました。

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