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プランニング NEW2021年5月26日

「わかったつもり」が一番コワい!解決ポイント解説③ ひらめきのモトは丁寧なリサーチ?「ネーミング」について知っておきたい基本情報

あらゆる場面で「ネーミング」という表現が使われるようになり、クリエイティブ関連の職種でなくとも、ビジネスシーンで関わる機会もぐっと増えた感覚があります。企業においては、商品やサービスの「ネーミング」が売り上げに大きく影響する認識は広く浸透していると思いますが、それに加えて、ECサイトや企業内プロジェクト名等、「名前をつけなくては始まらない」場面が増えているのも確かでしょう。こうして、「ネーミング」が以前より身近になったものの、「こういうものなのだろう」という感覚で対応している方も少なくはないはずです。それが原因でちょっとした困りごとで時間をとられたり、トラブルに巻き込まれたりしないためにも、「ネーミング」についての基本的な考え方や、最低限知っておきたい、知っておくと便利な知識を解説していきます。

「ネーミングとは?」を正しく理解することから

 まずは「ネーミング」の意味を、きちんと確認しておきましょう。「なんでわざわざ?」と思った方も、いったんお付き合いください。「ネーミング」は、簡単に言うと「名付け」です。この響きで想像するのは、お子さんのお名前の「名付け」でしょうか。これは間違いなく、責任重大な「ネーミング」の1つですね。人生を左右する要素だと受け止めると、どういった人間に育ってほしいかという我が子への期待を名前に込める発想は、ブランディングに共通するものでしょう。ここで輪郭が見えてきたかと思いますが、お子さんの「名付け」に近い感覚でとらえると、例えば「ちょっとした社内のプロジェクト名だから」と、勢いで決めてはいけません。古くから、「名は体を表す」とも言われるように、発信した名前が記号化されることで、実体が名前の側に影響を受けて近づいていく印象さえあります。ですから、例えちょっとした「ネーミング」でも、目的や根拠を明確にしてのぞむことが最低限必要なのです。実際、プロの世界でも「ネーミング」は、細やかなリサーチと綿密な企画が必要な案件の1つとして認識されています。

どう考えるのが一般的な流れなのか

 「ネーミング」でまず必要なのは、周辺リサーチです。だれに何を伝え、どんな位置付けの商品・サービスに育てたいかを明確にするため、情報収集して表現すべきことをリストアップ。そこから具体的な「名付け」です。たまに、「突然、アイデアが天から降りてきた!」という話を耳にしますが、これは次のいずれかです。[A] 天才肌の方の奇跡の発想法 [B]日頃からリサーチをして日々考え続けた結果、満を持してのひらめき。[A]は、ごくごく稀な例、たいていは[B]です。企画系は全てそうですが、リサーチを行いエビデンスがあってこそ「答えらしきもの」と認められます。ヤマ勘的なアイデアでは通用しません。しかし、正しい方法で考え続ける中で、ふとした瞬間にひらめくことは多々あります。これは「直観」が働いた結果の成果。まぐれ的な「直感」ではなく、無意識レベルでの熟慮から生まれた「直観」です。
 ところで、アイデアも既存知識の組み合わせなので、ある程度の確率で「ありそうな名前」にたどり着きます。そこで、ネーミングを決め切る前に必要なのが、同カテゴリーでの類似名称の存在確認。知的財産関連を管轄する特許庁のHPにも、「商標を検索してみましょう」とのタイトルで紹介されています。ネーミングの概要(※資料B)と合わせて、参考にご覧ください(※資料A)。

CASE1 「商品・サービス名」の場合【考え方の参考例】

 アパレルやおしゃれ雑貨を扱う通販カタログのリニューアルにあたり、お客様からカタログ名の変更案を依頼されました。「イメージの若返り」を図り「おしゃれ感」を出したい!というリクエストだけでは要望が明確でなかったため、ヒアリングにより確認。新規顧客開拓を前提に、ターゲット層のスライドを狙うカタログのリブランディングが必要と判断しました。(※過去の実案件を一部アレンジ。以下同様。)

●現状は、ごく一般的な「〇〇カタログ」という機能優先の名称。洋服や小物選びは本来ワクワクするものなので、そのカタログを通じてお客様が得ることのできる価値、という切り口からアプローチ。

 得られるベネフィットに着目し、カタログショッピングが楽しくなる名称を検討。掲載商品イメージにマッチし、新たなメインターゲット層である50代後半~ 60代女性に親しみのあるシンプルな英語(音の響き・スペリング共に)を想定。ただし、オリジナリティの面で単語を一部アレンジした造語を提示。「ネーミング」と共に大切な書体イメージと合わせたデザイン面も合わせて、新たなブランディングを意識しました。(※資料1)

CASE2 「ブランド名」の場合【考え方の参考例】

 とあるメーカーで、単品で展開していたキッチン用品があり、そこに商品をプラスして、順次商品を追加しながらオリジナル商品のシリーズを展開することに。30代既婚女性をメインターゲットとする想定で、調理の時短対策を狙ったアイデア系商品や、デザインを重視した商品だけでなく、ベーシックアイテムも含むバリエーションの広さがポイントでした。(※過去の実案件を一部アレンジ。以下同様。)

●商品の幅が広く、どちらかの機能に偏ったネーミングだと全体を表現するのにふさわしくありません。そこで発想を転換し、同じ人でもTPOでニーズも変わるため、1人のペルソナから考えてアプローチ。

 30代既婚女性としてワーキングマザーを想定したペルソナ。平日は夫と役割分担しながら合理的な時短調理で、下ごしらえや常備菜作りのニーズが高い。休みの日には家族で料理を楽しみながら作ることも多いイメージから商品をとらえ、「食」を通じて家族の絆を大切にする、やさしい響きのブランド名がふさわしいという判断に。モノでなくコトから発想する大切さが必須。一人でもTPOにより異なるニーズありという「当たり前」に着目すれば、ふさわしいネーミングにたどり着けるという事例でした。(※資料2)

[終わりに]

 「ネーミング」の基本は、モノ起点で安易に発想しないこと。背景や伝えたい価値を整理し、周辺情報のリサーチが大切です。「センスある」「インパクトあり」「おもしろい」等の評価を得ている名称も、わかりやすさあっての話。売上げも知名度もブランド力もアップしたからこそ称賛されますが、そうでなければ、センスある→とんがりすぎ、インパクトあり→ノリだけ、おもしろい→勢いだけ、と解釈されるだけです。おさらいしておくと、「ネーミング」に必要なのは、①周辺情報をリサーチして検証し、ネーミングしたい商品・サービス、ブランド名等のコンセプトを明確にする。②意識的に幅広く出したアイデアをホワイトボードや紙に書き出して並べ、客観的に眺めて違和感のあるものを排除。③既存名称の中にないかチェック(直ちに商標登録しない場合でも将来的な準備として必要)。さり気なく好感が持たれ、長年愛される「ネーミング」ほど、思い付きレベルではなく、企画段階から計算しつくされているのが通例(稀に天才的思い付きの成功例もありますが...)。いざ「ネーミング」の事実を知って不安になった!という方は、プロに任せるという選択肢もありますので、ご心配なく。

(株式会社フジプラス)

まとめ

■「ネーミング」は、まずリサーチで関連情報を整理し、背景や、目的を正しく理解することから。
■社内プロジェクト等の「ネーミング」も侮るなかれ!名前がその後の行方を左右することもある。
■商品・サービスの「ネーミング」は、売り上げやその後のブランディングに影響する大切な要素。

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