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マーケティング NEW2020年9月16日

SNS時代に生き残る大胆な発想力 企業と消費者がつながるキャンペーン

SNS(ソーシャル・ネットワーキング・サービス)の最大の特徴は、誰でも簡単に世界中の人々に向けて情報を発信・受信できること。その性質から、最近では企業と一般の消費者がSNSを通して交流する光景も珍しいものでは無くなりました。今回は、「コミュニケーションの垣根」を取り払う、SNSという場を上手く活用したマーケティング事例を紹介します。


SNSの動画を活用して人気急上昇

■通販番組のパロディー動画を配信
 アメリカのファーストフードチェーンがFacebookで配信したチキンリングのPR動画。通販番組のようなスタジオでMCの女性がチキンリングを紹介。リングを指輪に見立てて「美しいコレクション」などとチキンリングを案内する。さらにはチキンリングを指にはめたモデルが登場して、それにあったコーディネートを提案。鑑定士らしき男性がルーペで覗いてチキンリングの衣の様子を解説。42分の長い動画だが、通販番組のパロディーが面白く、多くの人が最後まで笑って見ていた。

■水道工事担当者が動画メッセージ
 東ヨーロッパのジョージアで老朽化した水道管の修復作業をしているが、耐用年数を超えた箇所が多く破裂や漏水で水道が止まり、工事業者への苦情が絶えない。

 そこで同社はSNSでクレームを投稿したユーザーに、修復工事の担当者から直接ビデオメッセージで現時点での進捗状況を伝えることにした。「6時までに水が出ないと9時の授業に間に合わないじゃないか!」というコメントに「メッセージのおかげで作業を速く進めることができました。あと25分でシャワーを浴びて学校に行けますよ」と動画で返信。このようにリプライを続けたところ「文句を言われる間に仕事してくれていてたんだ」と好感度が急上昇した。

SNSで売り方革命

■自動車をSNSのチャットで販売
 フランスの自動車会社がSUV限定車の発表に際して、PRのみならず販売にまでSNSを活用した。まず、同社はInstagramのストーリーで限定車のオリジナルマンガを配信。次に、Facebookのメッセンジャーで、質問に自動的に回答するチャットボットを使ってマンガのキャラクターがユーザーからの質問に答えた。そして、販売の予約まで可能にした。その結果、ストーリーのビューは20万回以上、閲覧回数は4000万回、サイトを訪れたユーザーは640万人。チャットボットは2万8000回以上も利用され、キャンペーン開始から24時間以内に3台も売れた。

■フォロワーのオンラインショップ
 若者に人気のイタリアのファッションブランドが斬新なデジタルマーケティングを実施した。新しいコレクションを、インフルエンサーがPRするのではなく、同社のアカウントのフォロワーがネット上で販売できる。HPで登録すれば誰でも自分のオンラインショップを持てる。大好きなブランドを売ることができるため、1週間で3万7000人がストアをオープンした。売り上げに応じて報酬が支払われるので、フォロワーは販売に力を注ぎ、オンラインでのセールスは33%もアップ。さらに新規の顧客数は18%、フォロワーも29万人も増加し、2012年以来最も成功したキャンペーンとなった。

SNSを意外な形で利用したPR

■ケチャップにアカデミー賞を!
 カナダのケチャップメーカーが、自社製品をアカデミー賞にノミネートさせるキャンペーンを行った。同社のケチャップは100作品以上のアメリカ映画に登場しているのに、ノミネートすらされないのはおかしいという主張だ。まず同社は大手映画データベースに俳優として自社製品の名を登録したが、すぐに削除された。
 そこで、同社はインスタグラムで協力を呼びかけた。映画に登場する同社のケチャップを見つけて、その作品名をコメント欄やFacebookで投稿して欲しいと。投稿者には抽選で1000本のケチャップをプレゼントされる。すると「E.T.」や「恋人たちの予感」など多数の映画がコメント欄に寄せられ、人々は同社のケチャップの"名演技"を認識することとなった。だが、映画のデータベースには登録 できていないようだ。

■レース中のレーサーと会話
 F1に参加するイタリアの自動車メーカーがレース会場で驚きのサービスを展開した。専用アプリで音声を吹き込むとSNSのボイスメッセージで、F1のコクピットにいるレーサーに送られて、返信がある。つまり、参戦中のレーサーと会話ができるのである。実際に「(マシンに夢中で)彼女は妬いてるんじゃないの?」「ノーコメント!(笑)」というような"会話"がなされた。"会話"は合計で1500件、レースについてのユーザーインタラクションは2.5倍に増加した。

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