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マーケティング NEW2020年8月19日

課題解決のための潜在ニーズを深掘りする マーケティングと営業の間で有効にするBANT条件について

BANTが再注目される背景

 BtoB営業の質問としてはお馴染みの「BANT」ですが、ご存知の方も多い反面、フレームワークとして活かせていないこともよく耳にします。BANT条件とは、営業における見込み度を見極める際に使うセグメント手法です。


・Budget(予算)
・Authority(決裁者、権限)
・Needs(必要性、課題)
・Timeframe(導入時期、検討期間)

 ここ最近、BANTが再注目されている背景に、マーケティングと営業の間の橋渡し役、あるいは訪問型営業とは異なり電話やメールで訪問せずに顧客対応をするインサイドセールスが取り入れられつつあるからです。ただ、このインサイドセールスにしてもBANTにしても、元々は米国発祥の営業手法であり、そのままフレームワークを日本国内に持ち込んでも、そもそも商慣習が異なるので完全には機能しないことが多いです。
 例えば、Budget(予算)を例に取り上げてみましょう。このBANTの中では、Needs(必要性、課題)やTimeframe(導入時期、検討期間)よりは後に必要となる条件かもしれません。特にNeeds(必要性、課題)が明確になっておらず、どのような解決手段があるか、それが最適かどうかも見えない段階では、相手もBudget(予算)とすべき金額がいかほどなのか分かるはずもありません。そうなると、単純に予算が「ある」「ない」などの判断ができず、案件の見込み度合いに揺らぎができ、結局は判断指標として使えないものとなってしまいます。最近増えているインサイドセールスでの電話でも、Needs(必要性、課題)も詰められていない段階で「どうですか?」とか、ましてや「予算はいくらですか?」と聞いても、逆に相手の心象を損ねるだけです。また、Authority(決裁者、権限)においても、稟議決裁にハンコがたくさん並ぶ日本国内では現場の実務者なのか、代表者(社長)なのか、企業規模にもよりますが営業はもとより窓口の担当者でさえよく分からない場合があります。
 そういう意味では、逆にBudget(予算)やAuthority(決裁者、権限)は十分な会話が無ければ正確に判断できないことも多く、重要視しすぎる必要もありません。前段階ではNeeds(必要性、課題)やTimeframe(導入時期、検討期間)を優先して顧客より情報入手し、いくつかの要件定義に絞り込むことが優先されるべき手順となります。

潜在ニーズを徹底的に追求

 製品やサービスの導入にあたっては、必ずと言っていいほど解決したい「課題」があります。その課題が解決に至れば、企業は対価を支払い継続的な利用・運用をします。
 ただ、顧客から最初に聞ける話は、ひょっとしてニーズではなくウォンツかもしれません。ニーズは目的ですが、ウォンツは手段です。確かに手段が明確なウォンツは具体的で分かりやすいことも多く、そのまま聞いて対応したくなりますが、これだといわゆる「御用聞き」になってしまい課題の本質が掴めません。大事なのはウォンツの背景にあるニーズであり、その本質となる課題を把握しないと目的が明確でないまま商談が進み最終的な着地点がブレてしまう危険性があります。
 また、ニーズにも「顕在ニーズ」と「潜在ニーズ」とがあります。顕在ニーズとは、顧客が自分ですでに分かっているニーズです。ここで、もし顧客自身も認識していないような、潜在ニーズを発見できれば、新たな価値提案、競合差別化ができるでしょう。では、どのように潜在ニーズを顧客から引き出せばよいのでしょうか。
 ニーズの把握においては、仮説思考が大事です。事前に仮説を立てて、ヒアリング時に検証する手順を踏みます。仮説の立て方として、ニーズについて複数想定し、そのニーズの強さや顧客課題に対する自社適合度により優先順をつけます。
 仮説を立てるにも、顧客からヒアリングするにも、潜在ニーズを引き出すシンプルな質問は「なぜ?」です。①なぜ、そもそもそれが必要なのか?②それが無いことでどんな状況なのか?③それが必要となる理由は何か?(あるいは、それである理由は何か?)④それを利用(導入・購入)することで、どんなハッピーなことが考えられるか?⑤その利用(導入・購入)する目的は何か?という風に、単に「なぜ?」と聞いたり考えたりするのではなく、5W1Hなども使って情報が不足しないように深く掘り下げていきます。
 例として「業務を効率化したい」という顕在ニーズであれば、「事務をする人数を減らしたい」や「営業の人数を増やしたい」なども考えられます。話を掘り下げて考えると、潜在ニーズとしては「営業人数を増やし、営業力を強化したい」と仮説が立てられるかもしれません。そうなると、業務の効率化に必要な解決策だけでなく、営業教育ツールやサポートツール、あるいはWebを強化して営業力アップなども潜在ニーズとしては考えられます。
 このように、BANTの中でもニーズを徹底的に追求することで、顧客とのコミュニケーションも深まり一緒になって課題解決に向かう重要な下地ができます。

ニーズと導入時期をWebに仕掛ける

 先にも書きましたが、Budget(予算)やAuthority(決裁者、権限)は、最初の段階ではなかなか把握できない場合が殆どで、営業に引き渡す直前あるいは引き渡し後に探るようにします。一方、Needs(必要性、課題)やTimeframe(導入時期、検討期間)は、Webの閲覧履歴やWebフォームの項目設計に盛り込むことで一定の情報取得は可能になります。
 各企業への導入が進みつつあるマーケティング・オートメーションなどを使えば、その人それぞれのWebの閲覧履歴は取得できます。その人がどんなページを辿ってWebフォームに着いたかで、どんなウォンツが隠れているかが想定できます。また、お問い合わせのWebフォームに業種や興味あるサービス等の導入時期などの質問項目を盛り込めば、よりニーズに対する仮説も立てやすくなります。
 近年は、AISASの法則にもあるように、顧客主導で検索等で様々な情報を収集・比較検討できる時代になっております。マーケティングチームと営業とが考えるWebでの仕掛けによってある程度の情報を受け取ってから動くことで、より的確なお客様支援ができるようになっていきます。

(株式会社フジプラス)

まとめ

■BANT は日本の商慣習やビジネスに合わせて適用し、ニーズから順に掘り下げる。
■ニーズとウォンツを混同せずに、複数の顕在ニーズに優先順をつけて潜在ニーズを探る。
■ニーズと時期は、Web で一定の情報取得をしつつ、営業に連携して予算や決裁者を探る。

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