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マーケティング NEW2020年12月 2日

本との出会い方が変わる 新時代の「本屋」事例

本を読むことは、昨今の電子書籍化により人々に見直されている一方で、紙の本の市場は年々縮小し続けています。しかし、このご時世でも人気を伸ばしている「紙の本ビジネス」が存在します。人々の隠れたニーズを上手く取り入れ、今までに無かった読書体験を提供することで、この世に無数にある本との出会いを楽しめるものです。売り方次第で「紙」の本の魅力はまだまだ引き出せることが分かる事例をいくつかご紹介します。


ネット時代でも人が集まる本屋

■無人の古本屋
 東京・三鷹の商店街にある古本屋。24時間営業だが、店員のいない無人店舗だ。支払いはガチャガチャ。お金を入れて回すと、持ち帰り用のビニール袋が入ったカプセルが出てくる。袋は300円用と500円用の2種類あり、本の値段も300円か500円どちらかなので、お客さんは袋の値段に合わせて欲しい本を持ち帰る。お客さんがいらなくなった本を置いていくこともある。
 店員がいないから人件費はゼロ、ガチャガチャだから電気を使わず、光熱費は月に450円ほど。オープンから5年以上続き、密かな人気店になっている。

■入場料1,500円の書店
 東京・六本木にある入場料1,500円の書店が大盛況している。
 受付で入場料1,500円を払うと入館バッジを渡され、営業時間の朝9時から夜11時まで何時間でも滞在できる。店内には人文科学、自然科学、アートなどのジャンルが約3万冊も揃っている。本棚に並べられた本はサイズも出版社もすべてバラバラ。知らなかった本との思いもよらない出会いができると好評だ。もちろん気に入った本は購入できる。店内はソファがあって、ゆっくりくつろぎながら本を読める。喫茶室ではコーヒー、煎茶が飲み放題。別料金でビール、軽食(牛ほほ肉のハヤシライスなど)もあり、本を読みながら食事も楽しめる。

"本のサブスクリプション"でファンを増やす出版社

 ネットで一定期間、定額料金を払えば自由に音楽を聴くことができるサブスクリプション。元々は雑誌の定期購読の意味だが、同じ出版でも"単行本のサブスクリプション・サービス"を行う会社がある。
 実用書を主に刊行する東京の中堅出版社が行うのは定期購読サービス。年会費1万2,000円を払ってこの会員になると、入会から1年間、同社が出版する本全部が送られてくる。月1冊以上出版されているので、12冊以上になる。出版点数が少ない年もあるが、会員期間が終了後も12冊まで送られてくる。もちろん届いた本が好きでない場合もある。その時は170タイトル以上ある既刊の本の中から、値段と関係なく、好きなものと交換できる。また、それとは別に同社の電子書籍が読み放題になる。

 さらに、同社が主催するセミナーを自由に受講できる。内容は、人気ブロガーのブログ術やエイジレス素肌美レッスン、自分史を書くための文章講座、低資金で始める民泊など、講師もジャンルも様々だ。年間300回、ほぼ毎日開催されている。会員から、"今まで出会わなかった価値観に触れて、視野が広がりました"や"突然本が届くということにサプライズ的な楽しみを感じます。一年に12回以上サプライズプレゼントが届くことにワクワクしています"などと好評を得ている。

本を愛する人のためのユニークビジネス

■"泊まれる本屋"
 読書をしているうちに寝ていたという、本が好きな人にとって至福のひとときを体験できるホステル(低価格宿泊所)が東京・池袋にオープンした。エントランスを通って入ったロビーには、天井まで届く大きな本棚が備え付けられ、絵本、漫画、文芸書、ファッション雑誌など幅広いジャンルをカバーした1700冊の本が並んでいる。それらをソファーに座り、思う存分楽しめる。部屋はこの本棚の裏と横。広さはカプセルホテル程度で、本棚裏の部屋は棚の一段が出入口で、本の中で寝るという感じ。本棚と接していない個室もある。ベッドは30床。トイレやシャワールームは共同。料金はスタンダードタイプで1泊 4,500円(税抜。土日祝前日などは変動あり)。13時から19時までは、1,500円でロビーの利用もできる。

■本の"産地直売"
 自分たちがつくった本を売る書店が、東京の渋谷にある。店内には、一般書籍も並んでいるが、目を引くのは奥にある編集部のデスク。作家、写真家、イラストレーター、デザイナーらと一緒にそこでつくった、音楽や街、食のエッセイの本が店頭に並んでいる。著者のサインが1点1点入っていて、ここでしか手に入らない稀少な冊子だ。雑誌も発行している。
 自分たちのつくった本を読みたい人に届けるという、出版・編集の原点に戻った書店である。

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