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ポイントは「楽しさ」 コロナ禍を逆手に取った新しいビジネスアイデア6選
新型コロナウイルス感染初確認からおよそ1年。わたしたちのライフスタイルはがらりと変わってしまいました。感染予防対策によって、大きな影響を受けた業界も少なくありません。そんな中でも、目まぐるしく変化する人々の需要を明確に捉え、このコロナ禍をある意味で逆手に取ったと言える、新しいビジネスが沢山生まれています。息詰まるステイホームを楽しみに変える、「こんな時期だからこそ」な企業のアイデアをご紹介します。
リモートワークで広がる新ビジネス
新型コロナの感染拡大防止のために増えたリモートワーク。それに関するビジネスも増えている。■山で楽しむリモートワーク
神戸の北側にある摩耶山の展望広場では、山と海に囲まれた雄大な自然の中でのリモートワークを呼びかけている。
ロープウェイの駅にあるカフェでは、テレワーク用に電源と座り心地のいいアウトドアチェアのセットを1日1000円で利用できる。フリーWi-Fiを使って、青空の下でリモートワークができ、自宅にこもるより開放的だ。利用者が増えても、山上の広場なのでソーシャルディスタンスは確保できる。コーヒーのテイクアウトや、カフェで食事も楽しめるので、昼食も休憩も大丈夫。バーナーやケトルのレンタルもあって、レトルトのカレーやラーメンを作ってアウトドア気分も楽しめる。
■ZOOM映えする部屋を提案
ZOOMを使ったビデオ会議で、取引先や上司に自宅の部屋が見えてしまう。それを避けるために画像を背景に設定する機能がある。
北欧発祥の家具会社はその機能に使える背景画像を自社サイトに公開した。大きな本棚があって知的に見える部屋、観葉植物と暖かな光で落ち着いた雰囲気のリビング、自然光で明るい白を基調とする洗練された書斎など、30種類以上用意されている。その画像で使った家具とコーディネーションも紹介されていて、家具選びにも役立つ。
コロナに負けない!ステイホーム向けのサービス
■ダンボールDIYコンテスト
新型コロナの感染拡大防止のため家から出られない世界の人々に向けて、イギリスのデザイン情報サイトがDIYアイデア・コンテストを実施した。応募は、ダンボールでパソコンデスクやテーブルや収納グッズなどのインテリアを独創的なアイデアに基づいて作り、写真を送信する。18歳以上がエントリー可能だ。優勝者には1万ドル、2位には5000ドル、3位には3000ドルの賞金がもらえる。世界82カ国から1500人を超えるエントリーがあった。
■勉強クイズでハンバーガー無料
ステイ・ホームのため学生たちは自宅で学習することになったが、なかなか捗らない生徒も多い。そこでアメリカのハンバーガーチェーンが、彼らの在宅学習を促すキャンペーンを行った。
同社のアプリを通じて毎日勉強の問題が出題され、正解するとハンバーガーの無料クーポンがもらえる。分野は数学・生物学・化学・文学・音楽など幅広い。数学ではシグマを使った計算問題。化学では「元素番号97・元素記号Bkは何?」といった問題が出題された。クーポンは15万件発行するまで続けられた。また同社は、休校期間中に昼食を満足に食べられない子どもがいることを憂慮して、アプリで注文するとキッズミール2人分が無料になるサービスも行った。
コロナ禍で損害を受ける人々を支援するマーケティング
■飲食店を応援するビール会社
デンマークのビールメーカーがロックダウンにより売上が激減している飲食店をサポートするためのキャンペーンを実施した。
スマホでキャンペーンのサイトにアクセスして、ビールのボトルや缶についているバーコードをスキャンすると、バーチャルのビア樽にビールが溜まる。1日に1回登録でき、4本で満タンになる。ロックダウン解除後バーで本物のビール2パイント(1,136ml)と交換できる。開始から48時間で、デンマークで2158ものバーチャル樽が作成され、1297ものバーコードがスキャンされた。
■CMソングでアーティストを応援
アメリカのフライドチキンのファーストフードチェーンが、新型コロナの感染拡大防止のためにコンサートやイベントが中止となり仕事を失ったアーティストの支援に乗り出した。同社が2000 年からテレビで放送しているCM ソングの楽譜をサイトで公開し、ミュージシャンたちに演奏・歌唱しているを撮影した動画をハッシュタグをつけてTwitterやYouTubeのSNSで投稿してもらう。その動画をCMに使用し、アーティストに出演料が支払われる。
ミュージシャンたちから感謝の声が寄せられた。それと同時に、同社がこれまで積極的に行ってきた社会支援も多くの人々に知られるきっかけにもなった。