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マーケティング NEW2023年4月18日

できることから始めよう!循環型社会のための「5R」取り組み事例

 「循環型社会」とは、経済成長や人口増加に伴い"大量生産・大量消費・大量廃棄"が当たり前となっていたこれまでの社会を見直し、資源を循環させて環境負担の軽減を目指す、持続可能な社会のことです。
 ①Reduce(リデュース):廃棄を減らすこと、②Reuse(リユース):繰り返し使うこと、③Recycle(リサイクル):資源として再利用すること、の総称である「3R」は聞いたことがある方も多いかもしれませんが、最近はさらに④Refuse(リフューズ):ごみになるものは断ること、⑤Repair(リペアー):壊れたものは修理して使うこと、の2つを加えた「5R」という言葉も見られるようになりました。循環型社会の実現のためには政府や企業はもちろん、まずは一人ひとりが5Rを意識し、実践することが大切です。今回は、廃棄物を減らすための5R取り組み事例をご紹介します。

食料や日用品の空き容器も「再利用」が当たり前の時代へ

 2021年3月、日本の大手スーパーが空き容器のリユースサービスを導入し話題となった。洗剤やシャンプー、調味料、ジュースなどの容器やパッケージは、従来なら使い切った後はゴミ箱行きだ。しかしSDGsへの取り組みが本格化する中、こうした使い捨ての容器をステンレスやガラスなどの耐久性の高い素材に変えることで、繰り返して利用できるようにした。
 サービスの流れはこうだ。まず対象商品を購入する。中身を使い終わったら、専用アプリで容器についたバーコードをスキャンして、スーパーに設置された返却BOXに入れる。すると容器代がアプリ内で返金されるという仕組みである。返却された容器は業者が回収し、洗浄後また新たに中身が補充されて店頭に並ぶ。
 サービスは全国の店舗で導入が進んでいるほか、対象商品も徐々に増えており、環境意識の高い消費者から人気を集めている。

余ったもの、いらないものを"再利用"するキャンペーン

■残ったパスタの再調理方法
 パスタは世界中で愛されて多く食べられているが、時として食べられる量より多くのパスタが茹でられ、結果的に大量に捨てられてしまうことがある。
 そのフードロス問題を解消する取り組みを大手パスタメーカーが始めた。いつもパスタ料理や調理法を紹介する 動画を載せているTikTokで、残り物のパスタを新たなメニューに生まれ変わらせる動画に「#SecondLifePasta」(パスタの第2の人生)をつけて募集。
 トマトソースパスタは煮込み料理に、唐辛子やアンチョビの効いたトマトソース・パスタのプッタネスカの残り物は鍋焼き料理にと、オリジナリティ溢れる再調理法が集まり、注目された。

■オフィスのいらない備品と交換
 新しい会社のオフィスには、卓球台やスクーター、ブランコなど、独特な福利厚生用の備品が置いてあることがある。しかし、従業員の多くは、作業に集中できる静かなスペースを求めている。
 そこで、作業に没頭できるワークブースを販売するフィンランドの会社が、従業員の満足度に直結しない福利厚生備品と自社製品と交換するキャンペーンを実施。会社にある不要な福利厚生用備品を提供すると抽選に参加できる。同社のサイトで募集すると、壊れたゲーム機や誰も使わないブランコなど様々な具体例が寄せられた。多くの人が日々思っていることを突いたキャンペーンだった。

メーカーの修理期間の終わった家電製品を修理

 元大手電気機器メーカーのエンジニアが、家電製品を修理する会社を2010年に設立した。通常、家電製品の修理はメーカーが行っていて、部品の保有期間は経済産業省の通達で定められているものの、修理を行う期間は各メーカーに委ねられている。
 この会社では、メーカーの修理期間が過ぎたものを修理する。そのため、昔のラジカセ、ビデオデッキ、オープンリールテープのデッキ、高級アンプなど、メーカーが修理しなくなった古い家電製品が次々と持ち込まれている。最近では、ペット型ロボットの修理依頼が多い。部品がない場合は、部品会社に製造を依頼。その際は、製造にかかる値段を事前にお客さんに説明して納得してもらう。

 修理を行うエンジニアは全国に15人ほどで、各自の自宅で仕事をしている。修理の順番は、お客さんの事情で変わる。科学技術の博物館で子供向けに展示していたペット型ロボットは、子供が待ち望んでいるから早く修理した。オーナーが重い病気で入院し、修理できるかどうか毎日気にしていたペット型ロボットは、他のものより優先して直した。
 代金は"納得払い"で、お客さんが1、2週間使って直ったことを確認してから支払ってもらう。真摯な仕事ぶりが評判となり、その後依頼が集まり、ペット型ロボットだけで200件、他の製品は500件も修理待ちになっている。

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