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マーケティング NEW2022年4月 8日

新たな旅行のカタチ 感染予防しつつ「非日常感」で楽しませるホテルの成功事例

 コロナウイルスとの共存を余儀なくされるこの時代、私たちの生活はがらりと変わり、観光需要頼りだったホテル等の宿泊施設の在り方にも変化が求められています。ただ一口に「旅行」といっても、向かう場所やその交通手段、一緒に行く人、選ぶプラン等はコロナ以前よりも選択肢が増えたのではないでしょうか。今回は感染予防しながらも旅行気分に浸れるプランを提供して人気の事例や、「旅行=遠出」という概念を覆す、コロナに負けない"新たな旅行のカタチ"をご紹介します。


感染予防しつつ非日常な贅沢感を楽しめる「貸切プラン」

 コロナ禍で旅行や出張も自粛が続いたことで大打撃を受けた旅館やホテルは多い。しかし、日本全国にリゾート施設を展開するH社は、コロナ以前からいち早く提供していた「"おこもり"プラン」で、コロナ禍でも集客に成功した。

おこもりプランでは16畳の広さを誇る屋外テラスで弁当やカクテルを堪能できるほか、貸切も可能。他にも、ホテルの客室6室やラウンジ、または1フロアを丸々貸し切れるプランなども提供しており、リモートワークや会議などを贅沢な空間で気分を変えて行えるとして、法人からも需要が高い。

 さらに今後は、法人だけでなく一般利用においても貸切プランの人気が見込まれている。コロナ禍をきっかけに家族や身近な人と過ごす時間の大切さが見直される中、貸切などの高額プランでもお金を出す価値があると感じる人が増えてきているようだ。

一部で話題沸騰 一度は泊まりたい変わり宿

■"泊まれる映画館"
 東京都の多摩地域西部、豊かな森林の中にポツンと1棟だけ建っている宿泊できるシアタールーム。100インチの4Kプロジェクターと、7.1チャンネルサラウンドシステムを完備し、敷地は5000坪で、近隣に民家がないため大音量で存分に楽しめる。屋外にはウッドデッキがあり、バーベキューもできる。3名以上の宿泊で利用可能なグランピングテントも用意されている。
 利用は1組限定で料金は1名27,500円。6名まで宿泊できる。連日満室になるほどの人気だ。

■スナック街のようなホテル
 青森県弘前市で、昭和40年代に建てられたスナックビルがホテルにリメイクされた。廊下の左右に、スナックやバーの看板が出ている光景は、どこか懐かしい雰囲気。ところが、ドアを開けると最新の機能と設備のホテルの客室になっている。部屋は5つあり、フローリングと白色を基調とした清潔な部屋、ウッディな雰囲気など、それぞれの内装が異なる。宿泊料は5,186円と7,186円の2種類。「ノスタルジックな雰囲気で、 とても不思議な感覚で宿泊ができました」と利用客の評判は上々だ。常駐スタッフはいなくて、予約はホームページで受け付けている。宿泊客はメールで送信された暗証番号をデジタルキーに入力して入室する。完全非対面で、コロナ禍でも安心なホテルでもある。

「マイクロツーリズム」ブームに見る ホテルの新しい活用法

 コロナの影響で海外など遠方への旅行が難しくなったことで、地元や近隣への"近所旅行"「マイクロツーリズム」が新たな旅の形として流行している。世界各国の現地の人たちが自宅等を宿泊施設として提供する人気のWebサービス「Airbnb(エアビーアンドビー)」では実際に、コロナ禍以前と以降を比べると、自宅から320km以内の場所にある宿泊施設の予約数が大きく伸びているそうだ。

 旅行や観光の目的以外にも、近場の高級ホテルに泊まって非日常を楽しむ「ホカンス(ホテル+バカンスの造語)」という言葉が現れたほど、"近場で旅行気分を楽しむ"という娯楽の形が広まってきており、今では専用プランを用意するホテルも現れている。

また最近では、若者向けの"フォトジェニック"な部屋や食事を提供するホテルが都市部で増えており、SNSにアップしたいという動機で訪れる人もいる。観光目的だけでない、ホテル業界の活路が見出されたのではないだろうか。

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