Idea4U ブログ
ビジネスに役⽴つマーケティングに関する話題などをお届けします。
エコ重視の店頭販促POP
いわゆるPOPなどの販促ツールや紙什器と呼ばれるものは、最近ではデジタルにより少量(それこそ1個からでも)生産可能になりました。ただ、リテールの現場においては、POPなどの販促物は本部などの取りまとめ部門(あるいは委託先の印刷会社や物流会社)から送られてきており、「約7割は使われることなく廃棄されている」といったレポートもあります。
最終的には、店舗のスタッフが決めるので、本部との意向の擦り合わせなどは無いのかもしれません。
昨今、SDGsやCO2削減などの「環境問題」が取り上げられるなか、この実態は世の中の風潮と逆行していると言わざるをえません。リテール現場の常識とはいえ、どうしてこのような「無駄」や「つくり過ぎ」になってしまうのでしょうか?
- ロット(数量)が大きくなればなるほど販促ツールの単価は下がる。
- 販促物の不足は機会損失につながり、それを恐れている。
- 受け取ったPOPや紙什器が、そもそも売り場のスペースに合わない。
- 倉庫や店舗のバックヤードで、そもそもPOPや紙什器が埋もれている。
POPや紙什器などの販促ツールの本来の目的は、内容の訴求がしっかりできるかどうかのはず。そうなると、デザインやサイズなどは、当然売り場にフィットしたものでないといけません。当社では、デジタル印刷・大判プリンター・カッティングプロッターなどを駆使して、無駄をなくしてお客様の販促効率の最大化をお手伝いします。
<POP制作>
https://fujiplus.jp/services/creative/pop-design.html
<大判プリントステーション>
https://fujiplus.jp/largeformat/
デジタル印刷の「Web見積」による合理化
従来の印刷は、①仕様決定→②見積→③稟議→④承認~発注といった流れが一般的です。①仕様決定が「あーでもない、こーでもない」と決まらない時は当てはまらないのですが、②見積→③稟議でお困りのような印刷手配ってありませんか?
おそらく②見積→③稟議でお困りの場合、以下のようなことが起きているかと想像します。
- 印刷会社(手配先)の営業に見積を依頼しても、返答までにそれなりに時間がかかってしまう。
- 検討している内容の幅が広く、何パターンもの見積依頼をしないといけない。
- ③稟議の際、様々な説明資料などが必要となり、社内手続きにも都度手間がかかってしまう。
- 見積書には有効期限があるので、有効期限までに④承認~発注が間に合わないことがある。
このような場合、お客様側で「印刷見積」が素早く用意できる仕組みが提供されると解決できます。ただ、一般的に「印刷見積」は複雑な積算仕様になっていて、お客様側で詳細までは理解できないという既成概念があります。ただ、その部分をシンプルにし、開放して、もっと印刷を民主化することも大事であると考えます。
弊社では主にデジタル印刷案件で「Web見積」を提供しております(※ご利用には契約締結が必要です)。
お客様にはWeb上にて直接見積書を発行していただける機能となります。
<Web見積ワークフロー>
https://fujiplus.jp/services/workflow/wmw.html
「バリアブル印刷」の威力
バリアブル印刷は、別名 "可変印刷" とも呼ばれますが、データに基づいて内容を変えられる印刷のことをいいます。例えば、宛名印刷などであれば、郵便番号、住所、会社名、氏名などは、1人1人全て異なる内容ですので、それをこのバリアブル印刷で対応します。
一般的には、ダイレクトメールや年賀状、名刺等で、このバリアブル印刷のことがよく話に出てきますが、従来はExcel等の一覧データをもとに作成~印刷される流れとなっております。ただ、いまやクラウド技術が進化し、システムどうしのデータ連携も容易になってきたので、いっそのこと「このクラウドシステムと印刷機を直結できないだろうか?」と思うと、非常に面白い施策(テクニック)が色々と考えられます。
- 購買データやEC閲覧データをもとに、顧客に合った商品(サービス)内容を印刷して販促活用する。
- 特別な関係と記念として、過去の利用履歴等がビジュアルとともに歴史を振り返ることができるようなバリアブル冊子を作って送る。
- ウェビナーだけど、出席率を高めるために自分が受講する内容や接続先の書かれたDMを送る。
- 本の表紙とか、箱のデザインとか、相手の特性に応じて1つずつデザインの違うものを印刷する。
- 接客情報をもとに、その担当者があたかも書いたようなお礼状(次のアクションを含む)を送る。
他にも出来ることはたくさんあります。なお、CRMやEC、SFAやMAなど、様々なクラウドシステムがありますが、API連携とかWebhookとか、そんな機能を持ち合わせているクラウドシステムであれば連携できる可能性があります。
<印刷連携サービス>
https://fujiplus.jp/services/workflow/print-connect.html
デジタルファーストによる弊害
世の中の情報発信は、デジタルの力によって大きく変わりました。デジタル情報が優先され、人々がPCやスマホを使うことで、何でも素早く情報入手しやすくなりました。これはデジタルファーストによるものだと考えています。
たしかに、デジタルは「早く」「安価に」「正確に」とは思っていますが、ただ全てにおいてデジタルが良いかといえば、そうでも無いかもしれません。
「デジタル」が優先されるあまり、以下のようなことが起きているのも事実です。
- 「Eメール」や「SNS」などの情報発信が多く、よほど必要な情報でない限りリーチしてもらえていない。(ブロックされている)
- 「紙」だと反応がとれないため、むやみに「QR」等を使ってデジタルで反応をとろうとしている。(警戒されている)
- 急速にデジタル化しているあまり、そもそもついてこれない人が出てきている。(情報の格差が起きている)
- 印刷物を止めてデジタルに一本化したが、印刷物のときのコンテンツのままWebに掲載されている。(真のデジタル化ではないのでは?)
- コロナでリアルセミナーができず、ウェビナーに切り替えたが、集客数やアンケート回収率が悪くなっている。(単純比較は事情が異なるか?)
この【デジタル×アナログ】、あるいは【デジタル×リアル】は、上手く組み合わせることが必要です。単に切り替えた場合だと、殆どの場合「顧客視点」が失われている可能性があるかもしれません。具体的には、顧客が、あるいは自分だったらどのように情報を得るかをじっくり考えて仮説を立てておくことをお勧めします。
Webと紙、あるいはデジタルとリアルには、それぞれの長所・短所があります。あくまで【手段】であることを理解し、上手く使い分けて「誰に」「どういった方法で」「何を届ける」のか、シナリオを組み立てることを大切にしましょう。
<Idea4U:紙の「価値」を再定義する 課題解決や感動体験を生み出せるデジタル印刷を活用する「紙」利用の変革とは>
https://fujiplus.jp/idea4u/2021/02/0301.html
<Idea4U:「アナログ×デジタル」で顧客を獲得する アナログからデジタルへの誘導でつなぐ 集客のための仕掛けづくり>
https://fujiplus.jp/idea4u/2020/08/2602.html
非接触を実現する「NFC」と印刷物
いまや"非接触"を求められる生活に、NFC(エヌエフシー)が改めて注目されております。NFCは近距離無線通信規格の1つで、よく似たものにFeliCa(フェリカ)が存在します。NFCも、FeliCaも、ソニーが開発に絡んでいますが、次のような違いがあるようです。
- NFCには「TypeA」や「TypeB」などの規格があり、その別タイプとしてFeliCa(TypeF)があり、そもそも規格が違う。
- 通信速度が、通常のNFC規格が424kbpsだったのに対し、FeliCaは847kbpsとほぼ2倍速い。
- NFCは世界で幅広く活用されつつあるが、FeliCaは日本や香港など限られたエリアや機能(SuicaやWAON等)として使われている。
NFCは、規格の総称であり、世界標準で言えば「TypeA」や「TypeB」となります。「TypeA」はタバコ購入時に使うtaspo等で、「TypeB」はマイナンバーカードや運転免許証などに使われています。
また、TypeAのICチップの種類として、NTAG213、NTAG215、NTAG216などに分かれます。ユーザーメモリ量が異なり、それにより書き込めるURLの長さも違ってきます。当然、ユーザーメモリ量が多いほど高価になります。
たとえば、NFC内蔵の名刺カード(用紙の間に埋め込まれています)、箱の中にNFCラベルシールを埋め込んだDM(ダイレクトメール)や紙什器、Webに手軽に誘導させるためのポスターなど、簡単にデジタルに結びつけられる可能性を持っています。
<Idea4U:スマホを「かざすだけ」で通信ができるNFC普及のカギとは?>
https://fujiplus.jp/idea4u/2022/02/0201.html
デジタル印刷インキと「熱耐性」
弊社は、長年デジタル印刷機「HP Indigo」を活用しておりますが、よく、熱にはどうか?光にはどうか?環境対応はどうか?などお問い合わせをいただくことがあります。先日も、熱に対する耐性はどうかといった質問を受けました。
いわゆる「熱耐性」とは、過度の熱に対する耐性を持った材料の特性のことです。熱によって水分が奪われると、強度や柔軟性が低下し、自然崩壊しやすくなり、分解反応も加速してしまいます。
デジタル印刷機で対応できる「熱耐性」は、猛暑からくる屋外での耐性レベルと言えばイメージがつきやすいでしょうか。具体的にはこんな場面で「熱耐性」が求められると思います。
- 自動車に車載するようなマニュアル
- PC機器・暖房器具などに貼り付ける高温注意喚起シール
- 気温に影響を受けやすい場所に貼るような街頭ポスター・屋外ポスター
※一般・商業印刷物の範囲での例です。
上記については、オフセットインキほどは熱耐性はありません。しかし、乾式トナーといったゼログラフィーだと熱耐性は良くないですが、HP Indigoの液体トナーによるデジタル印刷は、試験結果により摂氏100度くらいまでは問題無いことがわかっております。
<デジタル印刷>
https://fujiplus.jp/services/production/digital-print.html
ハードカバー製本(上製本)
弊社には、兵庫県伊丹市に印刷工場があります。印刷だけでなく製本等もその工場内で行なっておりますが、無線綴じ(糊綴じ)製本という方法があります。その無線綴じ製本にも、表紙を厚手のボール紙で覆う「ハードカバー製本(上製本)」というタイプと、厚紙で覆う「ソフトカバー製本(並製本)」とに分けられます。内容の詰め込まれた書籍とか、人生の節目の記録に残るアルバムとかには、ハードカバー製本がよく採用されております。
その違いは表紙にあり、表紙が違うことで本の耐久性が大きく変わります。一般的にフォトブックサービスなるものがありますが、そのサービスメニューにも、ハードカバーとソフトカバーとを選べる場合があります。大事な本を10年、20年、手元に残しておきたい!と思う人は、迷わずハードカバーを選ばれることをお勧めします。
- ソフトカバーだと表紙がカールしたりして痛みやすいが、ハードカバーはとにかく丈夫!
- 絵本の殆どがハードカバーであり、破れにくく、汚れにくい!
- 表紙は印刷だけでなく、例えば高級なレザークロスを使ったり、布クロスを使ったりして、重厚感・高級感のあるものも作れる!
ソフトカバーに比べてハードカバーは高価ではありますが、本のデザインや体裁にコダワリたい場合は、非常に価値のある方法です。どちらにしようか悩んだ場合は、ぜひご参考ください。
<フォトブック・書籍印刷>
https://fujiplus.jp/services/production/ondemand-book.html
Web広告の予算の決め方
新型コロナの緊急事態宣言も解除になり、街中も徐々に活気が戻ってきました!とはいえ、殆どの人が「以前の姿には完全には戻らない」と考えており、今後もリアルとデジタルを組み合わせたビジネスの模索は続くものと思われます。
リアル媒体ではある程度理解しているけど、デジタル媒体でビジネスを活性化させるにはどうすれば?そんな場合、Web広告などを上手く活用しなければなりません。ただ、このWeb広告は「継続にはコストがかかる」「種類が多すぎてよくわからない」「仕組みを理解している人が周囲にいない」など、これまで活用されていない企業も多いのではないでしょうか。
一番肝心なのは、Web広告の予算をどうするか?
- 売上の何パーセントを広告費に充てるか?(例:売上の5~15%?収益構造にもよりけり)
- ROAS(=Return On Advertising Spend)を踏まえ、売上の多い時期ほど広告費を比率で調整するか?(例:ROAS=売上÷広告費×100%で、広告費の回収率を300%以上?にする)
- リスティングにおけるキーワード単価(予測金額)から同様の予算を充てるか?(例:キーワード「○○○」は月間××万円なのでそれに合わす)
- 損益分岐点を踏まえて広告費をいくらにするか?(例:売上から原価を引いた金額が最大値)
- LTV(=Life Time Value)を考慮して広告費をいくらにするか?(例:利益×リピート回数の金額が最大値)
以前は、それこそWeb広告運用を有識者(広告代理店さんなど)にお任せするにも月100万円の予算からというのが一般的でした。さすがにこれはハードルが高いと思いましたが、最近では月10万円~でも複数媒体を運用できるようになりつつあります。最初は経験豊富なプロにお任せして、徐々に自社運用でといった流れがオススメです。
<Web広告の基礎知識 はじめる前に知っておきたいインターネット広告の使い方>
https://fujiplus.jp/idea4u/2021/10/0603.html
デジタル印刷が広げるパッケージの可能性
昨今の消費者のライフスタイルや価値観の多様化に伴い、市場のニーズも細分化し、メーカーは商品の多品目化が求められています。そこで必要となってくるのが、バリエーション豊かなオリジナルの「パッケージ」です。
また最近では、小規模のメーカーや店舗、個人で作品を販売するクリエイターも増加していることから、多品種かつ小ロットのオリジナルパッケージ制作の需要はますます高まっています。
版を必要としないデジタル印刷なら、多品種小ロット生産への対応が可能です!
さらに、以下のようなことを実現できます。
- 欲しい時に欲しい数だけ印刷し、在庫過多による廃棄ロスを低減
- パッケージデザインのテストマーケティングも多品種小ロット生産で対応
- 在庫レスだから、仕様やデザインを次々アップデート可能
- ハロウィンや受験シーズンなど、季節限定パッケージの商品をタイムリーに展開
- エンドユーザーのお名前入りのパッケージで特別感を演出
- 一つひとつ異なるQRコードやシリアルコードを印字し、キャンペーン施策を展開
大量生産が基本だった従来のパッケージ印刷ですが、デジタル印刷を取り入れることで、あらゆるお客様にご注文いただきやすくなり、さらにデジタル印刷ならではの新たな付加価値も創出できるようになっています。
今後、デジタル印刷によるパッケージの可能性はますます広がっていくのではないでしょうか。
<オリジナルパッケージステーション>
https://fujiplus.jp/package/
コロナ禍での営業とDX
コロナ収束までにはまだまだ時間がかかると思われますが、昨年に比べて明らかに対面営業の頻度が減っているとの結果が出ております。想定どおりの結果ではあるものの、単純に顧客接触回数が減っているのはやはり課題なのではないでしょうか?
では、実際のところはどうなのでしょうか?
コロナ前より接触頻度が多く、元々良好な関係性であれば、おそらく現状維持できているという傾向です。一方、繋がりの薄い、接触頻度の少なかった関係性は、基本的にはさらに少なくなっているか無くなっているかと思われます。もはや「非対面営業」という手段も、有効に使わないといけません。
では、具体的にはどんな工夫をして「非対面営業」をしているのでしょうか?
- 常に有益な情報共有ができるようにしている。
- トークスクリプトなどを考えて、常に何か会話ができるようにしている。
- Web会議システム等で、定期的なミーティングを開催している。
これを実践しようとすると、以下のようなDXのための取り組みが必要です。
- 部門を横断したコミュニケーションと課題解決ができる組織体制ができている。
- 自社製品・サービスの購買プロセスにおけるカスタマージャーニーを踏まえて、それに応じたプランを出せるようにしている。
- お客様と常に「繋がる」ことができるシステムを活用するようにしている。
もはや直接対面で会える機会は、働き方改革やリモートワークで増えることはありません。営業の生産性を落とさないためにも、これまでの成功体験や既成概念を捨ててでも新しい方法を考え、実行しないといけない時期に来ていると言えるでしょう。
<DX(デジタルトランスフォーメーション)データ蓄積と可視化から仕組みをつくるこれからの「売らない営業」とは?>
https://fujiplus.jp/idea4u/2020/07/0109.html