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まずは「5W1H」で情報整理!デザインは、その目的をクリアにし共有することからはじまる!
印刷物をはじめとした販促ツールのデザインで最も重要なのは、クライアントの意向・目的です。制作現場の人間は、クライアントがターゲットに伝えたいメッセージを認識、共有してデザインを進めます。意向・目的を明確にする上で有効なのが「5W1H」です。聞きなれたワードかもしれませんが、デザインの現場ではとても大切な仕事です。
ヒアリング内容を分類し、情報を整理しデザインの根拠に
「5W1H」とは、ご存じのとおり、英単語の「When=いつ」、「Where=どこで」、「Who=だれが・だれに」、「What=なにを」、「Why=なぜ」、「How=どのように」の頭文字を取った言葉です。プレゼンテーションで正しく情報を伝達するための基本としても知られますが、下の図①にあるように、デザインの世界では、チラシやパンフレット、カタログといった紙媒体はもちろん、ホームページやWEB広告といったデジタル媒体を構築する上でも極めて重要なワークです。
仮に、何らか販促ツールを依頼されたとしましょう。まず私たちはクライアントにその意向・目的を徹底的にヒアリングします。何のために?ターゲットは?配布エリアは?に対する回答のすべてがデザインの要素になります。それら多様な情報を全体としてとらえる際に役立つのが「5W1H」です。
配布時期やイベント、キャンペーン等の日時を表す「When」、集客したい場所や配布地域等を示す「Where」、若者向け、シニア層向けなどのターゲットを表す「Who」、訴求内容に関する「What」、最終的に到達したい根本的な目的である「Why」、そして、ターゲットにどう伝えるかといった手段、方法を意味する「How」。ヒアリング内容は、まずはこの6項目に分類され、アートディレクター、デザイナー、コピーライター等、デザインに携わる人間によって共有されます。そして、各項目の重要度や優先順位が見極められ、方向性、コンセプトの決定につながっていきます。つまり「5W1H」は、情報の整理のためのワークであると同時に、デザインがその目的を達成するための根拠にもなります。また、この「5W1H」は、クライアントとの認識共有の手段としても有効です。クライアントの意向と制作現場の認識にブレがないかを確認するためにも活用できます。
優先すべき情報や 強調すべきポイントが明快に
実際に「5W1H」を経て構築されたデザインがどのようなものになるのか、見本を用意しました(下の図②)。想定クライアントは、架空の経営コンサルティング会社です。依頼内容は「主催する若手社員対象のセミナーと、経営者層対象の2種類のセミナー告知DM。」ヒアリング結果を「5W1H」に落とし込んでみると、情報が整理されただけではなく、2種類の差異もはっきりしました。同時にセミナーごとに優先すべき情報や、強調すべきポイントが明快になりました。セミナーという点では同じでも「5W1H」が異なっているので、まったく違うデザインになっています。
基本に忠実だからこそ 独自デザインが生み出せる
このようにデザインは、情報が整理され、目的が明確になることによって、方向性と手法が決定されていきます。言い換えれば、カラーやフォントの選択、写真の配置といった手法は、目的を達成するためのもの。私たちには、その目的、つまりクライアントが伝えたいメッセージが最も効果的に伝わる手法を選び、提供することが求められます。
フジプラスでは、この「5W1H」をクライアントへのヒアリングに依存しているわけではありません。「What=なにを」は明確になっているけれども、「How=どのように」は、どうしていいかわからないといったケースは多々あります。そのような場合には、営業担当者と相談しながら最適な方法を提案することもあります。
日々皆さんが目にする商業印刷物は、こういった基本的で実直な仕事の上に成り立っています。基本を押さえているからこそ応用が効き、フレキシブルなデザインや、独自のクリエイティブを生み出すことができる。私たちはそう考えています。
(株式会社フジプラス)
まとめ
■クライアントの意向・目的は「5W1H」に分類し、明確にする。
■「5W1Hは、情報整理を担うとともに、デザインの根拠となる。
■デザインは、その根拠をベースに、最も効果的に伝わる手法で目的達成を目指すもの。
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