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ブランディング NEW2023年8月 9日

企業も個人もブランディングの時代③ パーソナルブランディングの成果は「学び」と「実践」の好循環として現れる

企業も個人もブランディングの時代ということで、今回は特に組織の中の個人についての考察を、パーソナルブランディングの考え方のヒントとしてお届けします。企業など組織に属する個人が、組織全体の目的を正しく捉え、組織の一員として担うべき役割を正しく理解し、自分の役割に落とし込んで初めて、組織として適切に機能します。そうした切り口で、各自が個人としてどうブランド構築していくのかが、ますます重要な課題となっています。つまり、組織のメンバーひとり一人が価値を高めていくことが、すなわち強い組織づくりにつながる、という認識が必要となってきます。学び直しやキャリアアップについても、パーソナルブランディングという観点から着目すると、新たな側面として「学び」と「実践」との良い関係性が見えてくる、というお話のご紹介です。

キャリア形成や学び直しで自分自身をリブランディング

 組織に属して働くビジネスパーソンについて考えてみましょう。まず担当業務のスキルは、若手であれば先輩や上司の助言(時にはサポート)を受けながら、日々の対応の中で経験値を高めながらブラッシュアップできます。この段階では、「昨日までできなかったことが今日できるようになった」と成長を実感しやすいですね。ところがある程度経験を積むと、ルーティーン化した業務は「できて当たり前」と捉えられたり、次のステップに進むにあたり次第に会社独自の基準で判断されたりして、客観的な評価が見えにくくなります。そこで、学びのニーズが発生するわけです。オンライン研修を含め、キャリアパスを意識した専門的な研修のように、社会人向けの「学び」の機会も、進化しています。最近では、各大学も大学院が、社会人の「学び」を意識した単科目履修を実施し始めたり、企業が大学と提携して講座を提供するなど、仕事をしているからこそ新たに学ぶ必要に迫られている方向けの動きも盛んです。それが、改めて自分の価値、つまり、どういう立ち位置で仕事を続けていくべきかを考えるきっかけにもなります。まさにリブランディングの発想ですね。

実践対応から見えた目標を可視化することの意味

 「では、どんな知識を身に付けるべき?」という問いへの答えは単純ではありません。職種や階層にもよりますが、「自分がこの先どうありたいか?」「どういうスタンスで仕事をしていきたいのか?」によって答えも異なります。しかも、「この職種ならこの資格が役立つ」といった「過去の常識」とは違う「新たな認識」に入れ替わりつつある今、自分がどうありたいのか、どういう価値で勝負していきたいのか、こそが重要なポイントなのです。商材で例えるなら、プロダクトアウト的発想から脱しなくてはいけないのと同じ。設定したゴールからの逆算方式で、どんな「良いこと」を得るためにそこを目指し、たどり着くには何が必要かを抽出します。お気づきの通り、これこそがパーソナルブランディングの入り口ですね。仮に理想とするロールモデルが見つかった場合(その方のブランド力に惹かれた場合)、その理想像に近付く方法を考えてみるのもひとつ。もちろん最初から欲張りすぎてはいけませんが、目指すものが可視化されると、必要なこととそうでないことの判断がしやすくなり、理想とする自分の姿が、だんだん具体的に思い描けるようになるはずです。

着眼点事例1 社内の専門家として知識を深堀りする

 会社の規模によっても事情は異なるでしょうが、社内一でなくとも、例えば部内や課内といった単位で、「その中での一番を目指す」という姿勢で専門性を極めていくのは、パーソナルブランディングの実践方法として有効です。会社全体で捉えた時に、顧客に満足・納得していただける付加価値をプラスできる(=利益も増やせる)ことが目的ですので、決して「学んだだけ」の自己満足では無意味です。実務に活かし成果につなげることが、最終目標であることは言うまでもありません。

●この分野の知識ならだれにも負けない!という立ち位置を確立することで、社内で専門家的な対応が可能になる。専門知識を身に付けることで、「戦える」素地が整い、自身の「強み」となる。

 会社全体として「ブランド力を上げていこう!」と掲げたところで、個人として具体的に何をどうすればいいのか迷って当たり前。ただ、意識して俯瞰的に眺めてみると、現在関わっている業務の中にもヒントが見つかるはずです。「実は、自分の守備範囲に関連する国家資格があった」「たまたま見たweb広告に、社会人向け大学院の科目でピッタリの内容が載ってた」ということも珍しくありません。視点の切り替えが新たな発見につながり、次に何をすべきか考える機会を得るわけです。

着眼点事例2 マネジメント視点で新たな思考を身に付ける

 プレイヤーとしての役割では経験を積んで実績を出すことができた人も、マネジメント側の視点に立った時に壁にぶつかってしまうケースも多々あります。そこで、将来的に経営層を目指したい場合に欠かせない「マネジメント思考」を身に付けたい、という気付きもあるかと思います。どちらが良いという問題ではなく、自分の適性を知り、より活躍できる(=ブランド力を高める=市場価値を上げる)ための見極めとして、幅広くマネジメント力を強化するのも選択肢のひとつでしょう。

●自ら動くのではなく人を動かすことで成果を上げる「マネジメント脳」へのシフトのためには、超えるべき壁がある。その壁を超えるためには、有益かつ実効的知識を身に付ける計画マップが必要。

 仕事の適性も、自分で把握できているとは限りません。「好き」は大事な要素ですが、時には誤った判断の原因にもなり得ます。実務を通じて自身が感じていることと他者の意見を比較すると、予想外の適性に気付く場合もあります。例えば人を動かす能力など、自己評価と客観的評価に大きく開きがあることも。思い込みは捨てて、自分がどうありたいかを起点に考え、必要かつ適切な知識を得る努力を継続することが、新たな思考を纏いステップアップしていく原動力になるはずです。

終わりに

 人生100年時代と言われる中、働き手としての「現役」期間が長くなったことで、キャリア観も変化しました。仕事を続けるには幅広く知識のアップデートが必要!と耳にする機会も増えましたね。程度の違いはあっても、あらゆる職種で専門知識に加えデジタル関連の基本スキルは「知ってて当たり前」となり、ビジネスマナーに近い感覚です。一例として引用しましたが、これに限らず「ビジネスパーソンは学び続けるのが当たり前」という常識が加わりました。パーソナルブランディングは、起業家寄りで語られてきた感もありますが、今はあらゆる「働く人」に必要な時代です。繰り返しになりますが、知識を得るのが目的ではなく、知識をどう活かし成果につなげるかが重要で、手段と目的を取り違えないことは大前提です。パーソナルブランディングは、組織の中で個人の役割の明確化を促すため、モチベーションもアップします。自分の強みを正しく捉えておくことは、理想に近付く第一歩。キャリアプランを時系列マップにまとめるのも効果的です。組織の一員として各自がパーソナルブランディングを適切に構築できれば、組織全体で見ても、「得意なことがわかりやすい」と認識されるはずです。ブランディングは「魅せ方」の話ではないと、改めてご理解いただけたかと思います。人が会社をつくる、という意味を実感できる組織運営に欠かせない要素なのです。

(株式会社フジプラス)

まとめ

■人生100年時代だからこそパーソナルブランディングの重要性は高まっていく。
■理想の姿をイメージし、実現のために必要な知識や行動を把握することから。
■学び続けることで常に新しい知識を獲得し、思考もアップデートすることが必要。

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