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ブランディング NEW2022年6月21日

自らを知ると見えてくる未来のシナリオ② 何をどう発信すべきかを追求する 実録!フジプラス式ブランドムービー制作

 前回は、インナーブランディングについて、「できることから始める」という意識を忘れず、「こうしていこう」「こうなったらいいのでは?」との思いをきっかけに、自らを知る動きを進めた話をお伝えしました。いろんな人を巻き込みながら、『STORY BOOK』という手に取れるツールとして具体化したことで、目指すべきものを明確化するプロセスでもありました。今回は、そうした一連の対話の中で、フジプラスブランドを表現する方法として、ブランドムービー制作という流れに至ったお話です。コンテンツとしては、インナーブランディングとアウターブランディングのミックス型のような捉え方です。働く自分たちが正しく受け止め理解できているからこそ、広く世の中にも正しく発信していける、という根本を見つめながら、社内で全て企画制作を行ったプロセスを、順番にご紹介いたします。

自分たちのことは見えにくい 情報発信が足りない原因は?

 お客様に対して、客観的に情報分析をして課題抽出等を行うのは、仕事の一つとして当たり前のようにしてきた私たちですが、例によってブランディングに関するオンラインミーティング(※以下、便宜上、単純にミーティングと表記します)での発見のひとつが、「自分たちのことは、確信をもって語れない」という問題でした。そんなことある?と思いますよね。ただ、ちょっと考えてみましょう。全く予備知識のない方に、「会社のことを、わかりやすく3分で説明してください」と言われたら、自信たっぷりにのぞめる方は少数派ではないでしょうか。そうなのです。自分の日常的な業務のことはいくらでも話せても、会社全体となると、極端な話、所属する部署、役割、役職等で10人が10通りの説明となる可能性もあり、全く違う会社の話のように聞こえるかもしれませんね。だからこそまずは自分たちが正しく語れるようになることが必要で、目を向ける機会がなかったため抜け落ちていたところが、情報発信不足の原因だったのでは?との見解に至りました。

効果的かつ継続的に伝えたい フジプラスブランドの軸とは?

 今私たちが目指すものや、仕事にのぞむ姿勢を社外に発信するにあたって、個人差が出る方法ではいけません。常に同質な情報を届けたいと考えると、「知ってもらいたいフジプラスの特長」を明確に表現し、「これぞフジプラス」とご理解いただくのに適したコンテンツをつくるのがまずひとつ。もうひとつが、発信にかける労力を必要とせず、継続的に発信できる、ということ。この条件に当てはまるのは、もうおわかりの通り「動画」でしょう。視覚情報の中でも、届けることのできる情報量が圧倒的に大きいことが最大のメリットです。ただし「動画」の範囲も広いため、社内において(これからつくる)「動画」のイメージ共有にも時間を割き、ミーティングでの対話の中で、「だれに向けて、何を伝えるための動画なのか?」を徹底して考えました。並行して進めていた「フジプラスは◯◯(な)会社」の◯◯に該当する部分を考える議論では、いわゆるドメイン(独自の活動領域)を「感動」を「つくる」会社であると再認識できたことで、表現すべき柱(メッセージの基軸)となりました。よって、まずつくるべき動画は、広く世の中に存在を知っていただくための、コーポレートサイトのトップページを飾るブランドムービーだと結論付けたわけです。

1st STEP(2021年6月~2021年11月)「感動」「つくる」の具体化

 ミーティングでは、参加者が自社への思いを持ち寄り、「もっと知ってほしい部分」「自慢できるところ」を紐解く中で具体化。所属部署は違っても、最終的にお客様の「感動」につなげる意識の共有はできており、ここで定義した「感動」を全て表現したいとの方向性はすぐに見えた。一方、「つくる」の整理には時間を要した。複数回にわたり議論を重ねた結果、個々人の特性を活かし、社内で適切に連携するスタイルを通じて、各自が様々な種類の「つくる」を担っているのだと気付かされた。

●自己完結タイプの仕事より、部門間で協力し最大のパフォーマンスを生み出す仕事が断然多い。各自が担う「つくる」を、お互いに正しく知ることが、さらに「感動」を増幅させる起爆剤となるのでは?

 対話の中で見えてきたのは、営業や企画デザイン、工場の生産現場は皆が比較的理解しやすいということ。「つくる」という切り口で理解しきれないメンバーには、具体例に言及して理解度がフラットになるよう努めました。例えば管理部門が「つくる」のは組織としての信用・信頼だ、と説明するような。こうして全社全部署の全員が、「感動」を生み出すために何らかの「つくる」に携わっているとの共通認識に至り、ここがブランドムービーで表現すべき軸の部分だと納得できたわけです。

2nd STEP(2021年12月~2022年4月)完全内製による制作フロー

 「感動」を「つくる」を映像でどう伝えるべきか、制作部門から数名招集し、アイデアラッシュ中心の会議を実施。目的を再確認し、さらなる活用方法のアイデアを語り合う中で、表現すべき要素の優先順位や強弱、展開シナリオが見え始めた。集中力を考慮して90秒+αを想定。キーワードから発想するキービジュアル、フジプラスブランドのCI・VIを意識したトーン&マナー、そこに流れる音の演出がカギ。まず絵コンテで概要を確認し、続いてサンプル的に構成した内容を確認しつつ進行。

●リアリティ重視で実際に撮影するパーツと、イメージ優先で動画素材を使用するパーツを組み合わせて制作・編集。この段階では単なる「演出」に走らず、根拠に基づく正しい微調整に留めるべき!

 後付け解釈を加えてないか?単なる自己満足ではないか?と繰り返し検証しました。コーポレートサイトのトップで流れ続ける看板的ムービーは、「はじめまして」や、「改めてご挨拶しますね」の位置付けです。自己紹介としてふさわしい空気感というのも必要で、過剰な熱量や、ポエティックで曖昧な表現は適切ではありません。動画が切り替わるタイミングや文字が流れるスピードの1秒単位の調整やコピーの手直しを繰り返し、よりスムーズに伝わる工夫を重ねました。自信と誇りを持って世の中に発信すべきものであり、ブランドイメージをつくっていく大切なメッセージだと考えたからです。

[終わりに]

 リアルな「奮闘記」を通じて、遠い存在だったブランディングが身近に感じられたのではないでしょうか?ビジネスでも動画は欠かせないコンテンツですが、目的や望む効果によって全くの別物です。今回は、コーポレートサイトのトップを飾るブランドムービーですが、他にも活用法を想定しています。営業活動で、対面の場合は目の前で直接、オンラインでは画面共有し、会社の自己紹介として活用する方法、ウェビナーの冒頭に自社紹介として流す、展示会出展時にブースのモニターでリピートさせてCI・VIを演出する方法等。また、メールの署名欄にリンクを貼ると、クリックするだけで見ていただきやすいですね。ゼロから始め企画・制作も全て内製でブランドムービーを完成させたことで、社内にも「これが私たちなんだ」という空気が生まれました。同時に、お客様や、この先お客様になっていただく方々、さらに世の中全般の方々に、「これこそフジプラス」と思っていただける理想像を形にしたのは大きな一歩でしょう。何度も対話を重ね、自分たちでつくり上げた「感動」が、やがてお客様の「感動」の原動力となります。自らの「感動」なしには、何も生み出せないと実感した数か月間でした。

(株式会社フジプラス)

まとめ

■自らを見つめ直し客観視できて初めて、優先すべき施策が何なのか正しく判断できる。
■対話により見つかった課題は、対話の中で解決しながら、伝えるべきメッセージに反映した。
■ブランドムービーの存在意義として、社外への発信力と共に社内での理解・浸透も外せない。

フジプラスのブランドムービーはこちらから是非ご覧ください

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