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水からはじまる健康づくりとは? 水の機能を追求し続け見えてきた「メディカルカンパニー」という未来
田原周夫氏 株式会社日本トリム 専務取締役 管理本部長兼経営企画部長
私たちが日々「これなしには生きていけないもの」として、まず思い浮かぶのは水ではないでしょうか。近年は、自然災害をきっかけに水の大切さを実感する機会も増えました。日本では「水と安全はタダ」が当たり前だった創業当時から、水に機能があることに着目し、胃腸を整える機能が認められた電解水素水整水器(以下、整水器と表記)によって水の可能性を追求し続ける株式会社日本トリム。その先見の明は、多くの人が知るところとなりました。そこで今回は、水と健康の話を中心に、多くの方々に支持され続けている理由を探るべく、専務取締役 管理本部長兼経営企画部長の田原周夫氏にお話を伺いました。
新時代の訪れを肌で感じて創業し 研究によるエビデンスの蓄積を強化
日本トリムは、1982年6月、現在の代表取締役社長 森澤紳勝氏が大阪の地で創業しました。前職時代、出張で訪れた中国・東南アジア諸国で、ボトル入りの水を持ち歩く幼い子供たちを目にしたことが、「水は買うものなのか。水がビジネスになるのか」との気付きに。日本では高度成長期の公害をきっかけに良い水への意識が高まったこと、生活水準上昇により水を買う時代が必ず来る、という確信が背中を押しました。水から始まって整水器に出会い、まずはメーカーから仕入れた整水器販売からスタートしますが、当初は冷ややかな反応もあり、精神的に追い詰められたそうです。ただ、職域販売の原型アイデア(人を集め説明して販売)を取り入れたことで創業2年目から順調に成長し、1983年に初のOEMの商品として、厚生省(当時)製造承認の「TRIM ION TI-100」を発売します。これが営業のやる気に火を付け推進力となって、1990年に森澤社長の出身地・土佐清水に工場を設立、メーカーに転じました。以降成長が加速し、2002年には高知県南国市に新工場竣工へと至ります。
お客様から、胃腸を整えるほかに「健診の数値が変わった」などの声が数多く届き始め、森澤社長も期待を寄せていた中、ある出来事が起こります。1992年、日本トリム製整水器の水を治療に使う病院の話題がニュース番組で報じられ、「奇跡の水」と言われるように。そして、アルカリイオン整水器が大ブームに。どの整水器メーカーも在庫が尽きるほどの過熱ぶりでした。やがて、がんや糖尿病が治るという、法律に抵触する表現で販売する新規参入業者の影響で業界全体が叩かれ、マーケット規模が縮小。「治療の結果やお客様の声が事実でも、証明できなければ何一つ主張できない。電解水素水の科学的なエビデンスが必要だ」と森澤社長は痛感しました。そんな折、1995年に転機が訪れます。台湾大学との本格的な研究のスタートです。水の機能の追求とエビデンスの蓄積が、次なるステップへの成長ドライブとなりました。
ウォーターヘルスケアを主軸に 健康から医療へと広がる事業展開
そうした流れを経て現在は、「快適で健康なヒューマンライフの創造に貢献する」という企業理念のもと、主軸のウォーターヘルスケア事業に医療関連事業も加えて展開しています。ウォーターヘルスケア事業は家庭用医療機器である電解水素水整水器の製造販売が中心ですが、農業分野への応用にも取り組んでいます。医療関連事業では、電解水透析、臍帯血バンクのステムセル研究所、中国での病院事業を展開中です。グループ内には、再生医療関連機器の開発・製造・販売会社もあります。電解水透析事業は、研究をもとに製品開発し、収益を生む段階まできました。現在の導入施設数は、24施設715床(2020年9月現在)となっています。長時間にわたる透析には1回に120ℓもの水を使い、酸化ストレスによる炎症でかゆみや血圧不安定等の副次的症状が生じるそうです。「電解水利用で、抗酸化性により酸化ストレスを抑制し、患者さんのQOL改善に貢献できます。Scientific Reportsなどの世界的学術誌で多数の論文も発表しており、世界基準にしたい事業です」。ステムセル研究所は国内シェア99%を占める民間臍帯血バンクです。へその緒の血液から幹細胞を抽出して保管し、将来の治療機会に備えるものです。中国で展開している病院事業は、糖尿病治療や透析等で日本式の医療サービス提供を目的としたものです。これらの将来性は非常に大きいと考えられています。
「水」の新たな価値を発信すべく 多様な販促施策に挑み続ける
水という「普通」の飲み物に対し、どう付加価値を付け情報発信して成功に導いたのか伺ったところ、答えは明快でした。整水器が医療機器であることをきちん伝える、という「当たり前」を実践し、エビデンス取得のための研究に実直に取り組んだ結果なのです。整水器は胃腸症状を改善する医療機器として国から効果が認められ、電解水素水カテゴリーは水ビジネスの中で明確な差別化が可能です。また、胃腸以外の健康効果を探るため25年に渡り研究も行われています(※資料参照)。「正しい認知のためには、まずエビデンス。社員の自信に繋がりますし、そのベースがあって初めて新聞広告や広報・企業PRが効いてきます。情報発信の狙いは、お客様にいかに期待していただくか、です」。
販売戦略上、重要なのは水の機能だけではありません。製品は全て日本製、直接販売したお客様は全て顧客登録しフォローというように、グループ内での一貫した体制も信用に直結します。2010年頃から、お客様との関係強化のため、カートリッジ交換等のお知らせDM送付、さらに交換されなかった方への電話サポートにも着手。当時、業績が停滞期にありましたが、社会の変化に伴い、「整水器を家電に」とのコンセプトでターゲット層も大きくシフトさせました。BtoC中心に営業展開していますが、ターゲットを「健康が気になる50代以上・ゆとりある世帯→高額機種」から、「共働きも増えた30~40代の子育て世代→程よい価格帯の機種」へ。ここに、お客様フォロー策がうまく機能して再び成長軌道に乗せることができました。「東日本大震災以降、水の安全性を、国・自治体任せでなく蛇口の外で各家庭が担保する価値観が広がったのも要因でしょう。我々は、安全と健康を提供できると自負しています」。さらに、子育て世代女性が共感しやすい生活シーンを打ち出すブランディングでは、その一環としてモデルのSHIHOさんを広告に起用しています。
広告にはモデルのSHIHOさんを起用して展開中。
一方、BtoBでは、職域販売において、企業の福利厚生としての提案に、新たな切り口を取り入れて展開しています。それは、国をあげて推進する企業の成長戦略「健康経営」です。社員の健康が収益向上につながるという中、企業は試行錯誤しつつも対策の継続促進に苦労しているのが実情です。そこで水です。日常飲む水を電解水素水に変えて飲むだけ、ならば続けやすい、というのがポイントです。これにより、BtoCの販売効率が上がることも期待できます。「衛生対策セミナー」として展開し、大変好評をいただいています。
日々の習慣が未来の自分を助ける? グローバル視点で目指す「これから」
今や、整水器マーケットシェア59.2%でNo.1(2017年売上高)[※注]という数字は、電解水素水の機能の産学官共同研究実施、学術誌等での成果発表、蓄積したエビデンスとそれを元に独自の技術で開発された製品をつくるメーカーとしての誇り、製造販売からアフターフォローまで一貫して対応するサービス、それら全てが評価された結果にほかなりません。SDGs的な世界の視点では、依然として水資源の量の確保が優先課題ですが、「我々は、その限られた水資源を効率的に使うため、いかに機能や付加価値を付けて世の中に提供できるか、というスタンスで新たなマーケットを開拓したいですね」とのこと。社会に大きなインパクトをもたらす、グローバルなメディカルカンパニーへの飛躍を目指す企業のプライドを感じました。
[2]代表的な研究論文
森澤社長がしばしば「健康は貯蓄」と表現されるそうです。病気になった時、貯めておいた体力や免疫力がある人は重篤にならなくて済む、という意味合いです。水は薬ではないので即効性はなく、食事、睡眠、運動と並ぶ一要素ですが、積み重ねによって「いざ」に備えるには十分です。体に良い水を日々の生活に取り入れて健康を維持し予防につなげることは、全世代に無関係ではないでしょう。最近話題の「腸活」も、予防目線で身体を整えることへの関心の高まりの証拠とも言えそうです。世の中がフルスピードで変化し価値観も多様化する中、これからも健康機運はさらに高まるでしょう。「電解水素水は、世界の人々の健康と、医療費の削減に必ず貢献できます。エビデンスを真正面からとって世に訴え、世界に普及させるのが夢。グループとして、医療やヘルスケアをテーマにもっと大きく成長していきたいですね」と語る田原専務の視線の先には、可能性に満ちた「世界のマーケット」が広がっているのでしょう。
(株式会社フジプラス)
まとめ
■「水」の機能を研究し続けて25年、エビデンス蓄積が最大の財産。
■健康づくりから医療まで、電解水素水整水器が広げる未来の可能性。
■免疫力強化が叫ばれる今いっそう心に響く、「健康は貯蓄」という思考。
株式会社 日本トリムについての詳細は、こちらでご覧いただけます。
https://www.nihon-trim.co.jp/
[※注] 矢野経済研究所「2019 年版浄水器・整水器市場の実態と展望」調べ
※所属及び記事内容は、2020年3月当時のものです。