Idea4U ブログ

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2020年10月30日

ビジュアル表現のあれこれ

10月21日(水)に開催したウェビナーでは、課題解決に効く「デザイン」とは?と題して、広い意味でのデザインについて具体的な事例を引用しながらお伝えしましたが、ここでは、その一部であるビジュアル表現について少々お話ししたいと思います。

時々「ビジュアルデザインの公式というものがあるんですか」と質問されることも時々あるのですが、「YESでもありNOでもある」というのが答えです。一般的に意識する項目はいくつかあり、その一部がこちらです。


  • アイキャッチ的なメイン画像の配置スペース
     →目の動きの順序等を考慮して
  • 書体の選び方・文字サイズの設定
     →伝える内容や対象とするペルソナに合わせて
  • 媒体特性に合わせたレイアウト・構成
     →カタログ、ポスター等の紙媒体、PC、スマホ、デジタルサイネージ等
  • トレンド感や季節感を反映した色使い
     →イメージ想起に直結する心理面を考慮
  • MUD[メディアユニバーサルデザイン]に基づく配色
     →配慮が必要な案件について対応

ただし、これをビジュアルデザインの公式と呼ぶかどうか、となると、あくまでも基本的な「目安」の一部としか言えないのが現実です。そこであれこれ考えてみたところ、料理に例えるとしっくりきました。
ちょっと意外ですが、想像してみてください。

「おいしいものが食べたい」というあなたの言葉に対して、「じゃあ、おすすめのお店があるので行きましょう」と言われたとします。実は、やさしい味付けの和食のお惣菜をゆっくり食べたい気分だったのですが、案内されたのが、ステーキやピザの食べ放題のお店だったらいかがでしょう?例え評判の有名店だとしても、そこは「違う!そうじゃない!」となりますよね。

つまり、どういうものを食べたい気分か(=希望のビジュアルデザイン)、おなかのすき具合はどれぐらいか(=詰め込むコンテンツの確認)、といった要望を確かめずに対応すると、的外れな結果につながってしまいます。
一般的な基準の公式には当てはまっていても、あなたの心には響かないわけです。

ビジュアルデザインは、一般論での「正解」は通用しないというより、「正解」は1つではなく、何通りもの「正解」があり得る世界だということです。絶対的公式はありませんが、個別の事情をきちんとヒアリングした上でゆるやかな原則に従って考えるといろんな「正解」にたどり着きます。
ビジュアルデザインのアイデアを練るための準備としても、最初のヒアリングが肝心!というお話でした。


<【デザインの現場から】まずは「5W1H」で情報整理!デザインは、その目的をクリアにし共有することからはじまる!>
https://fujiplus.jp/idea4u/2020/07/1503.html