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2021年6月30日

今あえて「お店で買う」ことが意味するもの

 ネット環境さえあれば、公園のベンチでも、電車で移動中でも、はたまたビーチだろうと、いつでもどこでも買い物ができる時代です。すでに「当たり前」すぎて、「今さら何を?」と言われてしまいそうですが、そんな中あえてお店に出かけて買うことの意味を考えてみましょう、というお話です。去年以降、外出が大きく制限されるなどの影響もありますが、それ以外の要因も含め、ここ1~2年で「買い物」の定義や概念が大きく変化したのは間違いないでしょう。買う「場」と「手段」のバリエーションの広がりはご承知の通り。

 一般論で言えば、ネットでの買い物は便利ですから、便利な(使い勝手の良い)点を列挙すると、数多く出てくるはずです。一方で、視点を変えると、不便な(使い勝手が悪い)点も一定程度あるのも事実。だからこそ、リアルな(対面での)接客を望んで、お店に足を運ぶ方のニーズにも正しく対応する必要があるということです。テレビニュース等で、しばらくクローズしていた後に営業再開したデパートに、朝から多くの方が駆け付けているシーンを見るにつけ、リアル店舗とECサイトでは、消費者が求めるモノ・コトの決定的な違いがあると実感。その違いを正しく認識し、リアル店舗で必要な対応の優先順位をつかんでおくことが、「売れる」お店づくりのヒントになるかと思います。では、ちょっと考えてみましょう。

1.ネットで選んで注文し、店舗で商品を受け取るサービスがなぜウケる?
2.自らネットで調べて得る情報と、店頭でキャッチできる情報との違いは?
3.シニア世代には、対面での接客がまだまだ強い理由とは?

 1の場合、ネットとリアルの「いいとこ取り」のような仕組みですね。予め必要な商品を指定された窓口で受け取れるのは、お店の中を探し回る手間を省き、しかも受け取るために家で待つ必要もない点が大きなメリットです。ついでに近くまで行ける人にとっては、願ったりかなったりでしょう。この種のサービスを実施している場合、事前に決済するパターン、店頭で支払うパターンの両方あるようです。
 2の場合は、情報の入手という切り口に注目してみます。ネットでは欲しい商品やサービスが明確な場合は、情報収集のための検索がうまく機能しますが、そうでない場合はやや不向きな面があります。一方、店舗では対面での具体的な説明だとか、店頭POPのコピー、さらにはパッケージやその他ツール類が、揺らぐ心をつなぎ留めて購入まで誘導できる強みもあります。商品によっては店頭の動画による説明で最後の一押し施策をしたり、あるいはPOPのQRコードから詳しい説明動画に飛んだり、さらにそれをきっかけに接客スタッフと会話を通じて納得できて「よし、買おう!」となったご経験もあるのでは?
 3の場合は、やはりシニアならではの事情もあります。もちろん、シニア世代の間でもネットショッピングはかなり広がっていますが、他の世代と比べれば、まだまだ対面を望む理由も明確です。単なるスペック情報が欲しいわけではない方が多いので、「詳細を見比べてもよくわからない。直接店員さんに具体的に相談してから判断したい」という意見も少なくありません。さらに、お店によっては、シニアへの配慮として、POPの文字がUD書体で大きめだったり、色使いに工夫がなされていたりすると、「このお店は親切だからいい」という評価になるケースもあります。

 当然ながら、今やいろんな形での買い方があることが大前提で、どちらが良いとか悪いとかではなく、その場その場で必要な対応の選択肢を持っておくという視点も大事!というお話でした。

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