idea4u_vol70
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気付き気付き●自らの気付きを機に、ビジョンに基づく年間のアクションプランに反映。過去の検証から得た課題に対応するため、進捗の可視化を兼ねてタスク管理表を作成し、着実に進める仕組みを構築。資料1参照ビジョンを個人レベルに落とし込むプロセス例/営業部門検証したことがない実直に仕事をこなすが 俯瞰して見るのが苦手 所属/営業部門 一般社員担当/小売り店舗、飲食店お客様にとって 何がベストか 結果的な評価を 知ることが不可欠情報は何でも すぐに伝えれば 良いと思っていた個別事情に合った 内容に絞って提供すべきIdea4U vol.70慎重に動く性格だが 柔軟な思考も得意所属/人事管理部門 管理職担当/採用・人材育成・研修担当2024 Summerスケジュール通りに こなすことに必死だった自主性に任せるのも 育成だと思っていたが皆無だったこと。過去のやり取りを振り返り、「何をすればお客様に喜んでもらえるのか?」「その先のお客様をフルーツで笑顔にする企画とは?」のヒントを探ることにしました。 お客様が新アイデアを出し続ける負担感の話をされていたことを思い出し、これを解決すれば信頼度も高まると考えました。ネット検索に加え、自ら街を歩いて調べた情報から提案資料を作成しました。以前は良かれと思って、集めたそのままの状態でありったけの量の資料を渡していましたが、今思えば情報過多はかえって不親切でした。むしろ、お客様に合った内容を個別に抽出して、商品情報の先にある「売り方提案」に徹したことで、「ここまで考えてくれたのか」という信頼感につながりました。 2人目は、人事・管理部門の管理職Bさんです。これまでは、事務処理や採用関係の対応で手いっぱいだったのですが、自社のビジョンについて理解する機会を得て視点が変わりました。自分が果たすべき役割のゴールイメージは、各部門のメンバー個々人が、ビジョンを自分ごととして捉え行動できる「環境」を整えることでした。社内で聞こえてくる「大きな目標を持ちたいけど、目の前の仕事だけでキャパオーバー」という声も、なぜそういう発想に至るのか探ってみようと思いました。●日々の業務に溺れがちなメンバーに対し、前向きな思考が持てるよう促すことを優先。個別面談や定期的なビジョン説明会を実施し、各自が中長期のキャリアプランを意識する大切さを発信。資料2参照 自走できるメンバーは、既に自走して自分なりにビジョンを嚙み砕いて具体化し、課題抽出しながら個人のアクションプランにつなげる一方で、スタートすら切れず立ち止まっているメンバーには早急な対応が必要でした。何名かのヒアリングから、何が「壁」なのか理解したことで、「できない言い訳」ができない仕組み作りの必要性を感じました。Bさんが個別面談や説明会を実施し、直属の上司とは違う視点からのアドバイスで、自走する力を押し上げることができる確信を持ちました。 仮に一般社員が「会社全体としてのビジョンを実践するのは経営層の役目だ」と誤解したまま実務対応している場合は、自分たちが経営方針にどう関わり、どう貢献できているのか意識が及びません。せっかく仕事を頑張って、実際には日々貢献している事実があっても実感できないのは、会社にも本人にも非常にもったいない話です。逆に、関連付けを正しく理解できれば、成果に対して敏感になり達成感も芽生え、結果として会社全体の力になってブランド力も強まるはずです。 一般社員も管理職、さらには経営層も、ビジョンに基づく各自のパーソナルブランディングを確立すれば、それらを束ねた時に「らしさ」の輪郭がはっきりし、だれが見ても解釈が同一化されます。社会の変化に伴い、企業に様々な意識改革が求められる中、「こういう企業と取引したい」という条件を明示する企業も少なくありません。これも、BtoBブランディングと絶妙な形で連動するため、BtoBブランディングの重要度はさらに高まるはずです。日々の積み重ねとして、お客様及びその先のお客様に対し正しい行動をした結果、目に見える成果となり、全員の力で社会から信頼される会社になれるのが理想です。ビジョンを具体的なアクションプランに反映させることも、ブランド力という「らしさ」をまとった強い組織になる手段と受け止め、胸を張って地道に取り組んでいきたいものです。(株式会社フジプラス)9資料1AさんBeforeAfter資料2ビジョンを個人レベルに落とし込むプロセス例/人事・管理部門BさんBefore本当に困っている 社員に寄り添うべき理解度の差は仕組み づくりでカバーできるAfter気付き気付き個人への落とし込み その2 人事・管理部門なら架空企業の例から考える2[終わりに]まとめ■ BtoBブランディングには、お客様とその先のお客様を意識する視点が欠かせない。■ 各自の役割を明確にし、ビジョンとの関連を意識することが本来の仕事の質を高める。■ お付き合いするに値する企業として認められるためのブランディングという位置付けが重要。

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