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Idea4U vol.692024 Spring5見るクリックされず、成果が得られにくい点にも気をつけましょう。そのため、SNS広告の場合はプラットフォームで複数のSNSに対して適切に管理することがポイントです。購入・登録なのか、"見込み層"の取り込みなのか、"顕在層"のプルなのかで大別できます。潜在層には「ディスプレイ広告」や「動画広告」などが合うでしょう。どちらも認知やブランディング、大量集客に向いていますが、ブランドとして認知が高めで他のメディアとの連動を考えられた広告の場合は「ディスプレイ広告」、認知が低めでも情報量を多くしブランディングを優先させるのであれば「動画広告」が良いかもしれま せん。一方、見込み層は明確な目的意識の人が対象となるため、「リスティング広告」が合うでしょう。商品・サービスに対して一定以上の関心があり、ぼんやりとした潜在意識から検索エンジンで色々と調査する見込みの段階にユーザーをリフトアップさせるタイミングに最適です。また、顕在層は商品・サービスを認知あるいは一度は利用(顧客層)し、ある程度の理解があるユーザーのため、かなりピンポイントで再リーチさせられる手法となる「リターゲティング広告」がおすすめです。継続的な商品・サービス、買い替えやリピート性のあるものが良いでしょう。 なお、潜在層・見込み層・顕在層のいずれにも対応しやすいのが「SNS広告」です。ただし、話題性があり、広告を見た次のアクションとしてはシェアやリポストといった拡散が基本となるため、その目的に合っているかどうか注意が必要です。また、きめ細やかなターゲティング配信ができる反面、的確に捉えていない場合はリーチ い反面、効果測定はしにくいです。あとは、成果報酬型(CPA=Cost Per Acquisition)は、コンバージョン(成果)に到達した場合に費用が発生する方式で、購入や利用、申し込み、登録など、確実に成果が得られたものだけに対価を支払います。 まとめになりますが、Web広告はマス広告と違って、データによる成果(中間成果も含む)が確実に取得しやすい強みがあります。PCだけでなくスマートフォンなどのモバイルデバイスの普及により、Web広告はさらに消費者へ密接に訴求できる手段となっています。そう考えると、どれだけカスタマージャーニー(消費者が商品・サービスとのかかわりの中で辿る一連のプロセス)による顧客理解ができるかがWeb広告運用においての鍵となるでしょう。(株式会社フジプラス) 図2消費行動と課金の仕組みインプレッション課金型動画視聴課金型クリック課金型期間保証型成果報酬型■費用対効果を最大化させるためにも、Web広告の課金の仕組みを理解しシミュレーションしておく必要がある。イメージ■Web広告の課金の仕組み Web広告は種類の多さだけでなく、課金方法もさまざまです。費用対効果を最大化させるためには、運用前にしっかり理解し、予算や効果をシミュレーションしておく必要があります。(図2) 一般的なのはクリック課金型(CPC=Cost Per Click)で、1クリックに対して費用が発生する方式です。この方式はクリックされなければ費用は発生しないので、無駄のない広告運用がしやすいです。一方、インプレッション課金型(CPM=Cost Per Mille)というのもあり、Web広告が表示される(見られる)回数分の費用が発生する方式です。成果が保証されず表示だけで費用が どんどん膨らむので注意が必要です。また、動画視聴課金型(CPV=Cost Per View)なるものもあり、動画広告が一定時間以上視聴されるごとに費用が発生する方式です。この方式だと基準時間前にスキップされた場合は課金されないため、興味を持ってもらった人には見てもらいつつ費用を抑えながらも配信できます。 他にも、期間保証型(CPD=Cost Per Day)は、広告の掲載期間に応じて費用が発生する方式で、表示回数やクリック数は考慮されず予算を組み立てやす まとめ■Web広告には「リスティング広告」「ディスプレイ広告」「リターゲティング広告」「動画広告」「SNS広告」などがある。■顧客のステージが、"潜在層"、"見込み層"、"顕在層"に応じて広告の種類を使い分けると、より効果的である。

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