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Idea4U vol.692024 Spring4顧客のステージ使うWeb広告 世の中のデジタル化が進むにつれて、広告においてもインターネット広告への予算が増え続けております。毎年、電通が公表している「日本の広告費」によると、インターネット広告費は2019年に2兆円を超え、2020年にはとうとうマスコミ四媒体(新聞・雑誌・ラジオ・テレビメディア)広告費とほぼ並ぶまでのシェアとなりました。この伸び続けているインターネット広告ですが、オンライン広告とかデジタル広告、Web広告とも呼ばれていたりします。ここでは以後の表記をWeb広告で統一しますが、このWeb広告にはどのようなものがあり、どのように使える仕組みなのかを確認していきます。 まず「リスティング広告」は、Google やYahoo!といった検索エンジンで検索した際に表示されるページに、検索キーワードに応じて表示される検索連動型広告です。「ディスプレイ広告」は、Webサイトやスマホアプリの広告枠に表示される画像や動画であり、年齢や 性別、地域、過去のWeb閲覧履歴などでターゲティングして表示される広告です。また、Web閲覧履歴などで過去に訪問したことのあるユーザーを対象にする「リターゲティング広告」(Googleでは「リマーケティング」と表現される)と呼ばれるものもあります。さらに「動画広告」にはいくつか種類があり、YouTubeやニュースサイトにTVCMのように差し込める「インストリーム広告」、通常のバナー広告枠に配信される「インバナー広告」、FacebookやX(旧Twitter)などのSNSのタイムラインに掲載される「インフィード広告」、Webサイトの記事を読んでいる途中に表示される「インスクロール広告」や「インリード広告」などがあります。 そして最近、特に多いのが「SNS広告」です。30~40代が多いFacebook、 10~20代が多いX(旧Twitter)、女性や"映える"クリエイティブを好むInstagram、生活インフラとして定着しているLINE、それにショート動画配信に向いているTikTokなどのSNS上に広告掲載ができます。それぞれのSNSには性別や年齢、 目的学歴、フォロー状況、嗜好など、他の広告には無い多くの個人情報がユーザーによって登録されている場合が多く、きめ細かなターゲティング配信ができるのが特徴です。 あとは、特定のWebサイトの広告枠を買い取る「純広告」や「バナー広告」、記事サイトでPRとして配信してもらう「記事広告」、広告主がアフィリエイトサイトに出稿しWebサイト所有者が自サイトに掲載することでPRしてもらえる「アフィリエイト広告」などがあります。 Web広告の活用には、次のようなメリットがあります。少額からでも広告を出稿できることで予算をコントロールしやすいことや、データ取得による効果計測が従来のアナログ広告より確実にできること、近年ではAI(人工知能)が広告効果を最適化してくれたり、柔軟に変更・停止ができることが挙げられます。一方、デメリットとしては、各Web広告の特性や仕組みをしっかり理解していないと費用対効果を最大化させるのは難しいこと、市場動向の変わり目も早く常にABテストなどで検証しつつ長期的に分析しながら効果を高める努力が求められるなど、かなりの忍耐力が必要になることが挙げられます。 これらのメリット・デメリットを踏まえたうえで、これらのWeb広告をどのように使い分ければいいでしょうか?(図1)それは"潜在層"へのプッシュ図1潜在層見込み層顕在層顧客のステージにより、広告を使い分ける製品・サービスのカテゴリは認知しているが、ブランドとしては周知されていない製品・サービスに興味は持っているが、ブランドの比較検討段階で止まっている一度ブランドを選んで利用したが、その後もファンとして継続するか決まっていないブランドとして認知してもらう認知を深め利用してもらう一度は利用してもらっていてしてもらう継続利用(リピート)・ 純広告・ ディスプレイ広告・ 動画広告・ リスティング広告・ SNS広告・ リターゲティング広告■さまざまなWeb広告の種類■Web広告をどのように使い分けるか?Web広告の基礎知識はじめる前に知っておきたいインターネット広告の使い方

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