愛2Idea4U vol.682024 Winter 顧客との関係構築を重視したアプローチは古くからありますが、ファンマーケティン グは比較的新しい手法です。ソーシャルメディアの普及やデジタルテクノロジーの発展により、企業が顧客と直接的に繋がり、コミュニケーションをとれる時代になりま した。ファンマーケティングは、顧客を単なる購買者ではなく、愛あるファンやアンバサダーとして捉え、彼らとの強い結びつきを築くことに焦点を当てた戦術です。ファンの真の価値を数値化する手法や、ファンの愛がブランドや企業にどのような影響を及ぼすのか、宍戸氏にお話を伺いました。 前職でデジタルマーケティングを手掛ける中、「フォロワーを増やしたい」という要望が多くありました。しかし、一概にフォロワーと言ってもその熱量は千差万別です。一時的な施策でフォロワーが1万人増えても、翌月には5千人が離脱したりする。単にフォロワー数を増やすことは本質ではなく、中長期的に売上を支え、推奨や拡散をしてくれるファンを増やす必要性を感じていました。実家が100年続く八百屋で、ファンを大切にすることが商売の基本だと肌で感じていたこともあります。 これまで、企業が消費者に情報を届ける手段は広告がメインでした。でも、受け取る側には広告は一方的だし多すぎて“ウザい”。比較的新しいインフルエンサーも企業から報酬をもらっていて信用できない。一方で、ファンは誰に頼まれるわけでもなく、純粋に「推し活」をします。利害関係のないファンの情報は良質なメッセージであり、リアルで信頼度も高い。広告を打てば効果は出ますが、やめればそれで終わり。表現は悪いですが、広告は「ドーピング」、ファンとのコミュニケーションは「筋トレ」に近い。筋トレは、即効性はないものの効果は長く持続します。 マスマーケティングからの転換が必要だと考え、辿り着いたのが、企業やブランドを応援するファンをSNSやレビューサイトから見つけ出し、個別にコミュニケーションすることでした。それによりファンレベルを上げ、新しいファンを生み出し、ファンの声を商品・サービスに反映するのです。ファンマーケティングは、いわばファンへの神対応です。一人ひとりと真摯に向き合い、心が動くような交流ができれば、ファンは益々ブランドに愛着を持ち、企業への信頼や顧客エンゲージメントを高めていきます。 BOKURAは、戦略立案から設計、運用、目的達成までの一気通貫した支援を強みとしています。まずはファンの定義を行い、KPI(ゴールに向かう中間指標)やKGI(ビジネスに対する主要目標指標)を設定。その後、ファンを可視化し、SNS投稿やアンケートをもとにファンレベルを点数化します。 多くの企業は売上のみで顧客をランク分けしますが、当社は「売上」だけではなく「愛情」「知識」「推奨」という4象限でファン度合いを点数化します。例えば、高額商材は頻繁には買わないので、個人の売上よりも「どれだけ推奨してくれるか」が鍵となります。また、チェーンの飲食店では、来店頻度や制覇したメニュー数が多ければ売上貢資料ファン定義 ※特許取得済みブランドの事めっちゃ好き! もっともっと深くまで知りたい!もっともっとお金も落としたい! 勝手に広告塔になります!❶ 未体験❷ 体験者❸ 体験+感想❹ 意見・要望❺ 欠かせない存在❶ 知らない❷ 興味関心有り❸ 自然と見聞きするレベルの知識❹ 個々での情報収集が必要な深い知識❺ 社員レベルの知識❶ 購入歴無し❷ 興味・購入意思有り❸ 購入者❹ 回数・頻度が多い購入者❺ 継続年数・投下金額が多い購入者❶ 推奨経験無し❷ 指定ワードを含まない推奨❸ 指定ワードを含む推奨❹ 指定ワード+ポジな意見や感想❺ 他人の行動を促す推奨■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■知 識売 上推 奨■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■
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