idea4u_vol65
4/12

2退職きっかけに 改めて釣りデビュー博さん 67歳/無職(65歳で退職/年金生活)4つくる&贈る楽しみ 達成感で幸せ由美子さん 70歳/主婦(かつてはパート勤務)3ホームセンター通いの 夫婦二人三脚明さん 73歳/無職(年金生活/実家は兼業農家だった)資料A1気の合う友人と 定期的のんびり交流洋子さん 66歳/専業主婦(かつて有職60歳で退職)具体的にイメージできるように、イメージできる最低限の属性を示したものです。この4つのパターンを基準にして、例えば、実際のビジネスに落とし込む際は、さらに独自の条件を反映させたペルソナを想定した上で、シナリオづくりを進めていくことになります。 4つのペルソナ ベネフィット別消費(利用)者像イメージ シニアと「癒し」というテーマを考え始めた時、一番悩んだのは、その定義でした。調べるにつけ「癒し」と捉えられる」カテゴリーの範囲は、思いのほか広いと気付いたのです。そこで、心をリラックスさせるあらゆるコト、という定義に至りました。まず、最もストレートな癒しであるリラクゼーションから。お付き合いで行くようなものは、もはや「癒し」ではありません。だれかと行動を共にする場合、本当に気が許せる仲間と、気遣いなしに過ごせることでしか「癒し」は得られません。女性に多いのは、仲良し同士でスーパー銭湯のような温浴施設でのゆったりタイム。お湯に浸かって、時にはマッサージで体をほぐし、お昼ごはんを食べて、ひたすらのんびりするパターンです。積極的に何かすることで、心が落ち着くというタイプの方には不向きな過ごし方ですが、身近で手軽な癒され方の代表ですね。これに近いのが、ハード過ぎないメニューのジム通いだったり、体をほぐす目的での体操教室やヨガだったりします。心を開放する、という意味での癒しタイムですね。 一方、比較的男性に多く見られるのが、一人で完結する「没頭型」の趣味 です。夢中になっている時間がそのまま癒しタイムだったりします。マイペースで取り組むのはもちろん、自分で決めた「ここまで」というレベルに行き着いた時の達成感が心地良いのです。リタイアを機に、前から時々楽しんでいた魚釣りを趣味としてリスタートした方は、マニアックなこだわり派とは違い、近場で釣ってきた魚を自分で捌いたり、ご近所にあげるのも含め楽しかったりするわけです。「楽しいこと=癒し」という感覚は、日曜大工にも当てはまります。眠っていた趣味の大工道具を久々に取り出して、小物を作ったら楽しくて再燃!というケース。あくまで楽しみなので、ややこしいものには手出ししません。何かを置く台や、傷ん でいたところの補強など、ちょこっとレベルが程よいのです。今のシニア世代の場合、男性で家事が得意という方は少数派なので、日曜大工によって「家の中のことで役立てている」という実感が持てることが、リタイア後の自尊心を支えるものになり得ますね。 もちろん一人でも良いけれど、夫婦そろってできる何かで、気持ちもゆったり癒される時間が持てたら理想的です。その一つが、人気上昇中の家庭菜園です。お庭の一部を使って、あるいはちょっと畑を借りて、手軽に野菜作りを楽しむシニア夫婦も少なくないようです。ここに、面白いデータがあります。「家庭菜園に関する全国調査」(2017年タキイ種苗株式会社)によると、家庭菜園をやってみたい動機にも世代や性別による特長があり、60代男性は「趣味のひとつとして野菜作りは適していると思ったから」が主流、一方で同世代女性は「安全・安心のためには少しでも手作りの野菜が良いと思ったから」が主流です。同じシニアでも、男性は、自分が夢中になれる楽しみとして。女性は家族のためにも何かできるという満足感。ベクトルは違えど、いずれも気持ちを癒してくれるものとなっており、夫婦でホームセンターに行ったりして、交わす会話も増えて気持ちが満たされ、結果として夫婦ともに家庭菜園によって癒されている、という見方もありかもしれません。4Idea4U vol.652023 Spring文字通り「のんびりゆったり」の極意気にせずマイペースに楽しめること目的は違えど、ご夫婦いっしょに?SILVER LAB「アクティブシニア」ホントのところvol.20 シニア×癒し

元のページ  ../index.html#4

このブックを見る