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1株式会社パブリカ 代表取締役 伊藤宗寿氏 2ものづくり新聞 「あらゆる人がものづくりを通して好奇心と喜びでワクワクし続ける社会の実現」をビジョンに、ものづくりの現場とつながり、それぞれの人の想いを世界に発信することで共感し、新たな価値を生み出すきっかけをつくりだすものづくりメディアです。(※公式サイトから引用)◀ものづくり新聞のビジョン・ミッション・バリューについては、こちらからご覧ください。Idea4U vol.65◀福井県の産業観光イベントRENEWについては、こちらからご覧ください。ものづくり新聞#562023 Springさん、ワクワクしていますよ。すでにムーブメントが起きているのかも?また、町工場や中小メーカーにとっては、人材採用対策にもなっているようです。「記事で取り上げられると、人が来る」と言われますが、入社後の期待感からでしょう。人材募集に限らず、アピールも不慣れで広報やブランディングも追いつかずSNS対応も難しい企業がほとんどですから、一番得意な自社商品開発、となるわけです。皆さん評価は控えめで、もっと誇っていいのにと思うくらいですよ。外部との交流がないと、どれだけ秀でた技術であろうと当たり前という認識。これも取材してみてわかったことですね。 紙版の「ものづくり新聞」発刊に至った理由は大きく2つ。1つは、オンラインのコンテンツだと、その記事めがけてきた人はそこで終わってしまう単発型になりやすく横展開ができないことへの対処です。読んでもらった記事に似た、また別の記事にも興味を持ってもらうことを目指しているので、関心の流れをつくるウェブマガジンのような仕掛けも良いけど、同時に手っ取り早く紙の体裁にすることも有効では?と思いまして。2つめは、インタビュー記事だけではなかなか読んでもらえないので複数の会社を載せたり、町工場のランチ事情など、インタビュー以外の情報も載せたいな、と。紙なら、それらの目的達成ができると考えました。こうしてできた紙版「ものづくり新聞」は、取材先でも商談先でも、ことあるごとに配り続けています。紙媒体があることで、信頼感が増すというか。ウェブメディアと紙では反応が違いますよ。ウェブだけでなく紙もあるほうがステイタスも上がる感覚です。スタートがウェブメディアの方々は、「紙版もあるなんてすごい」という反応です。製造現場の町工場では、配った新聞が壁に貼られていることがあるのも、紙だからこそです。 特に若い世代の方に記事を読んでもらう方法を検討中です。ライトな感覚で読んでもらうため、SNS強化もひとつ。男性は興味があれば読むでしょうが、女性はものづくりとの接点がない可能性ありなので、特に女性を意識します。編集部としても、製造現場で頑張る女性を優先的に取材しようという流れもあり注目しているのが、地域の製造業をめぐり、工場見学やワークショップでものづくりに触れてもらう産業観光イベントです。日本全国に広がって1つのムーブメントとなっているため、積極的に取材しています。福井で開催されるRENEW (※P3コラム内)は象徴的で、若い女性同士での訪問が多いのが特徴。運営は自治体ではなくデザイン会社、運営もボラン ティアの大学生や20代女性が中心、しかも名古屋や大阪からの参加が多いそうです。「オジサン」でなく同世代が楽しみながら企画し運営するイベント、というのが成功法則なのでしょう。デザイン 会社が事務局になる理由もわかりま した。告知用ホームぺージ、SNS対応から各種紙ツール、イベント看板まで、総合力が必要です。マネタイズの視点からも注目です。経済効果も大きく、産業観光イベントは儲かる!というのが共通 認識。自治体主導での「無料」慣れをやめて、必要な部分では堂々と有料化すれば良いんです。未来に向けて、「ものづくり新聞」が産業イベントを支援するきっかけになればいいなと思うようになりました。パブリカとしてコンサル事業が堅調なので、ものづくり新聞はボランティアに近かったのですが、今後は大手メディアへの転載や、『町工場のギフト』という名の物販サービス等でマネタイズに向けて動きを加速させ、単独事業としての収益性も追求しようと考えています。 伊藤氏にとって、ものづくりをとらえる着想の原点は、子どもの頃の身近な体験である、と理解できました。今回の取材で感じた、ものづくりを支援していきたい!みんながワクワクできるよう日本の未来を盛り上げていきたい!という熱意は、「感動」を「つくる」ことを目指す私たちもしっかり受け止めます。(株式会社フジプラス) 123フジプラスは、パートナーとして、紙版「ものづくり新聞」の紙面づくりをサポートしています。株式会社パブリカについては、 こちらからご覧いただけます。 https://publica-inc.com/ja/まとめ■ 「ものづくり新聞」は、ものづくりを外側から支えていきたい思いを具体化したもの。■ 現場のワクワクを伝えることで、世の中のワクワクを生み出す仕組みを作っていく。■ これからのものづくり発展のひとつのカギとなるのは、若い世代、特に女性である。− 「紙版」発刊までの経緯や、 発刊後の反応は?− 今後の目標、未来展望等に ついてお聞かせください。おわりに

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