idea4u_vol65
10/12

12イメージ会社や学校が節目となる年を迎えたときに作成される「記念誌」。記念誌を作る意義は、その団体の歴史や功績を形として記録し、世の中に広めるというアウターブランディング的な側面のみと捉えられがちですが、ビジョンを再確認し、団体としての誇りを改めて自覚できるというインナーブランディングの効果も見逃せません。今回はとあるメーカーの記念誌制作事例をご紹介します。実際に作成したアイデアラッシュメモとページネーション案10Idea4U vol.652023 Spring自社のブランドイメージ発信がメインのためデザイン性の高さは必須● 10年に一度の周年記念誌発刊にあたり、従来の今後のビジョンを10年スパンでとらえて適切なコンテンツを導き出す● 前回分担当の制作会社との2社競合のため、徹底制作会社とのコンペ。● 「いかにも」な周年記念誌とは一線を画すデザイン性の高いもの。● アート感覚へのこだわりが強く、得意先の建築 事務所にも配布。● 何年経ってもおしゃれな印象が薄れない仕上がりを希望。的に誌面検証。● 今後のビジョンに関わる情報収集を行い、掲載 コンテンツ案を検討。● アイデアラッシュを重ねて企画案を練り、ページネーションと共に提案。● 時代・トレンドを反映した、新たなアート感覚を取り入れることも意識。これまでの課題課題に対する解決の糸口 とあるメーカーが10年に一度の節目に発刊している周年記念誌の制作にあたり、コンペ参加の打診がありました。きっかけは、商品カタログ制作の実績が認められ、チャンスをいただいたこと。自社の記録としてだけでなく、いわばブランディン グを意識して主な取引先である建築事務所にも配布する関係上、デザイン性の高いものが求められました。前回の冊子も、想像以上にスタイリッシュな印象だったため、「これを超えるアイデアが必要だ!」という覚悟をもって対応しました。 競合相手に勝つためにまずは徹底検証。もち ろん、お客様のブランド力アップという軸からぶれないよう細心の注意を払いました。必要な要素を予測、さらなる改善ポイントの抽出を行った上で企画書を作成した結果、無事受注できました。具体的な検討段階では、当時「インスタ映え」という言葉が出始めた頃だったことから、単にトレンドをそのままあてがうのではなく、共感を得る一要素として取り入れ、ポートフォリオ風に見せるデザイン展開とし、アートへのこだわりを様々な方法で表現することになりました。クリエイティブ制作事例メーカーのブランディング戦略が基軸「こだわり」を詰め込んだ周年記念誌の企画・制作

元のページ  ../index.html#10

このブックを見る