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2023 Winter3株式会社パーマンコーポレーション代表取締役 社長中部 祥元 氏 こともありますが、信頼関係を築くには、お互いを知ることも必要なので、声になっていない不満を会話から拾うのも大切だと思っています」。 これまでも、法規制など時代の変化によって、多くの新商品が生まれてきました。例えばアイドリング禁止条例の時はエアコン無しでも快適に過ごせるグッズ、荷台からの転落防止の法規制時は安全対策関連商品が一気に注目を浴びました。また、少子高齢化の影響によるドライバー不足という課題に対し、働き手を守る目的で厳しくなる残業時間の法規制への対応も迫られています。他にも、どうすれば多様なドライバーに安心して働いてもらえるのか、に対応した商品も次第に増えつつあります。例えば、ショーリング・バー(荷物が動かないよう固定する棒状のツール)や、転落防止のためトラックにかけるステップ等も、軽くて扱いやすいアルミ製がよく売れているとの こと。さらに、「トラック事故のニュースを聞くたびドキッとすると同時に、どうすれば防げるのか?と考えます。今ある商品で危険はないか、改良すべきところは?新たにどんな商品が必 要か?常に当事者意識をもつと、情報に敏感になるものです。近年では、環境対策の視点から、ディーゼルエンジン 車の排ガスにアドブルーという液体を吹きかけて無毒化するのですが、これを受けて「パーマン・アドブルー(※)」として商品化しました。ポンプなど関連商品も揃えています。ユーザー様のことを考えたら、コスパや利便性を高めるための商品も必要です」と中部氏。 これらは全て、「創業時から、現場の声を吸い上げる仕組みを大切にしてきました。単なる物売りではなくて、困りごとや相談ごと等の声を集めてオリ ジナル商品をつくるのにつなげてい るんです」という信念を体現するものでしょう。なお、商品開発の中心は開発部門ですが、良いアイデアは、所属部署を問わず採用されるとのこと。 また、女性ドライバーの増加の影響もあり、開発部門で女性メンバーも活 躍中。時には女性トラックドライバーのYouTube動画を観てヒントを探ることもあるそうです。 パーマンがドメインとする「働く車」 をめぐる社会環境も、刻々と変化しています。社会が求めるDX、GX、運送・ 物流業界の2024年問題(働き方改革関連法に関して)の解決に貢献する視点も必要でしょう。「お客様の困り事を とらえて、私たちがお役に立てることを考えなければなりません。ユーザー さんの困り事を解決するため、今後ECサイトをもっと活用します。事業発展計画書にも『当社のカタログ、ECサイトは運送業者様が中心に見ていただける存在として定着している。 この無形資産・強みを活用し、物販に限らず、お客様のお役に立つサービスや情報を届けるプラットフォーム化を推進する』と記しています。パーマンのサイトが必要とされる情報窓口になるのが目標です」と中部氏。 クラウドを使ったパーマンオリジナルサービス提供にも注目!アルコールチェッカー点呼システム「アル・コール」、位置情報確認サービス「どこなん?!」 などコスパの良さが特長です(※資料参照)。「モノ売り発想だと、気付けないことも多い。どんな商品が必要かを探るヒアリングで、お客様の率直な意見を伺う際、直接欲しいモノ(商品)は何かと質問しても答えづらいでしょう。『何をしたい?』という動詞で考えると本質が見えてきます。例えば、『機能に特化してくれたらいい』という意見が多けれ ば、スペック優先で機能性向上を追求します。実際、『たまにしか必要ないツールは、使いたいけど買えない』という意見をヒントに、レンタルサービスを始めました」。常に柔軟な発想でお客様の声を受け止める姿勢が、現在のパーマン をつくってきました。まだまだ掘り起こせばたくさん眠っている、本当に必要なサービスを追求すべく、未来を見据えて熱く語っていただきました。(株式会社フジプラス) パーマンショップ東京店Idea4U vol.64パーマンオリジナル商品。徹底したドライバー点呼と、正確なアルコールチェックをウェブサイトで一元管理する、アルコールチェッカー点呼システム。手軽さが人気です。※パーマン・アドブルーは、アドブルー(AdBlueR)を使用したパーマンオリジナル商品です。※AdBlueRはドイツ自動車工業会(VDA)の登録商標です。株式会社パーマンコーポレーションについては、こちらからご覧いただけます。https://pa-man-w.com/品をダイレクト販売!■様々な変化の中でも、ユーザーの本音と向き合う商品開発こそが最大の強み。■コスパにこだわり、おすすめできる商品だけを提供して信頼獲得2022年1月より、携帯電話のGPS機能を活用した、業務向け位置情報サービス。時代の変化の波を受け止め真摯に商品開発を続けるブランディング戦略を進めつつサービス提供を強化まとめ■「働く車」をドメインとし、オリジナル商

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