idea4u_vol62
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■ダイバーシティ■適正な労働条件■ 地域社会への貢献 など3つの観点で構成されるESGとはEnvironment企業の視点10環境・社会・企業統治投資家の視点ステークホルダーをはじめとした社会からの期待や要請に、事業を通じて応える ESGは、環境(E:Environment)、社会 (S:Social)、企業統治(G:Governance) の英語の頭文字を合わせた言葉です。企業が長期的に成長するためには、経営においてESGの3つの観点が必要だという考え方が広まっております。 1つ目のEの環境課題については、気候変動、廃棄物などによる汚染、資源の枯渇や生物多様性の損失などが挙げられます。私たちには、大量生産・大量消費・大量廃棄により経済的な豊かさを優先して発展してきた過去があり、その結果として地球に大きな負荷をかけ持続可能な成長が難しくなりま した。そのためにも、CO2排出を無くし、廃棄物を出さない仕組みを構築し、再生可能エネルギーを開発し、人と生物が共生できる環境を持続させないといけません。 2つ目のSの社会課題については、人口や雇用の問題、社会における格差、地域問題などが挙げられます。私たち は、誰もが安心して生活できる社会を目指してきましたが、一方で利益を優先して追求することにより企業や人々を脅かすような問題を引き起こし、その行動の見直しが求められています。そのためにも、ダイバーシティ(多様性) の推進やワークライフバランスを踏まえた労働環境の整備、賃金の見直し、地域社会への貢献などを推進しないといけません。 3つ目のGの企業統治は、企業が健全な経営を行なうための自己管理体制のことをいいます。例えば、不正会計による粉飾決算等や、談合や過剰接待などの不適切営業、重大クレームの隠ぺいや情報漏洩などを問題として、社会全体に悪影響を及ぼす不祥事が後を絶ちません。そのためにも、法令順守を基本として、経営の透明性と公平性を向上させるための情報開示を行なうなどの取り組みが必要とされています。 上記を踏まえて、この3つの観点を重視した経営スタイルのことをESG経営といいます。いまや環境問題・社会問題・企業統治の視点を持たず、利益優先による経営だとそれこそ大きなリスクとなります。ESG経営に取り組むことは、企業としての社会的責任を果たし、有事における想定外の打撃や影響への対応力を強化し、最終的に企業のリスク軽減につながることが大きなメリットと言えるのではないで しょうか。 よく似た内容や取り組みとして、CSR やSDGsなどが挙げられます。おそらく ですが、CSRやSDGsの取り組みからこのESGというキーワードに辿り着いた方も多いかもしれません。ここで違いについて整理しておきます。 CSRは、Corporate Social Respon- sibilityの略であり、企業の社会的責任と訳されます。企業が成長し続けるためには、従業員や株主、取引先や顧客、地域社会などのいわゆるステークホルダー(利害関係者)から信頼を得なけれ目 的Idea4U vol.622022 Summer図1■ 二酸化炭素(CO2) ■ 廃棄物を出さない ■ 再生可能エネルギー など企業統治Governance■法令遵守■ 透明性・公平性の 排出量の削減仕組みづくりための情報開示■ 情報漏えい対策など図2全てはサステナビリティ(持続可能性)を目的として取り組むべきこと■ 何のためのESG経営なのか環境社会SocialCSR企業の社会的責任サステナビリティ(持続可能性)ESG■ CSRやSDGsとの違いSDGs社会課題解決国際社会の視点サステナビリティ経営の基礎企業が進めるべき社会的責任としてのESG経営とは?

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