idea4u_vol60
7/12

 様々な“お買い上げプレゼント”でSNSを利用するケースが増えている。 ビール会社S社のキャンペーンではLINEを利用している。アカウントを友だち登録し、対象商品を購入した際のレシートをスマホで撮影してアップロード。購入日時、商品名、本数、合計金額、購入店舗がわかるように写すことが必要だ。読み取りが確認されて年齢・性別アンケートに答えると、もれなく20円相当のLINEポイントが付与される。応募は購入本数に関係なく週1回のみ。 SNSを利用だと、応募にハガキや切手が不要で、いつでも手軽に応募できる。一方、企業にとっては、キャンペーンの業務コストを抑えられるだけでなく、ユーザーがスマホで撮影したレシート画像と応募時のアンケートから応募者の年齢・性別などの属性情報、購入品の傾向、利用店舗、購入時間などがわかる。 また、LINEの公式アカウント登録へ誘導もでき、長期間続けることで離反防止にもなる。 牛丼チェーンが行ったアニメとのコラボキャンペーンでは、同社のTwitterアカウントをフォローして、購入したレシートを撮影して応募すると抽選で計1100名に特製丼がプレゼントされた。 Twitterによる応募キャンペーンでは、自社アカウントのフォロワー増加を見込め、キャンペーン告知ツイートが「いいね」や「リツイート」で拡散されるというメリットもある。 広告を見るためでなく、ウイルス感染を気にする人まで足を止めさせたデジタルサイネージだった。知らせることができる。7Idea4U vol.602022 Winter■くしゃみをした人にメッセージ オランダの航空会社はフライト予約キャンセル時の全額返金制度があるから、病気で旅行に行けなくなっても大丈夫。同社はそのことを知らせるデジタルサイネージを街中に設置した。 モニターの裏に搭載された集音装置とAIが周囲の音を認識し、くしゃみや咳をした人がいると「具合が悪い?」と気遣う言葉が表示され、すぐに「リスボンのキャンセルは0ユーロ」という映像に切り替わる。 これで旅行の予約をためらう人にも応募者も企業もうれしい SNSのレシートキャンペーンただ見せるだけではないデジタルサイネージ■香りが漂うモニター アルゼンチンの家電メーカーが設置した香りのするデジタルサイネージが話題になった。 同社のコーヒーメーカーと淹れたてのコーヒー、ジューサーと搾りたてのオレンジジュース、オーブンと焼きたてのクッキー、それぞれの画像が映し出されて、内部に組み込まれたアロマディフューザーからそれに合わせた香りが漂う。通りがかった人は、珍しい広告に足を止めてマスクを外して鼻を向けてしまう。 画像の下には広告の他に「香りを感じない人は保健省への連絡を」というメッセージ。新型コロナウイルスに感染すると嗅覚が働かなくなるからだ。

元のページ  ../index.html#7

このブックを見る