idea4u_vol60
6/12

 愛知県岡崎市で1970年の創業以来、家族経営を続けてきたスーパーマー ケットが、大手に負けじと奮闘している。 その始めは夏の「かき氷」。半分にカットしてタネを取ったメロンにかき氷とシロップ、さらにカットしたメロンも乗せた。高さは25センチと驚きのサイズ。小ぶりのスイカやパイナップルでも作ったところ、SNSで話題になって連日100人を超える大行列ができた。 次に登場したのは、フルーツサンド。シャインマスカット、モモ、イチゴ、バナナ、キウイなどのフルーツをサンドイッチにしたところ、キレイな断面がインスタ映えすると評判になった。 だが、見た目がいいだけでない。フルーツは販売当日、実際に店員が試食 イギリス・グリニッジに2021年4月、量り売りの店がオープンした。取り扱う商品は卵や牛乳、調味料から日用品や化粧品など、あわせて450品ほど。 客は来店すると持参した容器の重さを計る。それから欲しい品を欲しいだけ入れる。そしてまた容器の重さを量ると、自動的に値段が表示される。価格は大手スーパーと大きな差がない。容器や包装が不要なのでコストを抑えられるようだ。 ゴミを減らすためにこの店を利用する客が多い。さらに、食品を使わずに捨てるフードロスを防ぐために必要なものを必要な分だけ買いに来る客もいる。 京都市上京区にも全品量り売りのスーパーがある。調味料、ナッツ類、して仕入れた美味しいものに限定。生クリームはフルーツに合うように研究を重ねた自家製で、パンも具材に合うものを厳選している。細部までこだわっているだけあって、開店前から大行列ができて発売と同時に売り切れてしまうほどの大人気だ。 さらに、季節のオススメ商品や思いを手書きでつづった新聞とクーポンを毎月ポスティングしている。常連客は近所の高齢者が多いこともあって、客の顔を名前を覚えて積極的に話しかけている。昔からファンが多い日替わりの惣菜・弁当は今でも毎日50〜60種類用意している。このように顧客との関係を保ちつつ、新サービスを展開することが人気の秘訣のようだ。お菓子、アルコール飲料、洗剤など約700品目が店内に並ぶ。塩切干し大根、お稲荷さん、琵琶湖産コイの南蛮漬けなどの季節や地域独特の惣菜もある。 容器のない人、足りない人のために預かり金方式のリターナブル容器もある。 受け取る時に支払った金額が、次回来店時に持参すると返金される。 奥に併設されたレストランでは当日店内にある食材で作る料理を提供している。決まったメニューのために仕入れるのではないため余る食材が少ない。余ったものは保存食にして販売する。 オープン当初は環境意識の高い客が多かったが、3か月ほどすると近所の人たちが気軽に来店するようになった。6Idea4U vol.602022 Winterプロモーション集客・販促ヒント100選!!独自のサービスで大手に負けない小規模スーパーSDGs(持続可能な開発目標)を意識した量り売りスーパー

元のページ  ../index.html#6

このブックを見る