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アフターデジタルの世界図1アフターデジタルでの新たな提供価値イメージ図2※株式会社ビービット公開資料をもとに作成eCommerceデリバリーお弁当フードデリバリーサービスオンライン・オフラインでつながる食のネットワークリアルデジタルAFTER DIGITALBEFORE DIGITALリアルデジタルフードデリバリーサービス連携統合DB会員情報行動情報購買情報決済サービスAPI連携Youtube連携デジタル印刷API連携食材宅配サービスAPI連携外部サービスAPI連携サブスクリプションレシピカードYoutube Live料理教室オンライン井戸端会議Premium食の軌跡プレミアブック■アフターデジタルと コミュニケーションの変化 新型コロナウイルスの影響の長期化で 私たちの行動は大きく変わり、もはや元の状態には完全には戻らないであろうという共通認識が広がりつつあります。 リモートワークやオンライン授業が継続的な選択肢となり、外食を控えデリバリーや中食・内食を楽しもうと様々な工夫が日々提案されています。それもこれも、今やデジタルの力が無ければ、実現しないことも多いのではないでしょうか。 最近「アフターデジタル」という言葉 をよく聞くようになりましたが、これは藤井保文さん(株式会社ビービット東アジア営業責任者)の執筆による『アフターデジタル』(日経BP社刊)がきっかけとなりました。アフターデジタルとは、デジタル化する世界の本質を示した概念であり、データ化できないオフライン行動が無くなることで、私たちの身の回りのリアル(オフライン)が完全にデジタル(オンライン)に包含される世界を表しています(図1)。 私たちの生活は、徐々にこのアフターデジタルへと突入していますが、それはオンラインとオフラインが共存する「ビフォアデジタル」とは異なるものです。リアルを軸にデジタル利用を考えるのではなく、常にデジタルを前提にオンライン ありきで世の中の変化が進んでいきます。 では、リアルに存在したコミュニケーションは今後どう変わっていくでしょうか。これまでもリアルに対面する以外にも、電話があり、SNSがあり、Eメールがあり、そして映像付きのWeb通話といった複数の手段がありました。それらは、場面に応じて使い分けることができ、とても便利に感じるものでした。しかし、リアルでのアクセスが困難な状態では、デジタルを基本とした手段に不安や戸惑いを感じながらも慣れ、少しずつ置き換わっている現実を受け止めなければなりません。決してリアルは無くなりませんが、より重要かつ貴重な手段として位置づけられるようになり変化していきます。■アフターデジタルが及ぼす メディアの再定義 デジタルにより人々の行動が変わると、これまで想定されていたシナリオにも大きく影響します。コミュニケーションの一部には少なからずメディアが関わってきますが、そのメディアの使い方や 存在そのものも再定義する必要が出てきます。 いくつか例を挙げてみると、これまでBtoBの企業が、定期的に展示会出展や自社セミナーの案内をダイレクトメール(封書やハガキ等)で行なってきました。しかし、大手企業やIT関連企業などでは完全リモートワークを実施している場合もあり、ダイレクトメールに気づいた時には既に終了していたという話を聞きました。他にも、とあるメーカーでは、カタログを使った対面での営業活動が出来なくなったことで、画面共有用のデジタルアフターデジタルを考えるコミュニケーションの変化によるメディアの再定義と求められる提供価値とは10Idea4U vol.582021 July

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