idea4u_vol57
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CASE1ポイント資料1CASE2ポイント資料2リニューアルの目的商品特性の理解カタログの位置付け社会背景の変化想定ターゲット/ペルソナ想定ターゲット/ペルソナ提供できる価値解決できる課題世代的な嗜好特性最近の家庭料理特性言葉の響き/印象言葉の響き/印象CASE1「商品・サービス名」の場合【考え方の参考例】 アパレルやおしゃれ雑貨を扱う通販カタログのリニューアルにあたり、お客様からカタログ名の変更案を依頼されました。「イメージの若返り」を図り「おしゃれ感」を出したい!というリクエストだけでは要望が明確でなかったため、ヒアリングにより確認。新規顧客開拓を前提に、ターゲット層のスライドを狙うカタログのリブランディングが必要と判断しました。(※過去の実案件を一部アレンジ。以下同様。) 得られるベネフィットに着目し、カタログショッピングが楽しくなる名称を検討。掲載商品イメージにマッチし、新たなメインターゲット層である50代後半~60代女性に親しみのあるシンプルな英語(音の響き・スペリング共に)を 想定。ただし、オリジナリティの面で単語を一部アレンジした造語を提示。「ネーミング」と共に大切な書体イメージと合わせたデザイン面も合わせて、新たなブランディングを意識しました。(※資料1)CASE2「ブランド名」の場合【考え方の参考例】 とあるメーカーで、単品で展開していたキッチン用品があり、そこに商品をプラスして、順次商品を追加しながらオリジナル商品のシリーズを展開することに。30代既婚女性をメインターゲットとする想定で、調理の時短対策を狙ったアイデア系商品や、デザインを重視した商品だけでなく、ベーシックアイテムも含むバリエーションの広さがポイントでした。(※過去の実案件を一部アレンジ。以下同様。) 30代既婚女性としてワーキングマザーを想定したペルソナ。平日は夫と役割分担しながら合理的な時短調理で、下ごしらえや常備菜作りのニーズが 高い。休みの日には家族で料理を楽しみながら作ることも多いイメージから商品をとらえ、「食」を通じて家族の絆を大切にする、やさしい響きのブランド名がふさわしいという判断に。モノでなくコトから発想する大切さが必須。一人でもTPOにより異なるニーズありという「当たり前」に着目すれば、ふさわしいネーミングにたどり着けるという事例でした。(※資料2)[終わりに] 「ネーミング」の基本は、モノ起点で安易に発想しないこと。背景や伝えたい価値を整理し、周辺情報のリサーチが大切です。「センスある」「インパクトあり」「おもしろい」等の評価を得ている名称も、わかりやすさあっての話。売上げも知名度もブランド力もアップしたからこそ称賛されますが、そうでなければ、センスある→とんがりすぎ、インパクトあり→ノリだけ、おもしろい→勢いだけ、と解釈されるだけです。おさらいしておくと、「ネーミング」に必要なのは、①周辺情報をリサーチして検証し、ネーミングしたい商品・サービス、ブランド名等のコンセプトを明確にする。②意識的に幅広く出したアイデアをホワイトボードや紙に書き出して並べ、客観的に眺めて違和感のあるものを排除。③既存名称の中にないかチェック(直ちに商標登録しない場合でも将来的な準備として必要)。さり気なく好感が持たれ、長年愛される「ネーミング」ほど、思い付きレベルではなく、企画段階から計算しつくされているのが通例(稀に天才的思い付きの成功例もありますが…)。いざ「ネーミング」の事実を知って不安になった!という方は、プロに任せるという選択肢もありますので、ご心配なく。(株式会社フジプラス)まとめ■ 「ネーミング」は、まずリサーチで関連 情報を整理し、背景や、目的を正しく理解することから。■ 社内プロジェクト等の「ネーミング」も 侮るなかれ!名前がその後の行方を左右することもある。■ 商品・サービスの「ネーミング」は、売り上げやその後のブランディングに影響 する大切な要素。●現状は、ごく一般的な「〇〇カタログ」という機能優先の名称。洋服や小物選びは本来ワクワクするものなので、そのカタログを通じてお客様が得ることのできる価値、という切り口からアプローチ。●商品の幅が広く、どちらかの機能に偏ったネーミングだと全体を表現するのにふさわしくありません。そこで発想を転換し、同じ人でもTPOでニーズも変わるため、1人のペルソナから考えてアプローチ。9Idea4U vol.572021 May

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