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"The Model" Salesforceの顧客獲得・維持・拡大モデル図1マーケティングとフィールドセールスとのポジション分け(運用ルール)例図2米国に本社を構えるセールスフォース・ドットコムで活用されていた営業モデルです。マーケティングインサイドセールスフィールドセールスカスタマーサクセス見込み顧客の創出見込み顧客との関係を構築見込み顧客の精査商談・受注需要の創造潜在顧客の獲得見込客の育成案件の発掘インサイドセールスは、単にアウトバウンドコールの役割とかではなく、見込客に対し、自社課題に対する解決策の「気づき」を与える役割。案件管理課題解決活用支援契約継続/追加・Blog・SNS・WEB SEO・WEB広告・ウェビナー開催・メルマガ配信・商談対応・営業(提案)資料の作成・契約書作成来訪者数獲得率×=見込客数案件化率×=案件数受注率×=受注数更新率×=追加・継続数見込客数案件数受注数 マーケティング  フィールドセールス・有効リードの絞り込み・BANT情報の獲得・顧客の課題に合わせた情報提供・商談の創出・提案に関わる補助  インサイドセールス  ■インサイドセールスの よくある誤解 インサイドセールスは、電話やEメールなどを使い、遠隔から取り組む営業活動と言われています。起源は1950年代のアメリカにあり、アメリカは国土も広く、営業スタッフが都度顧客先に訪問するのは時間もコストも非効率だったからです。最初は、BtoCでよくあるテレフォンショッピングのような家庭向け(訪問販売の電話版のようなもの)で始まりましたが、そのテレマーケティングが進化して徐々にBtoBにも高額商材を中心に普及してきました。 しかし、インサイドセールスはいわゆる「テレアポ」と呼ばれるものと役割が異なります。テレアポはアウトバウンド型と言われ、ターゲットに対して電話等で企業から”量”でアプローチを仕掛ける方法です。一方、インサイドセールスはインバウンド型を基本として、事前のマーケティング活動により見込み度の高い顧客を見極め、適切なタイミングで”質”の高いアプローチを仕掛けます。 それでも、日本国内ではまだまだ正しく普及していない現状があります。 1つは、目的が正しく設定されていないことです。単に電話を架けアポを取るだけだと、アポ件数が成果となります。でも、その次に対応する営業(フィールドセールス)にしてみれば、ろくに顧客の内的な情報(インサイト)が分からず訪問しても、取引成立までの道のりは長く険しいものになりかねません。受注確度も低くなり、無駄に活かせないリード(見込み顧客)を供給するだけです。 目的は顧客の「課題解決」であり「成功」でないといけませんし、そう考えるといかに”質”の高い受注に繋がる可能性のあるリードを営業にパスできるか、その件数を設定すべきでしょう。 他にも、単にツールを入れるだけで、失敗しているケースも多いようです。インサイドセールスを実現するにあたっては、MA(マーケティング・オートメーション)とSFA(営業支援システム)は不可欠です。MAに関しては、見込み客の状況がスコアリングやWebサイトへのアクセス、Eメールの開封やリンククリック等で把握できて数値化できていることが最低条件です。SFAについても、顧客とのやりとりにおける記録が確実に実施できているかどうかが大事です。記録の習慣ができていないと顧客とのやりとりが属人的に行われてしまい、マーケティング、インサイドセールス、フィールドセールスの各チームの連携が上手くできない結果となります。 このようにインサイドセールスは、単なる手法や機能ではなく、組織内での共通の目的を持ち目標管理をすることが求められます。顧客に新たな「購買体験」を提供する役割を正しく理解して機能させるインサイドセールスのための組織づくり10Idea4U vol.572021 May

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