idea4u_vol56
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CASE1ポイント資料1CASE2ポイント資料2イメージアンコンシャス・バイアス当事者意識の欠如勘違い/無関心変化への意識の希薄さアンコンシャス・バイアスグローバル感覚の欠如情報・知識不足単純化された苦手意識「ジェンダー」関連で起こり得ること「国籍」「人種」「文化的背景」関連で起こり得ることういうもの」とされている役割の描写について、どのように感じますか? この場合、問題になる・ならないはメッセージ次第です。最終的に、この過酷な状態を解決する商品やサービスが提示されたり、翌日に夫が同じ対応をするシーンが続けば、「なるほど、そのための前振りだったのか」と納得できます。でも、これを応援的なトーンで締めると「まだ女性だけに押し付け「多様性(ダイバーシティ)」=「女性活用」ではない! 「ビジネスで、もはやダイバーシティは不可欠な視点です」と言われても、具体的にイメージできず戸惑う方もいらっしゃるかと思います。正しい理解の第1関門は、この「多様性(ダイバーシティ)」という言葉。日本では、女性活用やキャリア支援のようなリソース関連の用語に勘違いされがちですが、「多様性」の辞書的定義は「相異なる要素を有する、もしくはそれから構成される状態」。つまり、性別や年齢、職歴、人種、国籍、障がいの有無、働き方、ライフスタイルなど、あらゆる属性の方々が互いに認め合い共存している状態です。例えば仕事に関連して、「多様性」を実現した職場と言えば、様々な属性の人材が、様々な働き方の選択肢を有し自ら選べる環境を示しています。これが、「良い企業かどうか」の判断基準になりつつあるわけです。 企業活動を行う限り、その企業がどんな考え方で、何を大切にし、何を目指すのか、常にウォッチされる立場にあります。社内的な姿勢(社員を大切にしているか)や、社会的な姿勢(信頼できるか)によっては「買わない」選択に直結します。生活者が、企業に対し社会的に正しい価値観を強く求める今、まずは「何が問題になり得るのか」を理解しておくことが急務でしょう。CASE1「ジェンダー(社会的区分に基づく性別)」の場合 CM等で、女性をめぐる表現や描写が議論になりやすいのはご承知の通りです。そこで頻出するキーワードが「アンコンシャス・バイアス(自分でも気付いていない無意識の偏見)」。関係者が後に、「まさかそれで問題になるとは思わなかった」とコメントするようなパターンです。例えば、社会構造上、「こ 世界規模で、ビジネスを取り巻く環境も急激に変化し続ける中、ビジネスにおける常識にもアップデートが欠かせません。年数を重ねた経験値に基づく判断が、残念ながら、必ずしも正しい判断にならない現象は、「これまでの常識にはなかった初めての事案」が増えたのが主な要因でしょう。つまり、過去の「当たり前」だけでは判断しきれない、それどころか、過去の「当たり前」が障壁になって誤った判断になりかねない昨今。年齢やキャリアに関わらず、新たな情報を収集し、新常識として自分なりに落とし込んでおく必要があります。その一つが「多様性」という切り口でしょう。そこで今回は、「多様性」あるいはカタカナ表記の「ダイバーシティ」という表現を耳にする機会も増えつつある中、基本的な情報と、企業活動とどう関わるのかを中心に、ポイントを解説致します。Q 早朝から食事の支度や洗濯をこなし、笑顔で子供たちを送り出し、仕事に出かけ、帰ってきてから品数の多い夕食を用意する超人級にパワフルな女性を登場させるCM。 (※架空の事例です)8Idea4U vol.562021 March「わかったつもり」が一番コワい!解決ポイント解説❷ビジネスの新常識として知っておきたい「多様性」への正しい理解と適切な配慮の話

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