具体的にイメージできるように、イメージできる最低限の属性を示したものです。この4つのパターンを 基準にして、例えば、実際のビジネスに落とし込む際は、さらに独自の条件を反映させたペルソナを想定 した上で、シナリオづくりを進めていくことになります。4つのペルソナ ライフスタイル別利用者像資料A好奇心が元気の源 食のトレンド敏感派1和子さん 68歳/専業主婦(夫は個人事業主で現役)合理化で解決! 割り切りスペシャリスト3幸子さん 70歳/専業主婦(パート経験あり)「きちんと」呪縛から逃れ 楽しさ発見派2恵子さん 65歳/パート主婦(夫はアルバイト)イメージゆる家事でOK! ひとり暮らし初心者4勝さん 74歳/無職(65歳でリタイア・妻と死別)実は「中食」市場がじわじわ拡大している最近、「中食(なかしょく)」という言葉を耳にする機会が増えました。お店での「外食」でも、料理して食べる「内食」でもない、自宅で食べる前提の調理済み食品を指す言葉です。お惣菜やお弁当、持ち帰り寿司やサンドイッチ、冷凍食品等さまざま。買うお店も、デパ地下、スーパー、コンビニ、都市部を中心に、エキナカと呼ばれる駅構内のついで買いスポットなどです。「外食市場調査(2017年4月~2018年3月):HOT PEPPER グルメ外食総研」のデータによると、首都圏、関西圏、東海圏の3圏域合計で、「中食」市場規模は前年度比で105.9%。首都圏に限ると、107.0%と増加傾向にあり、単価も上昇傾向です。興味深いのは、20代女性(独身が多い)、40代女性(子育て世代)、50代(プレシニア)・60代(シニア)男性の購入回数の伸び。この世代で一人暮らし男性が増え、毎日外食だとお金もかかるが料理は苦手な事情を解決する「中食」が注目されています。意外?納得?冷凍食品があれこれ「アツい」!数ある中食バリエーションの中でも、スーパーやコンビニでの売り場スペースが拡大中の冷凍食品は、素材商品より、温めてそのまま食べられるものが中心です。かつては、お弁当のおかず用等で、手作りの代替品(やむを得ず)でした。ところが今や、冷凍食品のクオリティも上がり、「温めるだけで出したら、家族に『今日はいつもよりおいしい』と言われた」という話もある そう。高級路線のパスタなどは、その良い例でしょう。中にはシニア層の利用者増に合わせ、電子レンジで温めて食べるまでの動作や行動パターンから不便な点を割り出し、容器に工夫を加えるメーカーも。最近は、コンビニでも冷凍食品が相当増えています。コンビニを利用するシニア層も多く、一人暮らしや夫婦世帯の方が冷凍食品を買うような変化も大きいですね。徒歩圏内のちょこっと買いに便利、という、魅力に気付いた結果とも言えます。中食の内容も動機も、まさに千差万別!中食ニーズが増す理由のひとつは、大人も子供も忙しく家族そろっての食事が難しくなり「個食化」が進んでいること。シニア世代に限っては、単身や夫婦世帯で、ほぼ「個食」が前提のケースも多く、加えて60代でも働き続ける方々も多い(総務省の労働力調査では、2013年時点で既に就業者の5人に1人が60歳以上)ことで、多少割高でも仕事帰りにお惣菜やお弁当を買ったほうが合理的、という発想も当然と言えば当然。収入やライフスタイルによって、中食のとらえ方も利用動機も様々でしょうが、利用機会は今後も増えていくでしょう。有名店の味を楽しむためのデパ地下のお惣菜から、メニューで悩む手間を省いて1食分カバーできるチェーン店のお弁当、程よい値ごろ感で便利なコンビニの冷凍食品等々、「今の自分にちょうどいい食事」を選ぶ選択肢が限りなく広がっているようなイメージですね。SILVER LAB「アクティブシニア」ホントのところvol.10 シニア×中食4Idea4U vol.532020 September
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