後継者がいなくて絶滅(廃業)した飲食店、あるいは絶滅しそうな店には絶品な料理が多い。その料理を「絶メシ」という。まだある店は閉店する前に食べておこうと思った客が集まって人気が出たり、廃業してしまった店の味を懐かしむ人も多い。「絶メシ」をリストアップして案内している町もある。 石川県輪島市にあるスーパーは、「絶メシ」を弁当にして評判となっている。 その第1弾は同市内の定食屋で出されていた名物カレー。1958年創業で、家庭的ながらもうま味があるルーが人気だった。しかし店主の高齢によって2006年に閉店した。しかし、今でもかつての常連客から復活を願う声が多い。 そこでこのスーパーでは元店主からカレーの作り方を教わり、試験的に限定15個で販売したところ瞬く間に完売。再販のリクエストもあり、カレー弁当を1食500円で、毎週火曜日に30個作り、また名店の味が楽しめると好評を博している。 このスーパーでは想定を上回る反響に驚き、今後、第2、第3弾の発売に向けて関係者と交渉を進める予定だ。 街の人々に愛されつつも失われた料理を復活させることは、地域の食文化を継承することにもつながる。 弁当や惣菜の開発に知恵を絞り工夫を凝らしているスーパーマーケットにとっては、新たな展開になるかもしれない。“絶メシ”を弁当で再現するスーパーマーケットモデルのような美しい遺影を楽しく撮影 “おばあちゃんの原宿”として有名な東京・巣鴨にシニア専門の写真館がある。 利用客の多くが撮影するのは自分の遺影用写真。高齢になると写真は旅行や宴会など大勢で撮ったものがほとんどで、遺影としてそこから切り取って拡大するとピンボケになり、遺族の悲しみが増すこともある。それを避けるため、きれいな写真を撮っておきたいという要望が多い。 この写真館では、遺影用写真の撮影でヘアとフェイスメイクのサービスをしている。メイクは担当者が一人つき1時間かけて行う。撮影も1時間かけて、いい表情を引き出す。すると、本人も驚くような、自然な笑顔できれいな写真が出来上がる。 ただ、困るのはお洒落にしすぎて別人になってしまうこと。本人は喜んでも家族が困惑することもあるので、「変身」させずにポテンシャルを引き出すように心がけている。 今の75歳以降の人は戦後生まれで、若い頃には人気ブランドが登場し、ファッションに気を遣ってきた人も多く、撮影でお洒落に興味を持つ人もいる。 しかし、高齢者が楽しめる服や美容室が少ない。そこで、この写真館では、洋品店、美容室、ネイルサロンも始めた。 最近では、シニアの家族が誕生日のプレゼントとして撮影を申し込んだり、家族と一緒に撮影したりというケースも多く、全国各地からひと月に100人以上が訪れている。6Idea4U vol.522020 Julyプロモーション集客・販促ヒント100選!!
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