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4つのペルソナ 分野別&目的別利用者像/リサーチから見えた事実からの流れ資料B■シルバーラボでは、独自の視点でシニアをカテゴライズし、傾向を割り出していわゆるペルソナ、つまりサービスや商品(ここでは学び)の典型的なユーザー像を想定します。(P4資料A参照)■これの概要をまとめたシートがこちらです。この分類をベースに、実際に学びの種類による特性によってさらに絞り込んだり、ペルソナを細かく設定したりしながら販促のシナリオづくりをすることで、より現状に沿った施策が可能になります。【例】年齢は関係ない!できれば大学院で学びたい/退職後も勉強し続けるのは自分への挑戦/英語ボランティアができる程度の会話力を身に付けたい/海外旅行に行って自ら英語力を試してみたい/昔やってた楽器をもう一度始めたい/絵も写真も、自分で表現するのが好き/憧れの美しい手書き文字を身に付けたい/文字を通じて日本文化の魅力を再発見したいシニアが、新たに知ること、身に付けることで満足感を得る「学び」に関して「着地点」の違いに着目。生涯学習としてとらえられる全分野を対象に、学びの目的別利用者像に迫ってみました。イメージ11223344ニアの「学び」をビジネスとして考える上でのヒントとなりました。専門職として定年まで勤め上げた後、家庭の事情で日々の家事に多くの時間を費やすことになった60代女性のお話です。曜日感覚の欠如で体のリズムが崩れたこともあり、週に2日休みを設定し、自分のためだけに使う数時間を作ったそうです。その時間を使って、学び直したかった英会話スクールへ。すると気持ちにメリハリができて笑顔が増え、英語自体も楽しくなり、数年続いているとのこと。よくよく聞くと、英会話スクールの最初のカウンセリング時に彼女の思いを正しく汲み取り、ふさわしい学び方を提案したスタッフの力も大きかったようです。日々の細やかなサポートも重要と、いうことですね。特にシニア層に対しては、個々人の事情を考慮した対応が、継続して学ぶ気力と環境を整えることに。定期的になじみの顔のスタッフと会話を交わす、先生から英語を学ぶ、わかるとうれしい、気持ちもリフレッシュできる、ずっと来たくなる、という具合にぐるぐる回り続けているのです。「学び」から地域コミュニティが生まれ「生きがい」につながる  「学び」は、「ここまでやった」という達成感や、「ライバルは昨日の自分」という感覚で継続する自己完結型が大半でしょう。ただ、学んだことが自分の中で正しく機能し始めると、広めたい、友人にも薦めたい、広くつながりたい、というコミュニケーション方向に目覚める方もいらっしゃいます。一人では行動できなくても、「場」さえあれば気軽に参加できる、というのが大切な視点。例えば地域コミュニティの繋がりがあるところでは、住民交流イベント等も実施しやすいですね。企業の立場でシニアのためにできることの1つが、「場」を設けることだと思います。「学びの場=共感+コミュニケーション+社会貢献の実感」。この公式を理解しておくことで、社会的課題を解決するきっかけにもなるはずです。シニア自らが「生きがい」を見つけ、それをきっかけに地域の絆を作り、新たなビジネスの芽が出てきたら理想的ですね。「これをシニアに買ってもらう」という物売り発想では、うまくいきません。同じ目線になって初めて見えるもの。そこにヒントがあるのではないでしょうか。ココに注目!  今回の学びの場合、心の葛藤から積極的なチャレンジまで、あらゆる動機が行動につながっていました。一定以上の年齢になると、つい「残りの人生」という発想になるそうですが、行動の原動力になるなら、悪い話でもありません。「これだけはやっておきたい」「今からでもちゃんと学びたい」という思いは、長期化した老後を精神面でも充実させるはずです。シニアにとっては、学びのコンテンツの差よりも対応のクオリティ、つまりスタッフ力の影響が大きく、生きがい、共感、コミュニケーション、地域コミュニティ等がキーワードとなるわけです。まとめ■「人生100年時代」の長い老後の過ごし方の1つとしての「学び」は多様化の一途。■「学び」きっかけのコミュニケーションの「場」では、共感力が次の行動の原動力になる。■リタイア後の学びから新たなコミュニティ形成につながり、社会企業家へのきっかけにも。なお、ここで紹介しているシニア×学びについての4つのペルソナを解説した資料もご用意しています。どういう内容なのか一度見てみたい、詳しく知りたい!という方は、シルバーラボのブログから、ご請求ください。その他、質問等ございましたら、併せてご記入ください。5Idea4U vol.522020 July

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