クライアント側の具体的なイメージ割合別「ヒアリング」3種 (※数字はフジプラスの独自見解)資料1イメージ1. ヒアリングにも 「正解」はあるのか? プランニングを決定づける分岐点の1つがヒアリング。この表現は、ビジネスシーンにもよく登場します。「関係者へのヒアリングから始めましょう」「お客様からヒアリングした内容から予想すると・・・」といった使われ方が多いですね。このヒアリングをめぐっては、こんな経験はありませんか。伝える側は「相手が質問してくれるのを待って答えよう」、聞く側は「相手が話してくれるだろうから、しっかりメモを取ろう」と考え、向かい合ってしばし沈黙。この現象は、事前確認が不十分な場合に起こります。ヒアリングシートの有無は問いませんが、「今回の目的はこう、ゴールはこう」という共通認識は必須です。これは、聞く側の問題で、わざわざ時間をかけて会う(オンラインも含む)のですから、かけた時間に見合う成果につなげるべきなのです。ヒアリングにひとつの「正解」があるわけではありませんが、成果につながりやすい方法を意識して臨むことは必要です。2. 一言でヒアリングと 言ってもさまざま 残念な事例を含め、ヒアリングの全体像が見えたところで、同じヒアリングと呼ぶものでも、状況によってプロセスも違う、というお話です。わかりやすいよう、クライアントへのヒアリングを前提として、説明していきましょう。まず大きく言えば、前回(vol.50)解説したようなリサーチを実施し分析した結果をもとにヒアリングする案件もあれば、まず概要を伺って(これをヒア リングと呼ぶ)から進める案件もあるわけですが、どちらにも当てはまるよう、単純化します。先に述べたように、クライアントへのヒアリングが前提なので、依頼内容に対する思いを3段階に分類しました。(あくまでも数字は目安であり、フジプラス独自の見解です。)下記の資料1の通り、具体的なイメージができている割合として、Aは30%以下(理想段階=「こうだったらいいのにな」)、Bは50%前後(希望段階=「こういうことをしてみたい」)、Cは80%以上(要望段階=「こうしてほしい」)とします。どうですか?現場を体験している方ならば、この3つの分類に納得していただけるのでは?これらを全て「ヒアリング」と表現せざるを得ないために、ちょっとしたすれ違いが生じる、双方にモヤモヤが残る、その後の意思疎通がどうもうまくいかない、等の現象につながった苦い思い出もあるはずです。前回お伝えしたリサーチの重要性について、「情報収集の際は、思い込みに気を付けたい」等の感想をいただきました。続く今回は、様々な手法によるリサーチと同様にエネルギーを要し、さらにコミュニケーション力も必要な分だけ、別の重要性があるヒアリングについてです。ヒアリングする側、される側、あるいは両方に関わる方それぞれの視点で、「そういえば」という振り返りをしていただく機会になれば、と思います。今回は、リサーチに続くステップ(Idea4U vol.49 P8 資料1の「聴く/ヒアリング」)について、具体例を交えながら、徹底解説します。状況ヒアリングのポイントクライアントの思い聞き手の役割ヒアリングで得られる状態(こと)A30%以下/「理想段階」「こうだったらいいのに」全体像が見えない状態なので、まずは対話によって、具体化していくことが先決。掘り下げていくための質問力が鍵に。施策に対して理想を思い描きつつも具体案はなく、何をどう進めるかの提案も欲しい。あらゆる角度からの質問で「刺激」しながら本音を探り、キーワードを引き出す。結果的に「課題を発見するサポートをした」状態が理想。その時点で次の動きの輪郭が見える。B50%前後/「希望段階」「こういうことをしてみたい」まずは現時点での状況を聞いてから、明確にすべきこと、進め方等について助言する必要があるので判断力が鍵に。ある程度施策イメージはあるが、適切なのか自信がないので客観的意見が知りたい。希望内容を現状と照らし合わせ、目的に向かうために調整すべき点を判断する。提示された情報を整理し組合せることで、より良い且つ納得できる内容・進め方への誘導。C80%以上/「要望段階」「こうしてほしい」まずは思いを丁寧に受け止めること。要望をできる限り尊重しつつ、検討・変更すべき点は明確に伝えるプロ意識が鍵に。自分が決めた内容で進めたいが、別視点で何か指摘やアドバイスがあれば受け入れたい。何でもYES!という姿勢は当然NGであり、プロとして正しい判断のもと、意見を述べる。要望から判断して他に必要な項目を抽出し、プラスαのアイデアが詰まったサプライズを。8Idea4U vol.512020 Mayコミュニケーション・プランニング発想って?❸プランニングを決定づける分岐点?ヒアリングのパターン別徹底解説!
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