idea4u_vol50
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リサーチと言っても種類も実施方法も様々(★印の数はフジプラスの独自基準)資料11. どうやって取り組むの? リサーチあれこれ どんな内容であれ、提案においては根拠が重要です。企画提案は、明確な裏付けあってこそ。前回ふれたように、アイデアは舞い降りてはくれないので、リサーチが必須です。情報収集し、あらゆる事実の中からポイントを拾い集め、転がしてみたり、至近距離で見つめたり、遠くから眺めたり、というプロセスを踏みます。感覚的に「こんな感じかな」と早々に思うようでは、正しい情報収集は不可能です。自らの経験に基づく思い込みも、あらかじめ捨てておきます。結論ありきのリサーチは、バイアスがかかり、客観性を失っている、ということです。 ここで具体的に、どのようなリサーチ方法があるのか整理しておきましょう。リサーチというカテゴリーに属するものを、独自に3つに分類しました(下記資料1参照)。Aグループインタビュー/ネットリサーチ B店頭・街頭リサーチ C公開情報リサーチ(ネット/紙資料)です。この分類の基準は、表を見ていただくと一目瞭然です。かけるコストや時間、人という切り口に加え、情報の独自性や事前準備の必要性から比較しやすいよう星印で表示しています。(※あくまでもフジプラスの独自基準として示したもの)2. 例えばこんなことを リサーチしている! A~Cは、少し単純化して言うと、時間や人やコスト面などあらゆる面で「重い」ものから、「手軽」なものの振り幅の中で、便宜上3段階に分けたものです。過去に実施したリサーチ実績から、具体例を紹介します。まずはAから、定量データ収集のネットリサーチよりさらに「重い」、定性データを得るためのグループインタビューについて。シニア女性のファッションに関する調査で、日常着に求める機能やデザインを探るものです。条件に合う方を5名ずつ2グループ、リクルーティングして、関西の2都市で実施しました。事前に作成した実施要項(質問等)を元に進行しますが、当日は、モデレータとしていかに意見を引き出すかが勝負。事前アンケートを確認しなら、時に掘り下げ、時に揺さぶりながら本音を探ったことで、いかにシニア女性の好みへの「思い込み」が激しかったかが判明しました。(※得た情報を参考に、カタログデザインやコピーに反映。)続いてBは、「時短料理」関連商品のカタログ企画の検討時に実施した、店頭リサーチについて。調理家電を調前回お伝えした、コミュニケーション・プランニング発想からの思考フレーム概要については、「言われてみると当たり前なのだけど、意外と抜け落ちていた考え方だった」との感想をお持ちの方もあったようです。言葉のイメージから受ける「なんだか、ややこしそう」との印象を払拭するきっかけになればと思います。私たちが日々行うプランニングは、お客様への提案を前提としたものですが、この思考法は、例えば報告書の作成や、会議の進捗管理であったり、実は様々なシーンで参考にもなる得るものです。今回は、その最初のステップ(Idea4U vol.49 P8 資料1の「調べる/リサーチ」)について、具体例を示しながら解説します。グループインタビューネットリサーチ店頭リサーチ街頭リサーチ一般公開資料からのリサーチ(ネット、紙媒体等)コスト★★★★★人の巻込み度★★★★★時間(手間)★★★★★★~★★★独自性★★★★★★~★★事前準備★★★★★★★★補足最も本格的な方法なので、企画から、準備、実施、まとめ、分析等々、企画に落とし込むまで長期スパン。調査対象にもよるが、比較的小回りのきく方法。ただし、モラルやマナーに十分配慮することが大前提。いつでもできるという意味で最も手軽な手法。信頼度の高い情報ソースでなければミスリードの原因に。ABC8Idea4U vol.502020 Marchコミュニケーション・プランニング発想って?❷プランニングに欠かせない重要なステップリサーチの種類と方法を徹底解説!

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