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■自動車をSNSのチャットで販売 フランスの自動車会社がSUV限定車の発表に際して、PRのみならず販売にまでSNSを活用した。 まず、同社はInstagramのストーリー で限定車のオリジナルマンガを配信。次に、Facebookのメッセンジャーで、質問に自動的に回答するチャットボットを使ってマンガのキャラクターがユーザーからの質問に答えた。そして、販売の予約まで可能にした。 その結果、ストーリーのビューは20万回以上、閲覧回数は4000万回、サイトを訪れたユーザーは640万人。チャットボットは2万8000回以上も利用され、キャンペーン開始から24時間以内に3台も売れた。■落書きの前で買えるスニーカー ブラジル・サンパウロでは、建物の壁にスプレー塗料で描かれた落書きが住民たちの悩みの種だった。塗りつぶしてもまた上から描かれる。そんな状況を逆に利用する方策を、世界的スニーカーメーカーが行った。 まず落書きの中に同社の特別モデルのスニーカーの絵を書き足す。販売はネットの特別サイトのみで、落書きの書かれた場所の前に行き、スマートフォンの位置情報で確認されないとアクセスできない。 同サイトへのアクセス数は22%増加。ソーシャルメディア上では8億件ものリーチを獲得した。■フォロワーのオンラインショップ 若者に人気のイタリアのファッション ブランドが斬新なデジタルマーケティン グを実施した。 新しいコレクションを、インフルエン サーがPRするのではなく、同社のアカウントのフォロワーがネット上で販売できる。HPで登録すれば誰でも自分の オンラインショップを持てる。 大好きなブランドを売ることができるため、1週間で3万7000人がストアをオープンした。 売り上げに応じて報酬が支払われるので、フォロワーは販売に力を注ぎ、オン ラインでのセールスは33%もアップ。さらに新規の顧客数は18%、フォロ ワーも29万人も増加し、2012年以来■巨大アートの制作過程も公開 日本の文具メーカーが、テープを切った時にノリが刃につきにくいハサミの発売キャンペーンで、新宿駅構内の壁に美大生が巨大アート作品を制作した。ゴールデンウィークの1週間で、そのハサミで切ったガムテープを貼って、壁画を 完成させる。 その様子は特設サイトやYoutube、Twitterで随時レポートされた。すると開始と同時にTwitterでは200件を超える応援ツイートが寄せられ、多くの通行人が激励した。 完成後は、そこに展示するだけでなく、使用したガムテープの長さを答えるクイズを実施(景品はフランス旅行)。制作から公開までWEBを使って最も成功したキャンペーンとなった。多くの人の注目を集めることができた。SNSで売り方革命屋外広告とWEBを連動させたキャンペーン企画7Idea4U vol.492020 January

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