idea4u_vol48
11/12

5つのペルソナ ベネフィット別利用者像/リサーチから見えた事実からの流れ資料B■ シルバ―ラボでは、独自の視点でシニアをカテゴライズし、傾向を割り出していわゆるペルソナ、つまりサービスや商品(ここでは国内旅行)の典型的なユーザー像を想定します。(P10資料A参照)■ これの概要をまとめたシートがこちらです。この分類をベースに、実際には国内旅行の種類による特性によってさらに絞り込んだり、ペルソナを細かく設定したりしながら販促のシナリオづくりをすることで、より現状に沿った施策が可能になります。【例】 忙しかった現役時代の罪滅ぼしで妻孝行/クルーズや豪華列車に興味あり離れて暮らす娘と、のんびり母娘旅という発想/孫かわいさに息子家族との3世代旅行を計画中/温泉に浸かっておいしいもの食べて心も体も元気!女同士でおしゃべりして大笑いして、気分転換したい!/気の合う仲間と一緒に行きたい!手軽な日帰り旅行は、みんなが出かけやすいのが魅力!「日常の生活圏を離れる=旅行」と捉えて、日帰り旅行も含めて検討。どんな体験でどんな満足を得る目的なのか、という視点で利用者像「突き詰めると購入決定権者像」を考えてみます。イメージスが見受けられます。シーンや動機は様々でも、共に時間を過ごし親睦を深める、というコミュニケーション主体の旅行である点は共通です。実はこんな現象も起きている!というお話 身近な70代ご夫婦の実例なのですが、数年前から「青春18きっぷ」を利用した日帰り旅行に夢中になっているそうです。ネーミングゆえに勘違いされがちな「青春18きっぷ」ですが、年齢制限はなく、どなたでも使えます、念のため。これは、全体から見ると小規模な市場かもしれませんが、移動プロセス(どういうルートで行こうか、どこで途中下車しようか等)を楽しむことも目的というのは新しいですね。地図やガイドブックを片手に計画する段階から、ご夫婦揃って相当楽しめるそうです。確かに、書店でも「青春18きっぷ」使いこなし術をまとめたガイドブックも見かけます。それこそ、「ゆったり」「のんびり」の概念の別方向への進化による現象でしょうか。ごく一部のシニアの好奇心は、お金をかけて得る「ゆったり」「のんびり」ではなく、知恵を絞ってたっぷりある時間を最大限楽しむゲーム感覚の旅、という新たなカテゴリーすら生み出したわけです。新たな「シニア」が国内旅行に求めるものとは? 60~70代の方とお話をすると、「私は感覚も若いし、年齢より若く見られる!」とおっしゃる方も多いですね。外見や健康、体力の自信こそが、その根拠です。ネット上で見かける各種調査でも、「シニアだと思う年齢」が当事者世代で年々上昇しており、気持ちも外向き、好奇心旺盛なのがわかります。「青春18きっぷ」の件のように、今どきの70代は若くて元気だと感じるのですが、そうは言っても限界もあります。詰め込み型の旅行プランはさすがに無理ですから、旅行会社としては、移動にゆとりを持たせたり、休憩時間を多めに設定したツアーを組んで、ニーズに応える例も。シニアにシニアと言わず、ネガティブに受け止められる可能性のある表現も使わず、気遣いが最優先です。旅館やホテルも、シニアに配慮した作りの部屋だったり、おもてなしが細やかだったりすると、「行ってみたら実は快適だった」と、口コミで人気が広がることもあります。そんなきっかけから、さらにまた別のシニアの国内旅行文化が生まれそうです。ココに注目! 今回取り上げた国内旅行については、シニアのライフスタイルや価値観の変化をヒントに、だれとどう過ごしたいのか、という目的基準でセグメントすることで、従来型、新型を含めた購入者像が見えてきました。ここでも、「シニアだからこうだろう、という勝手な思い込みは、判断を見誤ってしまうことに。レジャーの代表である旅行、中でも身近な国内旅行に求めるもの、結果得たいもの、という観点から紐解いていくことで、「遊び上手」な今どきシニアの心の内を少し理解できたような気がしました。(シルバーラボ/株式会社フジプラス)まとめ■ シニアの国内旅行ニーズは、どんな満足を得たいかによる細分化が進行中。■ 行先が最優先の方もいれば、だれと行くかを、どう過ごすかが最優先の方も。■ 体力に自信がある方でも、痒いところに手が届くサービスは正直うれしい。なお、ここで紹介しているシニア×国内旅行についての5つのペルソナを解説した資料もご用意しています。どういう内容なのか一度見てみたい、詳しく知りたい!という方は、シルバーラボのブログから、ご請求ください。その他、質問等ございましたら、併せてご記入ください。11Idea4U vol.482019 November

元のページ  ../index.html#11

このブックを見る