idea4u_vol48
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具体的にイメージできるように、イメージできる最低限の属性を示したものです。この4つのパターンを基準にして、例えば、実際のビジネスに落とし込む際は、さらに独自の条件を反映させたペルソナを想定した上で、シナリオづくりを進めていくことになります。5つのペルソナ/ベネフィット別利用者像資料A快適さ最優先で ゛今こそ妻孝行″夫1豊さん 72歳/無職(元会社経営者)ファミリーで存在感あり ボス゛じいじ″3勉さん 65歳/無職(元サラリーマン)好奇心も旺盛 共感度高めの元気母2洋子さん 66歳/専業主婦(有職60歳で退職)イメージ温泉&グルメで堪能 非日常的゛女子会″4悦子さん 70歳/専業主婦(かつてパート勤め)日帰りバス旅に ハマってリピーター5由美子さん 67歳/専業主婦(自営業手伝い)そもそもシニアにとって旅行の目的って何? シニア×旅行について考える際、国内・海外をまとめて語るのは無謀だと気付きました。非日常感レベルの違いに加え、条件や過ごし方、目的等であまりにも幅があるからです。今回はまず身近な国内旅行から考えてみます。ひと昔前なら、シニアと言えば団体バス旅行!という印象だったかもしれませんが、今や数ある選択肢の1つにすぎません。シニアの趣味に関するアンケートでも、旅行は決まって上位に入るほど「コト消費」の代表ですが、数多くのシニアが行くわけですから、目的も満足のツボも違って当然。まず、コスト的な目安や滞在日数、だれと一緒に行くのか、滞在型が良いのか、あちこち動き回りたいのか、最も重視したい楽しみ方から、細かいニーズが見えてきます。もっと言えば、行く前の準備段階に始まり、帰って来てからの思い出の整理(画像データ保存、場合によってはフォトブックの作成)まで、さまざまな要素で構成されていると言えるでしょう。「ゆったり」「のんびり」な過ごし方なら? あちこち動き回らずゆとりの日程で、夫婦や母娘で行く個人旅行には、どんなニーズがあるのでしょう。以前、旅行代理店の店頭で見かけたご夫婦のお話です。カウンターで60代後半らしきご夫婦が、「せっかくなので」という枕詞を付けて、いわゆる高級温泉旅館を探すご相談中でした。結婚記念日だとか、旦那さまが退職きっかけに妻に贈る「感謝の気持ち」の可能性もあるでしょう。別のご夫婦は、クルーズ専用のカウンターで検討中。比較的お手頃価格のクルーズも増えたこともあり、人気も上昇中のようです。また、大人の母娘旅という形もこの「ゆったり」「のんびり」カテゴリーだと言えるでしょう。例えば、働いていた期間も長く「感覚も若い60代母」と、比較的自由にお金を使える「働く30代娘」の場合、2人の趣味や興味が似ていると、旅行に求める満足レベルも支出も高くなると考えられます。各種イベントやアート、ご当地限定グルメ等がその一例でしょう。ワクワク+思い出づくりが目的なら? 一方、仲間や家族と、わいわい楽しむカテゴリーではどうでしょうか。以前、京都で、60代と思われる女性3人がランチを食べながら旅行計画する場面に遭遇しました。観光とグルメ目的で伊勢志摩という話のようで、「結局、おしゃべりしてばっかりかも」と盛り上がっていました。また、昔からの友人や同級生など、気心知れた仲間と行く日帰りバス旅行の話もしばしば耳にします。こちらは、ちょっとした同窓会感覚で思い出話に花を咲かせながら、名物料理を食べてお土産を買って帰る、というもの。気軽に参加できるのが日帰りの魅力でしょうね。また、息子(または娘)夫婦と孫と3世代旅行に行きたいと考える「じいじ」も注目すべき存在です。孫かわいさが動機の中心なので、「じいじ」は計画に積極的で、金銭面でも多めに負担するケーSILVER LAB「アクティブシニア」ホントのところvol.5 シニア×国内旅行10Idea4U vol.482019 November

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