idea4u_vol47
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配色のヒントに「色相環」解説②色の共通イメージ「季節編」解説①色の組み合わせ、配色を考える上でヒントになるのが、「色相環」です。使用したい色、基準となる色(キーカラー)がどのような位置関係で配置されているのかで、配色効果がわかるしくみになっています。キーカラーの左右の色「類似色」を使えば、調和のとれたまとまりのあるデザインに、また、キーカラーの向かい合う色「補色」は、強調したい情報への配色に有効です。現場からデザインのデザインの第一印象を決定づける!情報を効果的に伝えるための色のセオリー色が持つ心理効果で感情を揺さぶり行動を促す 色は人間の心理に大きな影響を与えます。そして、その心理的影響はどんな人にも概ね共通しています。例えば赤を見た時に受ける「暑い」「辛い」「元気」、緑がもたらす「自然」「癒し」といった印象は、およそ万人に共通する色のイメージでしょう。デザインの現場では、この共通イメージを大いに活用します。 例えば季節。解説①のように春、夏、秋、冬それぞれが持つイメージの色を利用すれば、春のキャンペーンや夏の旅行プランなど、受け手に各季節を瞬時に印象づけることができます。 ターゲット別に訴求する場合は、男性向け製品であれば黒や茶系、もしくは青などのいわゆる寒色系を前提にしますし、対象を女性に絞るならピンクなどの暖色系の配色が一般的です。また、同性でも若者やシニアといった年齢層によって用いる色を変えたり、色の明るさや鮮やかさを調整して、より響く配色を考えます。その他、かわいさ=ピンク、高級感=黒・紫、信頼感=青・白、注意喚起=黄といった具合に、あらゆる感覚や言葉を色に変換して製品やサービスを瞬間的かつ強く印象づけ、受け手の感情を揺さぶり、購買や訪問といった行動につなげていきます。情報の整理や強調にも配色は力を発揮する また、配色は、媒体上の情報の整理と強調の役割も担います。例えば食品スーパーのチラシ(紙・デジタルともに)で、肉商材には赤系の背景色、野菜は緑系の配色でまとめることで、グループを視覚的にわかりやすくできます。さらには、一番伝えたいのが「安い!」という情報なのであれば、金額を同じ媒体上にはない色にすることで、目立たせることが可能です。 同一媒体上の配色で気をつけたいのが、各色の面積の比率です。一般的にはベースカラー70%、メインカラー25%、アクセントカラー5%がベスト比率とされ、この比率を目安に配色すると美しく見やすいデザインになると言われています。また、配色の際には解説②の「色相環」をベースに考えることで、整理や強調がしやすくなります。 このように色の使用には多様なセオリーがあり、デザインの現場ではそれらを駆使してデザインを作り上げています。P9の解説③にセオリーを盛り色はデザインを構成する最も重要な要素の一つです。色が人に与える影響力は大きく、デザインの第一印象を決定づけるものです。与える印象を良くして情報を効果的に伝えるデザインにするためには、色の使い方に関するセオリーを理解して、実践していくことが求められます。類似色90°補色色相環8Idea4U vol.472019 September桜をイメージする「ピンク系」春SPRING 太陽をイメージする「イエロー系」夏SUMMER紅葉をイメージする「ブラウン系」秋AUTUMN雪・氷をイメージする「ブルー系」冬WINTER

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