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クロスSWOT分析例資料PEST分析(マクロ分析)参考ファイブフォース分析(業界分析)参考内部環境強み(S)A 技術力の高い人材を 抱えているB 一貫生産で仕様変更 に対応できるC 顧客の品質に対する 信頼度が高い弱み(W)A 海外進出が遅れて いるB 営業力が低く 顧客開拓が進まないC 平均年齢が高く、 若手が少ない外部環境 機会(O)1 海外市場の規模が 拡大している 2 国内需要が 増加している3 設備投資に対する 助成金を受けられる1 積極戦略(SO戦略)A-1 技術者派遣で 海外市場に進出A-2 技術力を活かした 需要取り込みB-3 助成金を活用した 設備増強3 改善戦略(WO戦略)A-1 海外市場へ進出強化B-2 営業力強化で 国内受注増強C-2 人材採用で 受注対応力の強化脅威(T)1 原材料の高騰により 利益を圧迫している2 客先の業績が 低下している3 仕様の高度化、短納期化 の要請を受けている2 差別化戦略(ST戦略)A-1 設計変更し 材料費を抑制するA-3 技術力向上で 顧客要請に対応B-2 値下げに対応できる 体制整備4 致命傷回避・縮小撤退(WT戦略)A-1 海外の材料 調達先を開拓A-2 客層の海外シフトB-2 低利益顧客への 対応見直し供給企業の交渉力競争企業間の敵対関係買い手の交渉力代替品の脅威新規参入業者の脅威ETPS経済技術政治社会番煎じでマネしたらどうか、(8)手間を省きたいことを工夫して受注対応するとどうか、(9)円高・円安で変動あるとメリットあることは何か、(10)少子高齢化で何か特定分野でできることは無いか、などを考えます。 次に、T(脅威)を洗い出いますが、自社の努力だけではどうすることもできない外部からの影響を挙げます。市場の変化や法制度の変更によるものが多く、先に検討したO(機会)の裏側に隠れていることもあります。 その次に、S(強み)ですが、「強み」は「自社の良いところ」ではありません。あくまで、同業・競合(それも複数)と比較して自社はどうかという視点で洗い出します。また、社風や自慢も違い、観念的な組織論も排除しなければなりません。(1)専門性、(2)価格対応力、(3)迅速性、(4)一貫体制、(5)サポート力、(6)水平展開力、(7)マーケティング力、(8)ITシステム力、(9)地理的な優位性、(10)協力企業とのつながり、などを考えます。 最後に、W(弱み)について考えますが、これは「悪い点」や「劣っている点」では無く、市場や一般的なことと比較して対応できていないボトルネックを挙げます。情緒的な弱みよりも、あくまで戦略的・現実的に負けている事項を考えます。目的を明確にして分析する SWOT分析は、必ず目的を明確にしておく必要があります。例えば、得られた結果を経営戦略の見直しに活かすのか、新規事業の発見のために行なうのかで全く変わってきます。他にも、重点商材の発見、重点顧客の整理、新商品開発のためなど、様々な物事の頭の整理のために分析することができます。 昨今では、思いつきやひらめきの戦略は、なかなか通用しにくくなっております。また、やみくもに改革を行なうことで、かえってダメージも大きくなる危険性があります。SWOT分析を使うことで、思いつきではない新しい戦略を立て、取り組むことが楽しく、希望の持てるワクワクできる戦略が発見できるのではないでしょうか。(株式会社フジプラス)まとめ■ SWOT分析は単に各項目を羅列するだけでなく、クロス分析で新しい戦略が得られる。■ 各項目は、先に外部環境(機会・脅威)を洗い出してから、次に内部環境(強み・弱み)を洗い出す。■ 何のためにSWOT分析をするか、 目的を明確にしてからはじめる。5Idea4U vol.462019 July

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