idea4u_vol46
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具体的にイメージできるように、イメージできる最低限の属性を示したものです。この4つのパターンを基準にして、例えば、実際のビジネスに落とし込む際は、さらに独自の条件を反映させたペルソナを想定した上で、シナリオづくりを進めていくことになります。4つのペルソナ/過ごし方基準の利用者像資料Aお得意様度高めの デパート“信仰者”1美智子さん 65歳/専業主婦レストランから始まる お友達行動派3美代子さん 70歳/専業主婦(有職60歳で退職)ワクワク度重視の こなれ系ユーザー2悦子さん 67歳/主婦+α(趣味を生かして少々)何よりグルメ デパ地下活用の“プロ”4京子さん 73歳/専業主婦(かつてパート勤め)イメージシニアはやっぱりデパートが好き? デパートと聞いて、どういうイメージを想像するでしょう。年代、住むエリア、ライフスタイル等々によって、思い浮かべることは全く違うかもしれません。「そういえば子供の頃、屋上に連れていってもらった」(あるいは、「子供を屋上に連れて行ってた」)、「利用するのは催事ぐらいかな」「デパートにはめったに行かない」関わり方の数だけ、印象もいろいろでしょう。ではここで、シニアに絞って考えてみましょう。客観的事実として、平日の昼間のデパートは、想像以上にシニア層の姿が目立ちます。食料品売り場(いわゆるデパ地下)、リビング、キッチン関連などが、特にそうです。今のシニア世代は、地方を含め、デパートが生活の豊かさを実感できる場だったり、キラキラしていた場だった時代を経験した方々。ただし、過去のイメージだけで利用し続けているのではなく、時代と共に変化した新たなサービスを含め上手に取り入れている結果、他の世代よりも通う頻度も高くなっているようにも見えます。もちろん、その土台には、長年にわたって培われてきた「信頼感」があります。意外と「コト」消費で訪れるシニアも多い!?  購入対象の「モノ」に対して、体験がメインの「コト」消費の場としてのデパートのあり方は、最近のリニューアルのコンセプトからも顕著です。中でも、「食」に絡む「コト」消費は、シニアとの相性も良いようです。デパートの上層階にあるレストラン街(さすがに、「デパ上」とは呼ばれてないでしょうが)は、平日の昼間はシニア女性を多く見かけます。おひとりの方、おふたり連れに加え、なぜか女性3人グループが多くみられ、おしゃべりも盛り上がっている様子。ご夫婦は、意外と少数派です。あっさり和食が人気なのかと思いきや、必ずしもそうではなく、アジアンダイニングや洋食メニューのお店等も好まれているのは想定外でした。デパートのレストランフロアは、普段自分で作らないもの、話題のものを食べる体験を楽しみ、ゆったり語らう場としてとらえられているのかもしれません。デパ地下は、シニア目線での合理主義にかなっている! また、デパ地下も非常に興味深いですね。ここでは、レストランフロアとは逆にご夫婦で買い物されている姿も多いのです。あちこちのデパ地下でシニアウォッチングしてわかったのは、特にとんかつやクリームコロッケのような揚げ物を買い求める方が多いということ。材料を買いそろえる手間、油の処理、片付けの手間を考えると納得できますが、目の前の現象を見ない限り、気付きにくいポイントでもあります。サラダ専門店も人気。少量ずつ、ショーケースを覗き込みながら複数種買い求める姿をよく見かけます。最初は「なぜサラダ?」と不思議だったのですが、よくよく考えると思い当たることが…。サラダを作る時にみなさんも実感されると思うのですが、少量作るにも、いろんな素材が少しずつ必要なメニューです。ここでも、揚げ物同様、高齢のご夫婦だけの生活の中では、作るより買う方が合理的、という判断がなされているのだと思います。SILVER LAB「アクティブシニア」ホントのところvol.3 シニア×デパート10Idea4U vol.462019 July

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