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4つのペルソナ「コト」起点で見る購入者像 /リサーチから見えた事実からの流れ資料B■ シルバ―ラボでは、独自の視点でシニアをカテゴライズし、傾向を割り出していわゆるペルソナ、つまり サービスや商品(ここではファッションアイテム)の典型的なユーザー像を想定します。(P10資料A 参照)■ これの概要をまとめたシートがこちらです。この分類をベースに、実際には商材によってさらに絞り 込んだり、ペルソナを細かく設定したりしながら販促のシナリオづくりをすることで、より現状に沿った施策が可能になります。【例】 同窓会や親戚の結婚式に呼ばれた/女友達と旅行に行くことになった/ふと鏡を見て「なんか老けたかも?」と不安になった/友人が変身して若くきれいに見えた/同い年の有名人が嘘みたいにキレイ/季節の変わり目に「着る服がない!」と焦る/サイズが合わなくった/今まで着てた服が急に似合わなくなったと気付いた/単純に買い足しどの世代にも言えますが、ファッションへの関心度合いはライスタイルによって様々。「モノ」発想ではなく、洋服を買う動機を含めた「コト」起点で見えてくる購入者像を考えてみます。イメージは致し方のないこと。ただ、本人が自覚して心の中でひそかに思っていることも、人から指摘されるのは快いものではありません。ですから、服を買いに出かけ試着室の鏡で見て、「あ、やっぱりこのスカート丈はもう似合わない」と思った時に、心を察し、さっと別のアイテムを選んで持ってきてアドバイスしてくれる店員さんを信頼するのです。自分が着たいものを着ればいいと思いつつ、できれば本当に似合うものを着たいのが本音です。自分ではわからなかったことをズバッと解決してもらった記憶は、感動体験として印象に残るもの。それこそ、シニアは義理堅い方が多いので、一度 ファンになった店員さんのいるお店にはせっせと通います。会話を交わせる行きつけのお店を持つことが、理想の洋服との出会いにつながる!と実感する事例です。シニアにこそ、おしゃれゴコロは大切! 個人差はあるものの、一般的に女性は、「おしゃれ」が気持ちに与える影響は少なくありません。洋服しかり、お化粧やヘアケアしかりです。神戸の私立大学でシニアファションについて幅広く研究されているエキスパートの先生がいらっしゃいます。何度か研究室を訪問し、研究活動の一端をうかがい知る機会にも恵まれました。常に行動ありきで、同じ女性として刺激を受けているその先生は、長年にわたり一般のシニアの方々が自らテーマに合わせて着飾ってステージに立つファッ ションショーも手掛けておられます。参加者の皆さんは、出演をきっかけに自信が持てるようになると、気持ちもどんどん 若く元気になっていかれるそうです。おしゃれを楽しむことが、生きる力にもなるという証明のようなお話です。シニアマーケティングってだれのため? こうしたお話を聞くにつけ、今世の中にあふれかえっている「シニアマーケティング」という言葉を、正しくとらえていくことの重要性を思います。シニアの方々が本当に求めているものを、「もしかしてこういうことですか?」という姿勢が大前提です。決して、「はい、これでいいですよね」という押し売りではなく。納得感があってはじめて、「ではこういうものがありますのでどうですか?」という立ち位置にたどりつくの です。そうして様々な商品やサービスとの出会いを作ってこそ。だれのためのシニアマーケティングなのか、という本質にブレが生じてしまえば、いいものがあっても求める人に伝わらない、届かない、という残念なことになってしまいます。ココに注目! 今回は、特に女性のファッションに関してお話してきたので、女性に絞って以下続けます。同じ年齢の女性でも、これまでの生き方や家族構成、体調、現在の行動範囲等、さまざまな要因でファッションに求めるものは大きく異なってきます。シニアマーケティングを考える上で最も重要なのは、ひとまとめに「シニア女性」と捉えても十分ではない、ということです。シニア女性の様々な価値観を中心に紐解いていき、導かれた人物像を正しくとらえて、そのイメージする人物の心を動かし、「欲しい」「買いたい」と思っていただくにはどうすれば良いかを割り出し、ふさわしい販促にたどりつく必要があるのです。(シルバーラボ/株式会社フジプラス)まとめ■ 過去~現在に至るライフスタイルが、 シニアのおしゃれ嗜好に直結。■ 想像とはかなり違う、シニアのおしゃれ事情。思い込みは厳禁!■ 微妙な気持ちの揺らぎを理解した提案なら、シニアの心にしっかり響く。なお、ここで紹介しているシニア×洋服についての4つのペルソナを解説した資料は、シルバーラボのブログから、ご請求いただけます。11Idea4U vol.442019 March
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