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■ボートメーカーがつくるプール 日本のバイクメーカーY社はFRP(繊維強化プラスチック)製のボートも製造している。同社はこの技術を応用して1974年からプールも製造し、小中高等学校、世界水泳選手権大会など、総納入実績は3万8000基を突破した。 最近は、古くなったコンクリート製プールをFRP製プールで覆うようにして、新品同様にリニューアルすることにも力を入れている。工場でパーツをつくり、現場で組み立てるから、大規模修繕は必要なく、一般的に90日かかる工期が45日ほどに短縮でき、建設コスト削減、低騒音、廃棄物抑制といったメリットがある。 現在FRP製プールの9割を占めるほ■バスを箱に入れて街頭展示 イギリスのバス会社がグラスゴー市内の広場で、新しいバス発表イベントを行った。 広場に、オモチャの車のパッケージのような巨大な箱が置かれ、中には本物のバスが入っている。実物のバスがまるでオモチャのようで、人々の注目を集めた。 バスには革製の座席シート、フリーWi-Fi、USBポートが完備され、ゆったりとくつろげる。イベントでは車内を自由に見ることができて、一目見ようと行列ができるほどの盛況だった。 また、MC によるトークショーや音楽ライブも行われ、その様子はFacebookやInstagramで発信された。もちろんどになった。■漁網メーカーのゴールネット 愛知県豊橋市の漁網メーカーの社長は、1990年頃、テレビで見たイタリア・サッカーのゴールネットの網目が従来の四角形でなく、六角形であることが気になった。 六角形網目のネットは、四角形網目と違い、当ったボールを包み込むようになりゴールの瞬間がよく見えて、観客の感動が大きい。 同社には、高級ちりめんじゃこになるイワシの小魚を傷つけずに獲る漁網などの漁網製造技術がある。その高度な技術を使って六角形網目のゴールネットを日本で初めて開発した。「パッケージに入ったバス」がSNSの拡散の大きな要因だった。■木材の耐久性を証明する長期看板 スウェーデン南部のマルメ市は雨が多く、高湿度の街。地元の木材会社が、その環境の中で吹きさらしにしても品質が変わらない木材をアピールする看板を作った。 使用したのは同社CEOの自宅バルコニーの床から切って剥がしてきた木材で、特別な処理は施していない。 看板はこの木材を立てて並べただけのもの。大勢の人が行き交うショッピングセンターの前に12年間設置される。 看板には「弊社の商品がどれだけ持つかを示すために、この広告を12年間ここ 1995年にJリーグのチームでこのネットが導入され、採用するスタジアムが拡がっている。でそのままにします。」と書かれている。 同社の自信の程が伺える。自社技術を転用して新たな事業展開街行く人々の注目を集める意外な看板7Idea4U vol.432019 January
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