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4Idea4U vol.372018 January情報発信と受信者(見込客)をFacebookに集約できれば、市場観測と適時発信(対応)が可能になり、プロモーションは記事投稿に集中でき、広報スキルを活用することができます。情報をコントロールする商品の発表から販売のタイムリミットまで2ヶ月間しかありません。そこで、商品発表までのリードタイムを使い、購買期の環境づくりを行います。しかし、商品発表前に商品名や具体的な情報は一切出せません。ティーザー・アプローチ(意図的に情報露出を限定し、消費者の興味を掻き立てる手法)DMでティーザー・アプローチを展開し、販促期の前にうわさ的な情報を拡散します。使えるものを効果的に使う使えるリソース①保有リスト(DMで活用) ②マス媒体枠(専門誌等の年間契約枠)③広報スキル(担当はG社広報課)DMを複数回実施するほどの予算はなく、成果をあげるためには、DM実施後の情報発信ルートが必要です。ツールの選択条件は、随時に市場反応が観測でき、適時に対応できることでした。そこで選択したツールがFacebookです。リソースの使い方を考える唯一のリソースは、G社が保有する、愛好者会等のロイヤルティの高いユーザーリストでした。保有リストの定性的属性①ブランドに対するロイヤルティが高い②釣具に対する知識、興味が豊か③独自のネットワークを持ち、コミュニティ意識が高いファン層を購買対象者ではなく拡販の支援者と考えるとDMの使い方が変わる。元来DMは、保有リストへ限定的な直接伝達するツールであり、直接販売は使い方の1つに過ぎません。対象の価値観に適合した情報を優先的に伝達し、情報の好意的な拡散を図るには最適のツールです。企画の前提となる事情クライアント:G社(国内有数の釣具メーカーの卸販売事業)依頼内容:新商品(高級釣竿)発売に関するプロモーション販売目標:発売1ヶ月間での初回ロット完売スケジュール:2ヶ月後に商品発表、3ヶ月後に発売担当部署:G社広報課高額商品は、発売直後の販売数が総販売数を大きく左右するため、発売1ヶ月に全数出荷することが必達の目標とされていました。つまり、商品発表後の予約販売から発売後1ヶ月の実質2ヶ月間で全数販売する必要があったのです。しかし、担当する広報課はマス媒体・パブリシティの扱いが主業務で、予算的にも余裕のあるものではありませんでした。ティーザーDMうわさ話のネタFacebookへ誘引G社Facebookファン(支援者)コミュニティブログSNS限定拡散集約● 考え方を変えれば、ツールの役割が変わる● ツールはタイミングとスピードで使い分ける● 拡散促進は環境づくりとシンプルさ事例のポイント発売1週間前に販売目標数に到達!販促だけでは買わない人が動いた、複合プロモーション事例-DMとPRの連動で販売実績を飛躍させた提案の実際-ワークショップ 2DMと広報を連動させた複合プロモーション。予算も時間もない状況で、販売実績を飛躍的に伸ばしたコストを掛けずに「人」を動かす方法とは。株式会社フジプラス 営業本部 営業第5グループ シニアマネージャー 高田 篤コストを掛けずに人を動かすプロモーション展開概要発表発売7月8月★  9月★1234123451234DM●●マス広告●●Facebook●●●●●↑ティーザー・アプローチ↑追加情報←先行発表←商品発表ティーザーDM(ハガキタイプ)ハガキサイズ・フルカラー※同クリエイティブでマス広告出稿1.ティーザー・アプローチ 【発表1ヶ月前】保有リストへティーザーDM(ハガキ)を実施し、個人ブログの投稿を観測。約1週間後に各専門誌にティーザー広告を掲出し、Facebookの動向を観測。個人ブログにティーザー・アプローチの反応が現れ、Facebookの観測数値が動き出したところで、Facebookにティーザー記事を投稿。先行発表DM(BookDMタイプ)A4×12P・フルカラー2.ファンだけに先行発表 【発表1週間前】保有リストへ先行発表DM(BookDM)を実施し、個人ブログの投稿を観測。個人ブログに多数の反応が現れ、Facebookの観測数値が大きく動き出したところで、Facebookに発表記事を投稿し、各媒体で一般発表。3.追加情報のリリース 【発表~発売1週間前】商品発表後、Facebookに関連記事を逐次投稿し、記事の「いいね!」数とページの「フォロー」数を観測。Facebookが活性化すると同時に、販売店も大々的に動き始めた。ダイレクトメール=保有するリストへの 限定的な直接伝達DMパブリックリレーションズ=不特定多数を想定した 企業情報の発信PRフェイスブック=不特定多数への個人的な 記事の公開FB 一般的な役割 

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