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5Idea4U vol.362017 November顧客体験(イメージ)図1カスタマージャーニー例図2※IMJ社作成のカスタマージャーニーマップを参考まとめ■デジタル革命は、モノと人が繋がり続け、 あらゆるデータが蓄積できるようになった。■CXはカスタマージャーニーを描くことで可視化され、デジタル環境によるデータ蓄積や活用、分析によって双方向性や即時性が実現できている。■CXの本質的価値として捉える情報が拡がり、可視化されたものを自動化することで“人”をつなぎ続けることができる。係であることが求められます。 ここ数年で登場しているマーケティング活動に必要な手段は、殆どが顧客を理解し、双方向性や即時性などを実現するためのCXの一部ではないでしょうか。例えばコミュニケーションのためのSNSであったり、ネットとリアルの顧客導線を考えたO2O(Online to Oine)、あるいはネットとリアルを融解し商品物流を革命化したオムニチャネル、マーケティング活動上の可視化や自動化を補助するMA(Marketing Automation)などが該当します。あらゆるデータの蓄積がビッグデータであり、それを処理するDMP(Data Management Platform)や思考分析するAI(Articial Intelligence)などもCXの概念に通ずるものがあります。CXを理解するための可視化と自動化 デジタル革命が起こした「人」とつながる技術によって、顧客体験(CX)の本質的な価値として捉える情報は急速に拡がりつつあります。これまでは商品やサービススペックに関わる情報、あるいは割引やセールなどの価格情報、売上ランキングや顧客満足度といった、やや一方通行で主観的な情報ばかりでした。ただ、デジタルがここまで進化してくると、SNSなどの周辺での話題性、他の人の購入動機や使用した感想、検索時に出てくる候補や関連情報、返品におけるクレーム情報や売れ行きを想定できる在庫情報など、かなり客観的で双方向性や即時性のある情報ばかりです。これらはデジタル革命によって新たに可視化され、本質的な価値として判断するのに有効な情報になっております。 デジタルはあくまで「戦術」の1つであり、CXにおける企業対応は「戦略」そのものです。これだけ人とのコミュニケーションが複雑になったのはデジタル革命によるものであると同時に、それを解決するのもデジタルの使命かもしれません。ただ、コミュニケーションまでデジタルチャネルだけに閉じてしまうと、情報が埋もれてしまい全ての人が到達できなくなります。CXを理解するために、“人”とはあらゆる手段でつながる必要があり、適度なコミュニケーションをどう自動化できるかがこれからのマーケティングの鍵となりそうです。(株式会社フジプラス)広告など(認知・興味関心)店頭・ECなど(情報収集)製品やサービス(共有・参加)アフターサービス(継続的接触)ステージ認知・興味関心情報収集共有参加継続的接触シーン自宅のリビング通勤・帰宅中会社の休憩中自宅の自室自宅/通勤・帰宅中生活者PCPC/スマートフォンTV電車スマートフォンチャネルクチコミキャンペーンサイトメルマガCM広告検索サイトSNSキャンペーンサイトタッチポイントどんなキャンペーンなのか詳しく知りたくなった。キャンペーン情報を調べてみよう。なかなかいいプレゼントがある。締切までまだ日数あるので、家で時間あるときにでも参加登録しよう。キャンペーンが面白そうなので、みんなに知らせたい。話のネタにしたい。いつも買っている商品なので、何か新しい情報があるなら知らせて欲しい。思 考CM/広告を見た感じ面白そう!プレゼント当たったらいいな。少しワクワク!クイズがゲームっぽくて楽しい!みんなと同じ話題をしゃべったりするのが楽しい!メルマガ限定情報があるとウレシイ!感 情CMが面白く、家族と話したりした。(●代・女性)電車で広告を見て興味をもった。(●代・男性)時間があり、気になっていたので調べた。(●代・女性)広告があって、気になって検索した。(●代・男性)登録は家でパソコンですることが多い。(●代・女性)ゲームみたいになっているほうが楽しい。(●代・男性)夏休みは同僚と、ドラマとかCMの話題で雑談してるから。(●代・女性)面白いキャンペーンなので友達に教えたくて。(●代・男性)好きな商品の新しい情報がいつも来るから。(●代・女性)メルマガの内容がつまらないので止めた。(●代・男性) 主な定性的データ(自由回答)キャンペーンを知った きっかけは?TV●%、交通広告●%、 Web広告●%、 店頭広告●%キャンペーンを検索したワードは?企業名●%、商品名●%、キャンペーン名●%、 プレゼント名●%、 その他●%キャンペーンを 応募した状況は?自宅●%、仕事中●%、 移動中●%、 休憩時間中●%、 来店直前●%キャンペーンをどのような方法で知りましたか?対面●%、Twitter●%、 Facebook●%、 LINE●%、その他●%メルマガを継続して 読んでいる理由は?特典があるから●%、 詳しい情報があるから●%、 面白いから●%、 自分にあった情報が届くから●%主な定量的データ(回答結果)Web広告の開封率が低い。今後のキャンペーン時には、Webならではの施策を検討する必要あり。「詳しくは●●で検索」とキャンペーン名を露出しても、企業名や商品名で検索する率が高い。その原因についてより詳しい調査が必要。キャンペーンを認知していても参加に至らなかったユーザに対して、少人数のインタビュー調査をしてはどうか。性別や年代、職業によって共有にどのような違いがあるのか別途集計が必要。現在のメルマガの解除理由について調査する必要あり。ビジネス側の課題行 動

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