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3Idea4U vol.312017 Januaryデータドリブンで紙DMでもアプローチできます図〈アクション例〉〈システム例〉●ターゲットに向けた広告に反応が無い場合は、反応無かった人のみに紙DMを使う。●トラッキングしている情報を元に、何らかのトリガーをEメールあるいは紙DMを使い分ける。●トラッキングしている情報を定期的に分析して、お客様が必要としているレコメンド情報を紙DMで送る。●アクセスやログインの無いお客様には、誘導施策を考えたうえで紙DMで通知する。●BtoBでWebから人的営業に転換した際に、何らかの営業フォローを紙DMでさりげなくフォローする。ユーザー・MA・CRM・自社システム・SFA・ERP・印刷・宛名印字・封入・封かん・その他加工・投函(発送)大切なお知らせテンプレート化や自動化で 素早く届く!印刷プロダクションテンプレート登録API 連携データベースパソコンまとめ■E-mailでアクションの少ない顧客には、配信頻度を下げて必要と思われるコンテンツに絞る。■デジタル領域とアナログ領域において、蓄積データから顧客のターゲットとタイミングを絞り継続的に相互補完させる。■紙の視認性、独自性、保存性を生かし、紙だからこそ有効なクリエイティブとオファーを考える。かを確認。求める成果としては、顧客にとって役立つ資料を提供し、Webページへのアクセスとしました。結果として、アクセスされた率は「E-mailのみ」<「紙DMのみ」<「紙DM+E-mail」となり、「E-mailのみ」に対して「紙DM+E-mail」は約2倍の反応があったようです。 こうした「デジタル+紙」でのマーケティング施策ですが、継続的に実施するにはデータドリブン(上図)でアプローチするための十分なデータが求められます。従来から、紙DMでは「ターゲット」「タイミング」「クリエイティブ」「オファー」の4要素が重要とされております。この中で「ターゲット」と「タイミング」は、Marketoのようなマーケティングオートメーションシステム等による顧客データの蓄積があれば掌握できます。シナリオを設計しテストを何度も繰り返すことで、自社に合った“成功パターン”が見つかります。デジタルマーケティングに必要な「紙」の使い方 E-mailと比較して紙DMの利点として、①視認性、②独自性、③保存性等が挙げられます。①視認性は、デジタルと比較してタッチポイントが大きく一目で情報が入ってくる点です。「紙」がリアルに存在することで、手で触った感触や音などがダイレクトに五感に伝わるところがデジタルと比べて優れています。②の独自性は、体裁や形、色などを自在に変えることができ、情報の全体像そのものをコントロールできる点です。工夫を凝らすとそれ相当のコストがかかりますが、クリエイティブにおける発想次第でマーケティング施策の効果にも影響します。③の保存性は、デジタルと違って埋もれにくく、リアルに残せていつでも読み返せる点です。E-mailだと通常1~2日の効果だったとしても、紙DMの場合はコンテンツ内容によっては一ヶ月後でも反応があります。 これらの利点は生かし方次第で、「デジタル+紙」の効果を最大化できます。解決すべき課題として、E-mailと比較して時間がかかる点、コストが高くなる点かもしれません。時間に関しては、“成功パターン”をテンプレート化し、顧客行動のシナリオのここぞという場面で自動的に送る仕組み作りさえ出来れば短縮可能です。コストに関しては、元々のマーケティング予算から大量投下しているコンテンツ等の予算配分を見直すことで、捻出も可能になるのではないでしょうか? いずれにしても、「紙」をデジタルマーケティングと絡ませて使う場合は、これまでの既成概念にとらわれない新しい発想こそが、顧客との新たなコミュニケーションを生み出してくれるでしょう。(不二印刷株式会社)

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