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3Idea4U vol.292016 September図2.オムニチャネルの中での「おもてなし」アプリ実店舗ソーシャルDMEメール顧客を中心としたオムニチャネルが進んでいる分かりやすい説明や万が一のトラブル対応などの記載顧客のニーズを探り、適切に対応する1対1の接客顧客の声を吸い上げて、可能な事から発信(実行)するEメールで気づかない顧客に対して情報補完する内容送付購入含め、企業と顧客が1対1でやりとりできる重要な手段顧客が購入する前のコンサルティングや後のメンテナンス対応顧客のニーズに合ったジャンルの商品やサービスを表示顧客のニーズに合ったプッシュ通知と詳細誘導コールセンター広告ECサイトSALEまとめ■「おもてなし」の本質は、顧客の要望に対して従業員や係員の柔軟な行動にあります。■EC上で「おもてなし」をしていくうえで、顧客と店員が1対1になれる環境づくりが必要です。■ECにおける「おもてなし」の全てを人力による対応は限界があるので、マーケティングツールを正確に活用することが求められます。互いの顔が見えにくい環境では、①正確な情報が届けられていること、②お問い合わせに対してある一定の時間内に返信されること、③確認いただいた情報より詳細で利点のある情報が届けられること、等が該当するかと思われます。ただ、いずれも体制やマニュアルが整っていないと、実現は困難かもしれません。また、実店舗においても同様で、店員は素振りしている顧客に声をかけ、素性(属性)を聞きとり、意思を汲み取ったうえで合った内容を紹介(提案)すると思います。実店舗での接客は、おそらくマニュアル化(あるいは無形のノウハウが蓄積)されている事が多いはずです。 インターネット上でもこういった「おもてなし」を実現するためには、顧客と店員が1対1になっている必要があります。1対1になるために、その1人1人の情報がデータベース等に集積されてこそECにおける「おもてなし」は一歩近づくと考えます。 広告・ソーシャル・ECサイト・実店舗等のオムニチャネル(=店舗やイベント、ネットやモバイルなど、あらゆるチャネルを連携させて顧客と接点をもつ考え方:図2)が進む中、EメールやDMは「おもてなし」には欠かせない手段です。お客様との距離感が近ければ近いほど、EメールやDMは効果を発揮しますし確実に読んでくれます。 購買意欲の高い顧客に対しては、閲覧履歴からより合った商品やサービスの提案が有効ですし、カートに既に入っている顧客に対しちょっとしたフォローメールを送ることで安心して購入(成約)してくれるかもしれません。「値下げ」や「お買い得」を伝えるのであれば一斉に送るのではなく適切なターゲットに送信すべきですし、顧客がバースデーであればその顧客だけの特別なオファーが効果的です。また、顧客全員がインターネットやモバイル環境ばかりにいないかもしれません。それが感知できる顧客には、DMをすかさず送付するほうが「おもてなし」になると思います。これまでデジタル(特にEメール)中心だった販促施策も、改めてDMを使った相互補完が重要視されはじめております。 ECにおける「おもてなし」を考える上で、今やマーケティングツールを正確に活用することが求められます。誰に対して、いつ、何を、どのように伝えるかといった顧客とのコミュニケーションを適切に行ない、顧客との距離感を保つことこそがECの「おもてなし」の極意と言えるでしょう。 (不二印刷株式会社)EメールやDMにおける「おもてなし」手法
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