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7Idea4U vol.282016 July100 Likes10%OFF300 Likes30%OFF500 Likes50%OFFプロモーション■看板がない、入りにくい居酒屋 静岡県島田市のとある居酒屋は、 大通りに面したビルの1階にあるが、入口は通りの側になく、横の路地を15メートルほど奥に入ったところにある。看板はなく、オーナーの名の表札があるだけ。扉は鉄製で重くて開けにくい。 だが、中に入るとイケメン店員が明るく元気な声で出迎える。料理は刺身、ペペロンチーノなどの定番から、とろふわ山芋オムレツやえびマヨOPEN春巻きといった創作料理まで豊富なメニューが揃っている。静岡の地酒も取り揃えている。 最初は入りにくいが、隠れ家的雰囲気を好きになる客が多い。口コミ で人気が広がり、店が満員になる ほどの人気だ。■顧客ターゲットのないウイスキー 1842年に創業したスコットランドのボトラーは、中小の蒸留所から仕入れた原酒をブレンドして、ウイスキーを販売している。 年間にリリースする銘柄は約150。客の要望に応えるため、複数のカスクを組み合わせてよりよいフレーバーをつくっている。 購入者の多くは目移りしやすいため、セールスターゲットを固定していない。そのため、品質保持に力を 入れることができる。 発売するとネットで世界中から反響が届き、ウイスキーファンのサイトやブログで高く評価されると、注文が殺到する。味と品質を保てば、世界のファンがセールスマンの代わりをしてくれるのだ。■発売するかどうかの決め手 JリーグのJ1チームが昨年7月27日、Instagramの公式アカウントに「あなたの『いいね!』でグッズの販売が決まるキャンペーン」を発表した。それは、5日間で1,000「いいね!」に達したら、同チームの選手のグッズ(写真入り消しゴム3個セット)を発売するというもの。 すると、すぐに1,100を超す「いい ね!」が集まり、販売が決定。8月10日の投稿でグッズの消しゴムが公開されて、16日から発売された。 人気選手のグッズだから売れる ことは予想されたが、在庫を抱える恐れもある。「いいね!」で具体的にファンの反応を知ることができて、販売に役立った。■「いいね!」で割引率が増える ルーマニアのスーパーが、セールにFacebookを使った。 セール対象商品をFacebookの自社のページに載せ、それに対する「いいね!」の数によって割引率が決定される。「いいね!」が1,000で10%OFF、3,000で30%OFF、5,000で50%OFFになる。 顧客は欲しいものに「いいね!」をつけ、その後も、どれだけ「いいね!」が増えたか、すなわちどれだけ安くなるかをチェックするために、店のページから目が離せなくなる。 その結果、Facebookのエンゲージメント率は2,200%も上昇し、さらに掲載 した商品の売り上げは250%伸びた。酔狂ではない 酒にまつわる“非常識”な経営発売の決定条件、割引率、「いいね!」の活用法
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